第161話 暇だなぁ、せや、あれを作って見よう
本を届けて貰って以来、特に問題は無く、アースベルトが戻ってきて、眠りにつき、1日が終わりました。
『強いて問題を述べろ』と言われたのだとしたら、本が面白く無かった位だろう。
「おはようございます」
私は、自分の部屋から出て、部屋の前で待機してくれている、アースベルトとロナルド君の二人に挨拶をすると、
「おはようございます、お嬢様」
こう返答を返してくれた。
「そう言えば、今日も居るんですね・・・・いつ頃まで、居るのですか」
私が二人に問いかけると、
「あと、2,3日ほどだと思います」
アースベルトはそう答えた。
「そうですか、分りました」
私はそう言葉に表しつつも、
(長いな・・・あのガチでキモい奴もいるわけでしょ、嫌だなぁ、はぁ、最悪だぁ、本当に最悪だぁ)
と頭の中ではこう考えていた。
「それでは、私は、お花を摘みに行きますね」
一応、教えておき、トイレに比較的早めの歩きで向かって行った。
…………
(ふぅ、間に合った、良かったぁ、昨日見たくならなくて)
私がそう思いながらも、自分の部屋に戻り、数分が経つと、扉が叩く音が聞こえ、私が返事をした後に、
「おはようございます、お嬢様、朝ご飯をお持ちしました」
マリーちゃんがそう言いながら部屋に入ってきた。
「おはようございます、それと、ありがとうございます、マリーちゃん」
私は、そう返事をした後に、特に面白い返事は無く、ご飯を食べ終わりました。
マリーちゃんを退室させ、現在、私は、椅子に深く腰を掛け、椅子の前脚を浮かせていた。
(暇過ぎねぇか、本当に、マジで、リアルに、頭が可笑しくなりそうな程、暇すぎねぇか)
私は心の中で現状に対する感想を、大きな声で、リアルで出したら喉がぶっ壊れるくらいの声で叫んだ。
(さて、さて、さて、マジのガチで暇すぎる、扉の前には護衛の二人がいるせいで、例のルートを通って外に出ることも出来ない、マジで何しよう、本当に出来ることないんだけど)
私が本当に、思い付かずに、考えていると、・・・・・何も来ませんでした。
(マジで、えっ、眠気も、先生も来ないの、マジで、本当に、暇、HIMA、ひまだよ~)
私はやることがなさ過ぎて、マジで、叫び続けた。
(ふぅ、落ち着いた)
私は心の中で息を吐きながら、机に置いてある、お茶に口を付けた。
(うん、もっと、落ち着いた。今の私の心情を表すのなら『静寂』だろう。うん)
心の中で呟いた後に、机に置いてある、本を手に取ったのだが、これは、もう既に読んだ物だった。
(あっ、これ、読んだ奴だった、えと、これは、・・・これも読んだな、じゃあ、これは・・・これも)
私がそんなこんなで、全ての本を手に取ったのだが、まぁ、その、何と言いましょうかね、もう、全てを読み切っていましたね。
(何でだよ~何で昨日の私は、そんな直ぐに、沢山の本を読んじまったんだよ、馬鹿だろ、私って馬鹿すぎ)
心の静寂を崩しながら、一通り、自分を侮辱する言葉を喚いた後に、
「ふぅ、本当に、何しようかな、やることが無い、暇すぎる」
と小さく呟き、やることを考え始めた。
(今、現在、何が出来るかな、何も出来ないな・・・魔法の練習・・・良いかもな、これにしよう)
私は心の中で、小さく呟いた後、
(よし、やったるで、魔法の練習を、えと、えと、創造魔法の練習を)
エセ関西弁で喚き、何を創るか考え始めた。
(そう言えば、あれって作れるのかな)
私はそう思いながらも、一端、筒状の物を創ろうと思い、頭を回した。
(筒状だろう、木を曲げて作るか・・・・でもなぁ、やり方、分らんでも無いけど、微妙に分らんなぁ)
心の中で、呟いた後に、別の方法を考え始めた。
「竹の中の節をくり抜けばいけるかもな」
私は頭の中で考えついたことを小さく、呟き、早速、良い感じの大きさの竹を創り出した。
(さて、どうやって、くり抜こうかな)
私はそう思いながら、色々と考え、数分が経ちました。
それで、結局思い付くことは出来ませんでした。てへ。
「はぁ、やるかぁ、面倒くさ、でも、暇つぶしには丁度良いか)
私は心の中で呟きながら、全てが鉄で出来た金槌と、錐のような大きい針を創り出し、中の節を竹の内壁に沿って掘り続けた。
…………
っで、数時間、掘り終わることが出来ました。途中で、何度か、手を叩きかけて、鳥肌が凄い立ちました。マジで怖かったよ。
まぁ、色々と危ないことはあったが、竹をくり抜くことが出来たよ。
どうして、竹をくり抜いたのか、何を作ろうとしているのか。
君達も気になってきたところだろうから、説明してあげよう。
私が、作ろうとしているのは望遠鏡だ。
作っている理由は特には無い。えっ、本当はあるんじゃ無いかって。マジで、今回は無いぞ。本当に。
『どうして、創造魔法で、直接、創ろうとしなかったのか』だって。
それが、気になるのか・・・教えて欲しいの、私の、創造魔法による数少ない万能感が無くなっちゃうけど・・・・分ったよ、教えるよ。うん。
えと、私が、どうして、直接創ろうとしなかっただけどね。
私、『創ろうとしなかった』じゃなくて、『創れなかったんだよ』ね。
理由としては、形状、それに加え、違う物質この2つの条件が合わさった物は、私の実力では、無理っぽい感じなんだよね。理由はよく分らんけど・・・・・
「よおし、取り敢えず、作るぞ」
私は、心の奥底で、
(これからは、暇なときは、練習し続けよ、何でも創れる位には、・・・よし、創れるようになって、先生相手に自慢してやろう)
と小さく、呟くのだった。




