第137話 時間つぶしの本読み
『水の神の落胤』ていう題名の本を開き、
数分、もしくは、数十分後、
私は、その、フィクション小説を読み切ることが出来た。
(思ったよりも早く読んじゃったな)
私はそう思いながら、その本の内容を頭の中で纏め始めた。
はい、まずは、登場人物、この物語は、
水の神様、町娘、水の神様の許嫁、それと町娘と水の神様の子供、
この四人で、・・・神様って人じゃないよな、・・・
2柱と2人で進んでいく物語だよ。
でっ、まず、最初に、
水の神様は許嫁さんが好きではなかったみたいんだよね、
それで、度々、人里に降りてきては、
ナンパ、その次にお楽しみ、これを繰り返してたみたいなんだよね。
許嫁さんは咎めなかったのか、
そう気になる人もいるだろうから、教えてあげよう、
まぁ、結論から言うと、遠回しだけどちゃんと
『やめましょうね~』的な事は言っていたぞ、
まぁ、その全部が無視されてるわけだけどね。
でっ、話は戻すけど、
水の神様がとある街でナンパをしようと、
往来の人々を眺めていると、
そこに、群を抜いて容姿が端麗な美しい人が通りか方みたいなんだよね、
小説では、
『そこに、女神と思われるほど、一際眩い光を放つ町娘が通りかかった』
とよく分らない詩的になるのかな、
変な表現で美人さが表現されてたよ、多分。
私が勘違いしているだけで、本当に、光ってる可能性も一応あるからね、
確率少ないと思うけど。
それで、水の神様は、その町娘が欲しくなったみたいで、
ナンパをしたんだけど、無事轟沈、
まぁ、思いっ切り、綺麗に振られたわけだね。
それに対して、水の神様は、非常に驚いたようだよ、
今まで、ナンパが失敗したことがなかったみたいだからね。
でっ、その後も、水の神様は、
ストーキングでもしたのか、町娘の家を特定し、
毎日毎日、何度も何度も何度も、告白しに行き、玉砕し、轟沈し、それを繰り返すこと、約1000回。
多分盛ってるよね、これ、流石に1000回超えは、キモいし、怖いだろ。
ごほん、でっ、話に戻すよ、
1000回を超えた辺りで、水の神様の許嫁さんが、
水の神様に対して怒ったんだ、
『相手と自分の身分をわきまえろ』
といった感じにだ。
でっ、その怒られた水の神様は、とことん拗ねた。
具体的には、水の神様の父親が見かねて、
『頭を冷やせ』という意味で、
神の国から一時的に追放されるほどに拗ねたらしい。
追放された水の神様は、追放されたことに対して、
それはもう怒ったらしい、三日三晩切れ散らかすくらいには。
でっ、一週間くらい切れ散らかし続け、
水の神様の脳裏に良案が浮かんだらしい。
その内容とは、
『例の町娘に会いに行こう、追放されたのならいつでもいける』
こう思ってしまったらしい。
でっ、水の神様は街の所まで、歩いたり、走ったり、
それを繰り返し続け、街に行き、
それで、町娘の家に行ったが、
何故か、町娘はいない。
『あれれ~何処に行ったんだ』
て思った神様は、街中を探し続けた。
石の下から、教会の時計台まで、
色々の所を探し続け、いつの間にか夜になったらしい。
『あぁ、ついに嫌われてしまったんだな』
そう思って落ち込んでもなお探し続けていると、
路地裏にそれらしい人を見つけたみたいなんだよ。
でっ、
『あれはもしや、あの町娘なのでは』
そう思った水の神様は近づいていったんだけど、
何か様子がおかしかったらしいんだよ、
『何かあったのか』
そう思い、近づいていくと、
どうやら、その町娘は、図体の大きい男に言い寄られていたみたいなんだよね。
でっ、何やかんやあり、
図体のデカい男を追い払い、町娘に安否を問いかけて、何か色々、言葉を掛け、
色々あり、その町娘の家に泊まり、
何か、何て言おうかな、このところは具体的に書かれすぎてて、駄目なんだよな
どれ位かというと、私がこれって官能小説じゃね、そう思うくらいには具体的に書かれてたんだよな~
まぁ、端折るか、
よし、でっ、どうなったかというと、
お楽しみになり、子供が出来てしまったらしいんだよね。
それで、水の神様は許嫁からも、父親からも、スッゴい責められ、
神の国からの永久追放さえも話しに上がるくらいには、問題だったんだよね。
あぁ、やばい、やばい、
ってなったところで、最高神が突然現れて、
『別に良いんじゃね、これから不貞をしなければ』
こう言い出したんだね。
『あなたが、そう言うのなら』
って事で、水の神様も許されたんだけど、
それでも、問題が残っちゃったらしいんだよね、
その問題て言うのが、まぁ、お分かりの通り、
神の子を身ごもった町娘さんだよね。
この問題が、色々あり、どうするかが決まらずに、
神様による投票で決まることになったみたいなんだよね。
まぁ、結果としては、
特に無関心でどうでも良かった神様が多かったため、
町娘は罰せられることがなかったらしいんだよね。
それで、罰せられなかった町娘さんは、神様の子を産んだらしい、
でっ、その子供が結構異端で、
髪が人間にはあり得ない水の神様と同じ青色で、魔力が異常に多かったらしい、
それで、差別されたり、貴族になったり、色々したり、されましたよ~
チャンチャンってお話なんだよね。
これは、多分、教訓のお話だよね、
浮気をしたらただでは済まないよ、誰も幸せにならないよ、
って言う感じの。
(これで、この話は終わりだよ、
そう言えば、今、何時だ)
私が気になり、図書室から出て、時計を見に行くと、現在は朝の8時だった。
(あっ、良い感じに時間潰せたな)
時間を見た私はそう思い、自分の部屋に、走って帰るのだった。




