第168話 あれれぇ~可笑しいぞぉ
私は、図書室に向かって以来、特に何も面白い事は無く、2日間が過ぎました。
マジで、語ることが無いんよ。凄くない。貴族だよ、これでも私。
「おはようございます、」
私は続きに何かを言おうと思ったのだが、忘れてしまったので、そこで区切り、ベッドから起き上がった。
「あぁ、眠い、凄い眠い、いやぁ、マジで眠いっす、はぁ、水飲むか」
こう言い、私は、水を創り出し、口を付けた。
(そういやぁ、今日は、お客様が帰る日だよな。よっし、これで護衛が無くなるから、私は自由行動が出来る)
思い出したことを心の中で小さく喜び、自分の部屋の扉を嬉しくなりながらも開くといた。あの二人は・・・・いました。
(ありゃりゃ、可笑しくないかな、何故に、私の自由はいずこに)
疑問を抱きつつも、
「今日はいないんじゃ無いんですか」
二人に問いかけると
「お昼頃までいます」
アースベルトにそう返事をされてしまった。
「そうですか・・・・分りました」
私はこう言いながら、扉を閉めて自分の部屋に戻った。
(さぁ、何をやろうかな、どうやら私に自由はないようだし、魔法の練習でもしよう、それ以外する事無いしね・・・・クソが)
心の中で文句のようなことを言いながら、勢いよく、椅子に座ると、
「腰が、腰がぁ」
この言葉を漏らすことになってしまった。
えっ、どう言う事だって・・・・痛めちゃったんだよ。恥ずかしい。
腰の痛みが引き始め、私は、
「何創ろうかな」
頭を回し始めた。
(ナイフ・・・・配って回っても余るほどあるよな・・・・それじゃあ、どうすれば)
考えながら、机にだら~んと頭を置き、腕を伸ばした。
「はぁ、何創る良いんだぁ、・・・金塊・・・・・・」
何時か使うかも知れない物の名前を呟いた。
(金塊、良いかもしれないな、売れるし・・・・でも、金塊を大量に創り、それを売ってしまったら、突然、何処から出たのかが不明な金塊が市場に出るよな、その場相って市場崩壊を起こして色々、危ないかもな)
私は少し考え、
「よし、やめた」
やめることを決定した事を呟いた。
「お腹空いたな、朝ご飯まだ食べてないしな、しょうが無いよな」
そう呟きながらも、
「はふぅ~」
欠伸を出した。
(眠くは無いんだけどなぁ、何か、出ちゃう、はぁ)
溜息を心の中で吐きながら、椅子から立ち上がり、ベッドにダイブした。
大分した状態で、数秒間、特に何も無く時間が過ぎ、数秒後
『コンコンコン』
扉を叩く音が聞こえてきた。
「・・・・はい、どうぞ、お入りください」
私は、焦って、姿勢を正しながら、そう声を掛けると、
「失礼します。あの、お嬢様、どうか致しましたか」
マリーちゃんが私に問いかけてきた。
「いえいえ、何でもありませんよ、本当に」
直ぐにそう返答を返すと、
「あの、本当に大丈夫ですか、その、何かありましたら相談してくださいませ」
無駄な心配を掛けてしまった。
「本当の本当に大丈夫ですので心配はご無用です」
私は本当に何も無いのでそう言うと、
「分りました」
少しだけ未だに心配したような声で私に返事をし、朝ご飯の準備をしてくれました。
「ありがとうございます」
私は準備が終わった頃にそう御礼を言い、ご飯に口を付けました。味は、何と言いましょうかね、お高い味がしました。不思議ですね。
「ごちそうさまでした、美味しかったです」
私は低く、足の上に手を載せながら手を合わせそう呟くと、マリーちゃんは朝ご飯のお皿とかを片付けて、
「お嬢様、何か必要な物はありますか」
問いかけてきた。
「大丈夫ですよ、今は本を読む気分でもないので、何も持ってこなくても構いませんよ」
私はマリーちゃんにそう返答をすると、
「分りました。何か必要な物がありましたらお教えくださいね。お嬢様」
こう私に言い、お皿を載せたカートと言うのでしょうか。私には分りませんが。あれを運んでいきました。
「さて、暇になりましたね・・・本当に魔法の練習をしましょうか、マジのガチでやること無いしね、しゃあない、しゃあない・・・・・気分じゃ無いよぉ、やりたくない」
私はそれ以外にやることが無いのにも関わらず、気分では無かったのでそう呟いた。
「はぁ、本当に気分じゃ無いんだよなぁ、・・何か、本当に暇を潰す方法無いんかな、貴族として当然履修しておく趣味みたいな事とか、そんな奴らなら多分、大分時間潰せるよな」
「・・・・・あれ、地味に私、貴族としてやるようなこと何もやって無くない。何か、マジでやってないじゃん。私、これまで、本読むか魔法の練習をするか、剣の練習をするかって・・・これって、全然令嬢っぽく無いじゃん、どっちかというと令息・・・」
何か、本当にリアル、マジに貴族としてのことをやっていないことに気付いた。気付いてしまった私はそう呟きながら、立ち上がり、円を描くように顎に手を付けながら、歩き出した。
「待て、待て待て待て待てよ、いや、絶対に何かはしてるはずだよ・・・・」
自分の先程の気付きを否定しながら、先程よりも歩の速度を速め、円と言うより楕円のように動きながら、思考を巡らせ続けた。
行っていないことの記憶が存在するわけが無く、私は、何もやっていないことに気付いてしまった。
(ヤバい、私本当にリアルマジで何もやってないじゃん、何しよう、何かしないと)
全力で頭を回し始めるのだった。




