表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
173/385

第170話 私の目を破壊する魔法。

「それは、・・馬鹿にしてます」

 私が先生の、私が人間だったことを忘れていた宣言に対し、そう質問を投げかけると、

「な訳ないだろう」

 直ぐに返された。


「それじゃあ、何故にそんな事を忘れるんですか」

 問いかけると、

「君達人間にとっては種族という概念は重要かも知れないけど、僕からしたらそんな事どうでも良いんだよ」

 また、直ぐに返答を返された。


「貴方がどうでも良くても、私からしたら重要な事なんですよ、忘れないでくださいよ」

 私は、

(地味に、私って人間って言ったら微妙だったような記憶があるな)

 こう心の中で思いながらもそう発言すると、

「分ったよ・・・種族って言う概念はそこまで重要なのかい」

 先生は私にそう質問を投げかけてきた。


「重要に決まっているでしょう、特に人間社会ではそれが一番重要なんですよ」

 色々頭を回しながらもそう先生に回答を返すと、

「そうなのかい・・・そっ」

 何かまた質問されそうだったので、

「魔法の練習に戻しますよ、早く」

 食い気味に早口でそう言うと、

「質問くらい許しなよ」

 ふざけたような声で不満を言ってきた。


「嫌ですよ、面倒臭い、早く魔法の話に戻しますよ、早く」

 先生の不満の声に急かす発言を返すと、

「はい、はい、分ったよ、・・・・」

 不満げの視線を無視しながら、

「それで、魔法と先生の間にある線とは何なんですか」

 こう少し前の発言の内容を質問すると、

「魔力の繋がりだよ」

 簡素に返されてしまった。


(何か、適当じゃね)

 気になりつつも、

「魔力の繋がりですか・・・あれって見える物なんですか」

 こう発言をすると、

「見える」

 また簡素に返されてしまった。


(これは、適当すぎないか)

 思ってしまったので、

「先生、怒ってます」

 問いかけると、

「そんなわけ無いよ」

 直ぐに返されてしまった。


「それじゃあ、何でそんなに適当なんですか」

 問いかけると、

「君が魔力を見えるようになるにはどうすれば良いのかを考えていたんだよ」

 こう言われてしまった。


(あっ、そうだったんだ、私のためか、・・・・ごめんね、疑って)

 心の中で謝りながら、

「それじゃあ先生、見る方法は思いつけましたか」

 問いを投げかけると、

「思いつきはしたよ・・・でも、君に出来るとは思えないんだよねぇ」

 馬鹿にしているのかそう言ってきた。


「馬鹿にしてます」

 私がそう質問をすると、

「してないよ、本当に出来るか分らないんだよ」

 こう回答を返されてしまった。


(これは・・・私の事を舐めてるって言っても過言では無いよな)

 こう思いながら、

「やってやりますとも、舐めないでくださいよ」

 私が先生にそう言うと、

「分ったよ、それじゃあ、まず、目の辺りに魔力を集めて」

 先生は早速私にそう言ってきた。


「早速ですか・・・分りました」

 私はそう言いながらも、目の辺りに魔力を集めた。


「出来ましたよ、これで何をすればいいんですか」

(案外難しいな、目に集めるなんてしたことなかったしな、当然か)

 と思いながら発言をすると、

「それじゃあ、創造魔法でやって見て」

 意味の分からない事を言ってきた。


「何をですか、ちゃんとそこを言ってください」

 意味を理解できなかったので先生にそう言うと、

「どうにかして、魔力が見えるような魔法を使えって言ってるんだよ」

 こう直ぐに返答を返されてしまった。


「えぇ、私、一度も創ったことが無いんですけど、魔法は・・それに、先生、教えてくださいよ」

 私が先生に直ぐに返すと、

「大丈夫、大丈夫、いけるって」

 何故か、そう言ってきた。


「いやいやいや、無理ですよ、絶対に無理ですよ、本当にマジのリアルガチで無理ですよ。それに、先生が教えてくれても良いじゃ無いですか、知らないんですか」

 焦りながらも、問いかけると、

「うん、魔力が見えるようになる魔法は知らないね、何たって生まれつき見えるんだから」

 自慢げに言ってきた。


「自慢ですか、それに、馬鹿にしてませんか」

 問いかけながらも、どうにかこうにか、新たな魔法に頭を回した。


「うん、自慢はしてるね、あっ、でも馬鹿にしては無いよ、・・・本当に」

 先生は笑いながらそう言ってきた。


(絶対に馬鹿にされてる、この屑神が)

 こう思いながらも、適当に見えさえすれば良いかなと考え創った魔法を発動させてみると、私の視界は、紅、黒、白様々な色や光に支配された。


「ぐえぁああああぁああ目がぁぁああ」

 爆発的に視界に入ってきた光、色に目がやられてしまったために、私は、倒れながらもそう声を発すと、

「アハハハ、やっぱり、こうなっちゃうのか、アハハ」

 笑われてしまった。


「ちょっおま、先生、知っていたんですか、それじゃあ、教えてくださいよ」

 目を瞑りながらも、そう言うと、

「面白いだろう」

 ふざけたことを言ってきた。


「いやいや、面白いわけ無いでしょう、驚きすぎて寿命が縮みますよ」

 目を瞑っても見えてくる光と色に驚きながらも、目に手を当てながら言うと、

「君、何をやっているんだい」

 質問をされてしまった。


「いや、光と色が目を瞑っても見えてくるので」

 先生にそう言うと、

「魔法を解除すれば良いじゃ無いか、馬鹿なじゃないか」

 こう言われてしまうのだった。

小話

主人公が即興で魔法を創ったと思いますが、あの魔法は欠点だらけです。

一切、見える量に調整が効きません。それに、消費魔力もやりの魔法2、3本くらいで馬鹿デカいです。

あと、その欠点に主人公は気付いていません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ