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第15話 お父様、絶対に許しませんよ、ホントに絶対ですよ

帰ってから書こうと思っていたのですが、最初の文字を書いた辺りで寝落ちしていました。

ギリギリ、間に合いました。

「お~い、エミリー起きろ」

 私の頬は、武骨な手のような物でペタペタといった感じで叩かれていた。

「あと、六時間~」

 朦朧とする意識の中で言った。

(まだまだ眠い、六時間程度なら眠れる気がする)

「馬鹿だろ、こんな寝れる分けね~のに」

 と私の事を馬鹿にする師匠の言葉が聞こえてきた。

(いつもの私なら、怒っただろう、だが、今私は、それよりも眠いのだ)

 この言葉を心中で呟いて二度寝に戻ろうとしていると

「こいつ、ぶん殴った方が早くないか」

 酷い提案をする師匠の声が聞こえてきた。

(いやいや、さすがにそれはお父様の許可が無ければ駄目でしょ、それに絶対に許されない)

 と高を括ってると今まで影が無かった騎士君が

「さすがに、それは、駄目では」

 進言する声が聞こえてきた。


(あのとき、散々揶揄ったのに優しすぎないか)

 こう思いつつも凄くありがたかった。

(まじで、ありがとう、名も知らぬ騎士君)

 と考えているともう一人の影が薄い人ことお父様が近づいてきたのだろうかコツコツと言った靴の音が私の側まで近づいてきた。

 そうして、私の頬をツンツンと差し始めた。

「う~ん、どうしようかな」

 お父様が本気で考えている声を出し始めた。


(えっマジ、ガチで本気で殴られるの)

 頭の中で呟いてその瞬間意識が一気に冷め始めた。

「よし、まぁいいか」

 お父様は、決めたように言った。

(おい、ふざけんなよ、糞親父)

 こう思いながらも

「分かりました、分かりました、起きます、起きますから、師匠、殴らないで」

 こう言いながら上半身を上げた。

 そうして、天井が一瞬見て分かったのだが此処はお父様の執務室だ。


 それと、もう一個分かったことがあるそれは、

 師匠は、本当に殴る準備をしていたと言うことだ

 すっごい拳をがっちりと握っていた。

「殴らなくても良いじゃないですか」

 不貞腐れたように眠たい眼を擦りながらちょっと怒ったように言った。

「ははは、起きない方が悪いんだ」

 お師匠は、言った。

 私は、お師匠は許すことにした。

(お父様が、止め無かったのが悪いんだ)

 こう思うことにしたからだ

「お父様は、どうして、止めなかったんですか」

 怒ったように詰め寄って問いただした。


 お父様は、

「しょうが無いじゃ無いか、エミリーが起きない方が悪いんじゃ無いか」

 申し訳なさそうに言訳をするように言ってきた。

「それ以外の方法もあったじゃないですか」

 私は、問いただしてみた。


 お父様は、大分迷ったように

「ごめんよ、エミリー」

 と私に謝ってきた。


(もっと攻めてもいいのだがこれ以上言っても何にも面白いことがない)

 この予感を感じた私は、許すことにした。

 最後に

「次やったら絶対許しませんからね、次は、嫌いになっちゃいますよ」

 脅すことにした。

 お父様は、この脅し方をすると結構響くと知っているからだ。

 その言葉を聞いたお父様は

「ごめんよ、エミリー、許しておくれ」

 泣きそうな声で本気で謝ってきた。


(この人さっきまでちゃんと謝ってなかったな)

 このことに気付いた私は、さっき許すと言ったがそれを撤回することにした。

(もう、絶対に許さない)

「お父様、今までちゃんと謝ってなかったでしょ」

 怒ったように問いただす。心に絶対に許さないと言う断固とした意思を持ってして言い切った。

「もう絶対にお父様の事許しません」

 私は、もう本当に本気で言った。

 その言葉を聞いたお父様は、人目をはばからず

「ごめんよ~エミリー許しておくれよ、お願いだよ、一生のお願いだよ」

 泣きそうな声で私に抱きついてきた。


(マジ、この人、羞恥心とか無いのか、師匠と騎士君すっごい引いてるよ)

 こう共感性羞恥のような物を抱きながら、

「恥ずかしいので止めてください、お父様」

 と私が言うと

「エミリーが許してくれるまで止めないよ」

 こう言いやがった、マジか、本気で言ってるわ

(どうしよう、許したくないけどすっごく恥ずかしい、やだな)

 解決策を考えていると一つの妙案が思いついた。


 私は、

「許しました、許しましたから離してください」

 と言った。

「ほんとうだね、エミリー」

 お父様が事実確認をしてきたので

「本当ですよ、お父様」

 ホントっぽく言ってみた。

 すると信じたお父様が抱きつくのを止めたので私は、騎士君を巻き込むことにした。


 私は、騎士君の後ろに隠れて

「お父様に許すと言ったのは、嘘です、もう絶対に許しませんよ」

 騎士君の服の裾をつかみながら言った。

 騎士君は

「えっ、どうして、僕の後ろに」

 と呟いて硬直していた。


(ふっふっふ、お父様だってさすがに騎士君を盾にすれば大丈夫なはずだ、

 だって、さすがにこれ以上の羞恥をさらすわけ無いもんな一応この人上級貴族だし)

 心中で悪い顔をしながら呟いていると私の身体がひょいと持ち上げられ宙に浮いた。


(そんな、裏切られた、お師匠様は、味方だと思っていたのに)

 こう思って抵抗出来ずにいると私は、お父様に手渡された。


 そうして、お父様は、執務室の来客用のソファーに腰を掛けて私を膝の上に置いてガッチリとホールドをして離さなかった。


(えっ、まさかこのまま話をするつもりなの)

 疑問に思っているとどうやら本気でこの姿勢でやるようだ。

マッドでサイコな少女

の方は、休載するのでこっちをこれから頑張ります。


2023年3月27日、12:32

加筆、表現の変更、修正

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