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第153話 腕を生やすキモい魔法、ホンマキモいわぁ

 私は、現在、先生が先程見せた、何か気持ちの悪い、影から黒い手のような物を出す魔法を実行しようかどうかと迷っていた。


(なんか嫌だな、キモいし、いやぁ、どうしようかな、キモいな)

 私はそう心の中で呟きながらも、先生が出し続けている物を見つめていた。


「先生、本当にやらないといけないんですか」

 私が本当にキモくてやりたくなかったのでそう言うと、

「やった方が良いと思うよ、さっきも行ったとおり、手足みたいに自由に動かせる魔法は無いだろう」

 先生は私にそう言ってきた。


「まぁ、そうですけど、でも・・・何て言いましょうかね、非常に、本当にぃ、何て言いましょうかねぇ、難しいんですけどねぇ、そうですね、何か、キモくないですか」

 私がそう言うと、

「キモくないよ、君のそう感じる理由が分らないよ」

 先生は呆れたような声でそう言った。


(一般的な人間の感受性では不快に感じるデザインだと思うけどな)

 私はそう思いながら、

「それって、形を変える事って可能なんですか、キモいので嫌なんですけど」

 こう先生に言うと、

「出来ないことも無いけどそれをする利益はあるのかい」

 先生は私にそう質問を投げかけてきた。


「私のキモくて出来ないって言うのが解決できます」

 私が先生にそう言うと、

「でもねぇ、この魔法の利益を潰してまでする必要性はあるのかな」

 こう難しいような声で言われてしまった。


「その魔法の利益って何ですか」

 先生の発言で気になった事を問いかけると、

「威圧感を与えたり、ビックリさせて動きを一瞬鈍らせることが出来るだろう」

 こう先生はキモい魔法の利益を話した。


(まぁ、ビックリもするだろうな、威圧感も与えられるだろうし・・・・・でもなぁ、本当に、キモいんだけど、馴れるしか無いのかぁ、まぁ、案外使ったら大丈夫かも知れないしな)

 私はそう覚悟するように心の中で呟いた後に、

「分りました、やってやりましょう」

 先生にこう宣言するよう言うと

「突然だね」

 驚いたように返されてしまった。


(良いじゃん、別に突然でも)

 私はこう心の中で先生に文句を言うように呟きつつも、

「別に良いじゃ無いですか、覚悟が決まったんですよ」

 こう先生に言うと、

「そうかい」

 分ったような、分っていないような声でそう返事をされてしまった。


(はぁ、先生には理解できないのか)

 私はそう思いつつも、

「早速やって見ましょうか、どうやれば良いんですか」

 こう問いかけると、

「魔力を出して、手の形にすれば良いよ」

 そう簡単そうに言ってきた。


(それで本当に出来るのか)

 私はそう疑問に思いつつも、考えるのが面倒臭いので取り敢えずやって見ることにした。


(さて、さて、さて、さて、どうすれば良いのでしょうね、魔力を出すことは、まぁ、余裕、でもなぁ、手の形って、難しくないかな、関節部分も難しそうだし)

 私はそう思いながら少しだけ頭を抱えた。


(関節部の可動域をどうやって魔法で再現しようかな)

 今まで可動域なんて難しい物は作ったことが無い私はそう思いながら色々考えた後に、

「よし、取り敢えずやって見よう」

 こう宣言した後に、取り敢えずやって見た。


 まぁ、案外腕を創り出すのは難しい物で、えぇと、何て言いましょうか・・・・・よく分らない物が出来ました。何て言うんでしょうねこれ、・・・・強いて言うならば、現代美術でしょうか、私にもよく分らないのですが・・・・・・えぇと、あぁと、そうですね、まぁ、何と言いましょうか、取り敢えず失敗しました。


「・・・・先生、これは・・・・」

 私が出来たものを見ながらそう言うと、

「失敗だね、それと君に君に聞きたいことがあるのだけど良いかな」

 先生は私にそう言ってきた。


「・・・・構いませんよ、はい」

 迷いながらもそう答えると、

「これは、一体なんだい」

 私にも分からない事を質問されてしまった。


「さぁ、何でしょうかね、これ」

 何か、猛烈にSAN値がゴリゴリと削れていくのを感じつつもそれを見ていると、

「君が分らないのなら僕にも分らないよ、君、馬鹿じゃ無いか」

 先生は私を馬鹿にするように言った。


(まぁ、これは・・・・反論できませんね、はい、私は馬鹿でした。ごめんなさい、お許しを)

 そう思いつつも、馬鹿と言われてしまったので、

「馬鹿ではありません」

 こう返答を返すと

「馬鹿だろう、どうしたら、こんな・・・・形容しがたい物を作り出せるんだい」

 先生は言葉に迷いつつもそう言ってきた。


「それは・・・・」

 私も分らないので少しの間考えた。

(なんでだろうな・・・・まぁ、私が馬鹿だからっていう可能性もあるけど・・・・先生相手に認める言葉を言いたくないんだよな・・・・えぇと、奇才だからかなぁ・・・・)

 結局思い付くことが出来なかったので、

「私には凄い、何ていいましょうかね・・・・」

 取り敢えず話すことにしたは良い物の、まぁ、先程まで思い付かなかったことが突然と思い付くことなどあるわけが無く、私は言葉に詰まっていると、

「馬鹿だろう君」

 私も思っていたことを先生に言われてしまった。


 此処で、黙ったら認めたことになりそうなので、

「馬鹿ではありません、ただ、それを表す言葉を知らないだけです」

 私がそう言うと、

「馬鹿だろう君、いや、間抜けか」

 更に先生に馬鹿にされるのだった。


(チクショー、しょうが無いじゃん、私まだ、8歳だよ、前世合わせたら数えたくない数字になるけど・・・私、今世ではまだ8歳だよ、しょうが無いじゃん)

今日も説明です!ごめんね

えぇと、主人公が出した奴ですね。言葉を表すと、

人間的に感じる美的感覚から乖離した、何ていいましょうか・・・・えと、そうですね、言語化するのが難しいのですが、強いていうならば、地獄にあっても何ら遜色の無い、ていうか、逆にそこだけ目立って地獄より酷い雰囲気を創り出している何かです。

昨日と同じ例え方ならば、

100人中、100人がSAN値を0ていうか、マイナス方向にして、永久的狂気に陥らせるくらいの見た目をしています。

主人公がそうならないのは、案外、頭が可笑しいからです。

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