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第127話 スコップと土掘り

 私が探索していると、

 薄暗い道に迷い込み、

 歩き続けていた。


 その道を歩み続けると、

 整備が一際されていない道に出た。


 先程まで歩いていた、

 坑道のような、下水道のような、

 なんとも言えないような道ではなく、

 今いるのは洞窟といった方が良いような道だ。


(これ、何だ、

 何のための道だ、

 それにしても暗いな)

 私はそう思いながらも、

 良い感じの策を考え始めると、

 直ぐに解決策を思い付いた。


 それは、光を生み出す魔法だ。


 使えるのかどうかが気になる人もいるだろうが、

 君達は昔私が使った魔法を覚えているかな、

 まぁ、覚えていないだろうから答え言うぞ、

 普通に使った事があるし、

 多分、未だに使うことは出来ると思う。


(よし、使うか、

 何か、最初に詠唱をしたような気がするな、

 よく考えたら詠唱って何なんだろうな)

 そう疑問を抱きつつも、

 前使った感覚を思い出しながら、

 体の中の力を空気中に滲ませ、

 光を生み出した。


(案外出来るものなんだな)

 私はそう自分に驚いてしまった。

 先程、使えるって言ったけど、

 本心では、出来ないと思ってたのだ。


(よし、まぁ、使えたんなら何でも良いか)

 私はそう思い、その光に向けていた視線を、

 周りに移し、観察を始めた。


 どうやら、私の予想はあっていたらしく、

 此処はちゃんと洞窟だった。

 鍾乳洞もあったよ。


 私は、取り敢えず、

 その道をただ歩き続けた。

 すると、終点が近くなったのか、

 冷たい空気、それと、光が入ってきた。


(これもう魔法要らないな)

 そう思った私は、魔法を解き、

 光の方に向かって走り、

 こけが生えていたのか、転んで尻餅をついた。


「イッテ」

 私はそう呟きながら、

 お尻を撫で、立ち上がり、

 光の方に歩いて行った。


(尻っていうか、腰が痛い)

 私がそう思いながら、

 歩き続けると、光と空気の流入点に到着した。

 どうやら、外に出ることが出来たみたいだ。


(あれ、外に出た、

 この道はもしもの為の脱走路だったのか)

 私がそう思いながら、

 周囲を見渡していると、

 何かが太陽光に反射し

『キラッ』

 と鈍く何処か鋭いような雰囲気のある光が目に入った。


(何だあれ、

 金属か、それともただの石か)

 私がそれを疑問に思いながら、

 それに近づいていくと、

 何かに躓いた。


「グエ」

 私がそんな変な声を出しながら、

 躓いた原因があるであろう場所を見ると、

 そこには、特に何かがあったわけではなかった。

 だが、そこだけ、不自然に地面が盛り上がっていた。


(これ、何だ、

 何かが埋まっているのか)

 私はそう思いながらも、

 光の元に走って行き、

 それを見て、直ぐに取り、

 地面が盛り上がっているところに戻っていった。


 光を反射させている物は、

 高そうな意匠をしたナイフだった。


 そのナイフは、放置された期間が短いのか、

 不思議な事に錆び付きはなく、刃こぼれもしていなかった。


 色々と気になる事も多かったが、

 取り敢えず、何かが埋まっている地面を先に掘り起こすことに決定した。

 考えすぎて、暗くなったりしたら嫌だしね。


 私は、手を使って土を掘り始めた。

 土は非常に硬く、私の指、特に爪が剥がれるんじゃないかそう思う程だった。


(あぁ、こりゃあ、駄目だ)

 私はそう思いつつも、

 最近、結構使い始めた創造魔法で、

 スコップを創り出した。

 それも、結構ちゃんとした、

 農業用の奴を。


 まぁ、どんな道具を使おうと、

 土の硬さは変わることなどなく、

 掘り起こしていると、逆にスコップの方が折れるのではないかと心配に感じることすらあった。


「うぎぎぎぎ」

 等よく分らない呻き声を漏らしながらも、

 掘り起こすのを続けた。


(あぁ、手のひらが痛い、

 うぅ、泣きそう)

 そう心の中で呟きながらも、

 掘り進め、ついに埋められている物の上の部分が見え始めた。


(何だ、これ、

 水晶それにしては青すぎるようにも感じるけど)

 私はそう埋められた物に感想を漏らしつつも、

 掘り進めるのをすすめた。


(これは、明日確実に筋肉痛だな、

 まぁ、子供の体だし大丈夫だろう、

 そこまで痛くないはず、

 そうだよね、そうに決まってる、

 それに、今からやめたって筋肉痛になる結果は変わらないのだから、

 最後までやりきってやる)

 こう覚悟を決め、

 更に掘る速度を増やし、

 何時間か経った。

 多分、3,4時間くらい。


 何時間か土を掘り返し続け、

 私はやっと、完全に埋まっていた物を掘り起こすことが成功した。


「やったー、終わった」

 私がそう言い、倒れそうになりつつも、

 その水晶のような物が付いた棒・・・

 どちらかというと杖か、

 えと、それを引っ張り出すと、

 引っ張り出したところの穴から、

 少しだけ、紐が出ているのが見えた。


(まだ、あるのかよ)

 そう心の中で落胆するように呟き

「誰だよ、これを埋めた馬鹿は」

 こう小さく絶望をするような言葉が、

 口の端から出てきた。


「いや、まだだ、

 まだ行ける、やらなくては」

 そう覚悟するように呟き、

 私は地面にスコップを立てた。


 紐が埋まっている土は、

 杖が埋まっていた物の、感覚では5,6倍くらい硬く、

 スコップも少しだけ欠けてしまった。


 掘り始め1時間が経ち、やっと、

 それも掘り出すことが出来た。


 時間を掛けすぎたのだろう、

 私が空を向くと、

 空は既に紅く染まっていた。

そう言えばの補足説明です。

…………やら_____、─────、・・・・の説明をしていなかったのでします。

まず、…………、・・・・この2つは同じで、単純に時間がとんでいます。

_____これは別の視点に移るときに使用しています。

─────これは主人公が語りたくない部分、もしくは、主人公が分らなかった部分の両方で使われます。台詞で使われている時は、伝える必要性がないっていう場合もあります。

他に何か分らないっていう表現が合った場合はご報告ください。

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