表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
153/385

第150話 自然薯と暇

 カエンタケを見つけてからも私は森を駆けながら探索し、面白い物を収集し、勘に頼って自分の部屋に戻っていた。


(いやぁ、今日は運が良さげですな~一発で部屋に帰ってこれましたし、森でも迷いませんでした)

 私はこう心の中で呟きながら、自分の前に転がっている収集物を見つめていた。


 何が転がっているか気になる人がいるだろうから説明してあげよう、

 私の目の前に転がっている物、それは自然薯だ。


(いやー、偶然ねツルを見つけることが出来たんですよ、幸運ですね)

 私はこう心で思った後に、

(どうやって食べようかな、どの食べ方が美味しいかな)

 このように食べるかを考え始めた。


(とろろにしようかな、名案だな)

 私は調理方法を直ぐに思い付き、

(・・・・いや、でもよく考えてみれば、調味料なくね、どうやって味付けるんだ)

 こう考え、

(いけるかな、創造魔法で)

 と思い想像を、膨らめさせた後に

(・・・・いや、でもなぁ、面倒臭いな、疲れたしな・・・地味におろし金もねーし)

 こう考えてしまったために、食べる気力が無くなってしまった。


「これ、どうしようかな・・・・」

 私はこう小さく呟きながら、どうしようかと考え、直ぐに

「あっ、私馬鹿じゃん、魔法の倉庫に入れれば良いじゃん」

 考えていたことを声に出した後に、投げ込んだ。


 自然薯を投げ込み、本当にやることが無くなってしまった私は、

(さぁ、何をするか、アルの所に凸でもしに行こうかな、本読みに行こうかな)

 この2つの選択肢を思い付き、考え始めた。


 悩むこと、数分間、私は自分の暇つぶしの行動を決定した。

 何をするのか、それは至って簡単で、いつも通り本を読むことにします。


『どうして、凸をしに行かないのか、凸れよ』だって、

 まぁまぁまぁね、皆がね、そう思うのも確かに分るんだよ、

 でもね、出来ないものは出来ないんだよ。

 だってね、迷惑でしょ、もうすぐで夜なんだよ。それ以外の理由は無いよ。


 私は、特に何も面白い事は無く、図書室に走って行き、本棚の間を縫うように動き、面白い本を手に取り、定位置となっている長椅子に腰を掛け、

(あと、1年と少しあれば読み切れそうだな)

 何冊か持ってきた本を机に置きながらそう心中で呟いた。


 そこからは、本を読み続け、数時間と数分、私は持ってきた本を全て読みきることが出来た。

(早くね、なんでこんな早いんだ、これだったら1年も掛からないかもしれないじゃん、読み切ったらガチで暇になるんだけど)

 私はこう心の中で喚きながらも、

「よし、面白い本探そう」

 と結構大きめな声で宣言をし、

(まぁ、読む本が無くなったらその時に考えれば良いっしょ)

 こう思いながら、本棚の方に走っていき、面白い本を数冊持ってきて読むを繰り返し続けていると、

『コンコンコン』

 扉を叩く音が聞こえてきた。


「どうぞ、お入り下さい」

 私は扉を叩く音にそう声を掛けると

「失礼致します。お嬢様」

 こう私に言う声が聞こえてきた。


 図書室に入ってきたのは、皆さんご存じ、マリーちゃんだ。


「どうかしましたか」

 私は開いている本に栞を指しながらそう言う。

 あっ、地味にこの栞ね、殿下から貰った花を押し花にして使ってるんだよ。そのまま萎れさせたら勿体ないからね。花が。


「夕食のお時間ですので、お呼びに参りました」

 私の問いかけに対してマリーちゃんはそう返答を返してきた。


「あっ、もう、そんな時間だったのですか」

 私がそう呟きながらも懐中時計を取り出し時間を確認すると、晩飯の時間くらいだった。


(おぉん、時間を忘れてた、マジでありがとう)

 私は心で呟いた後に、

「ありがとうございます」

 御礼を言いながらマリーちゃんの方に小走りで走っていった。

 一瞬、目眩のような物がしたが、多分気のせいだろう。


「それじゃあ、行きましょうか」

 私はマリーちゃんの横らへんに着いたときにそう言うと

「分りました、お嬢様」

 笑顔で返してくれた。

 …………

 そんなこんなで後は何も無く、私は自分の部屋に帰ってきていた。

「あぁ、ねむ」

 部屋に帰ってきてすぐに私はそう呟き、自分のベッドに頭を落とした。

 今回は口癖で何時も要っている物では無く、ちゃんと眠いから呟いた物だ。


「こんばんはです。先生」

 私は後ろから何か気配のような物を感じとったためにこう言うと

「やぁ、こんばんは、それにしてもよく分ったね、僕の事」

 先生は私に驚愕と喜びが混じったような声でそう言った。


(どうして喜ぶんだ、少しキモいな)

 私はそう思いつつも口に出すことは無く、

「私の気配を探知する能力が向上したんですよ」

 と冗談みたいな本当の事を言うと、

「そうかいそうかい」

 笑うような声で言った後に、

「君にプレゼントをあげよう」

 先生は私にそう言ってきた。


「何ですか」

 私がこう気になったので顔を向けながらそう言うと、

「君にこれをあげよう」

 先生は私に黄金色に輝く円状の何かを見せつけるように言ってきた。


「それ、あげるじゃ無くて、返すじゃ無いんですか」

 私は先生の発言に突っ込むようにそう言うと

「そうとも言う」

 先生は冗談交じりの声でそう言う。

「そうとしか言いませんよ」

 私がどっかで見たことあるような気がするなと思いながらも突っ込みをする。


 私は突っ込みの後に続け

「それ、先生が一時的に預かっていた、あのとき掘り起こしたメダルでしょう」

 こう言うと

「ハハハ、そうだね」

 先生は私に笑いながらそう返してきた。


(何故笑う)

 私はそう口に出さないように思うのだった。

あっ、皆さん、聞いておきたいのですが、

その、過去を深掘りして欲しいキャラいますかね?

いるなら、緩和として出しますが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ