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第141話 お父様とロングなスカート!

「そう言えば、どうしてエミリーは僕の部屋で寝ているんだい」

 何やかんやあり、お父様の部屋で寝落ちしてしまった私にお父様はそう問いかけた。


(え~と、でもな~面と向かって聞くのは恥ずかしいな)

 私はそう心の中で呟きつつも、

「聞きたいことがありましたから、お父様を待ってました」

 私がそう返答すると、

「それじゃあ、どうしてわざわざ僕の部屋で待っていたんだい、僕に会ったときに聞けば良かっただろう」

 お父様は私に対してこう優しい声音で問いかけてきた。


「それは、・・・」

 私は返答に迷っていた。

(なして、私はお父様の部屋に来たのかな、・・・・分らんな、へっ、マジで分らん、なしてや、別に急を要する訳でもなかったのに、私はどうして部屋まで来てお父様を待っていたんだ、自分の行動が理解できない)

 心の中でそう呟くほどには迷っていた。


「・・・・・さぁ、どうしてでしょうか」

 良い感じの良いわけが思い付くこともなく、何か理由が有るわけでも無いためにそう問いかけるような返答を返すと

「ふふ、エミリーに分らないのなら、僕も分らないよ」

 笑われてしまった。


(笑わなくても良いじゃん、お父様もあるでしょ、自分でもよく分らない自分の行動とか)

 と心の中でお父様に怒ったようなことを言った後に、

「お父様、笑わなくても良いじゃ無いですか、お父様にもあるでしょう、自分でも分らない行いとか」

 私が心の中で思っていたことをお父様にそう言うと、

「ふふ、どうだろうね」

 笑って返されてしまった。


 お父様の発言から、

(ありそうだな、でも、教えてくれなさそうだな)

 と心の奥深くで感じた。


 私が、何か問いかけようかなと考えていると

「それで、エミリーは何を聞きに来たんだい」

 お父様は私にそう問いを投げかけた。


(どうしようかな、何か恥ずかしいな、マリーちゃんが言ってた仮説が本当だったら本当に恥ずかしいんだけど、どうしようかな、聞こうかな)

 心の中でそう呟いた後に、マリーちゃんの話した仮説を思い出した。


 マリーちゃんが言うには、

『お父様は私を愛している故に誰とも知れぬ輩に近づいて欲しくない、私を誰かに奪われたくない』らしい。何か恥ずかしいね、これを本人に問いかけるって。

 それに──────────


「何て言いましょうか・・・・やっぱり、何でも無いです」

 問いかけないことにした私は少し考えながらそうお父様に言うと、

「どうして、何か聞きたいことが会ったんじゃ無いのか」

 お父様は驚いたようにそう問いかけてきた。


「本当に何でも無いんです、さようなら、あっ、そう言えば、アルは起きていますか」

 こう先程まで会っていたであろうお父様に、話を逸らすために問いかけると、

「さぁ、僕も分らない、だいぶ前に会ってきて以来だから」

 お父様は私にそう言ってきた。


「えっ、あの今って何時ですか」

 お父様の発言に驚きつつもそう問いを投げると

「午後6時でもう夜だね」

 そう返答を返してくれた。


(私が寝たのって昼前くらいだよね、マリーちゃんと話してたのは9時か10時だったはずだから私、寝過ぎだな)

 私がそう思いつつも、嫌な予感がしたためお父様の執務室から勢いよく飛び出して、

「エミリー、─────」

 呼びかける声を無視し、部屋に向かって行った。


 その後、アルの部屋に急いで走って行った、

 理由、そんなの、無いよ、強いているなら、今日起きているところ一度も見てないからみたいなって思ったんだよ、悪いかよ。本当だよ。


 まぁ、何やかんや、特に何も無く、私は、アルの部屋に到着した、

 本当に何もなかったからね、本当に本当だよ。


 私が扉を開けて、中に入ろうとすると、

「エミリー、どうしたのその服は」

 こう問いかけるお母様の声が聞こえてきてしまった。


 現状、私はロングなスカートと何か良い感じの無駄な装飾がない服を着ている、それに何か問題があるのだろうか・・・・・まぁ、本当は私も分っている。

 君達にはさっき『特に何も問題は無かった』こう言ったはずだ、だが、まぁ、何て言おうか、あれは嘘だ、本当は問題があった、例えば、来る途中にロングなスカートを踏んでしまって転んだりした。その際に『ビリッ』と良くない音が鳴って、ロングなスカートがだいぶ破れたのも知っている。


(・・・・・さて、どうやって言い訳をした物か)

 私がこう思考を回していると

「それは・・・流石に駄目よ、着替えなさい、私が持ってくるから、エミリー貴方は、アルの部屋で待っていなさい」

 お母様は私にそう言ってきた。


「わっ、分りました、申し訳ありません」

 私は、心に

(これからは、ロングなスカートで絶対に走らないようにしよう)

 と強く、深く、絶対に忘れないように刻み込みながら、アルの部屋の扉を開き、地面に腰を下ろした。


 この国では基本的に何処でも靴を履くタイプだから、本当は床に座らない方が良いのだろうが、私は腰を下ろしていた。


 何でか、それが気になる人もいるだろうから教えてあげよう、

 まぁ、私にも何故か分らない事なのだが、何故か私は無性に恐怖心を抱いてしまっていた。

 何に恐怖心を抱いているのかそれは至って簡単、私にだ。

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