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実験回 先生の昔話

 これは少し、

 と言うよりだいぶ前のお話、

 私が暇で暇でしょうがなく、

 ベッドでゴロゴロしていると

「一つ僕の話をしてやろう」

 先生が私にそう言ってきた。


「あっ、教えてください、

 すっごい暇なので」

 私がベッドでゴロゴロ寝ながらそう聞くと

「分ったよ、でも、

 姿勢くらい直して欲しいな」

 先生は私にそう要求してきた。


「ぇえぇ、嫌ですよ、

 私は寝っ転がりたいんです」

 断固とした意思を声の芯に混ぜながらそう言うと

「もう、分ったよ」

 先生は私にそう言ってきた。


「ありがとうございます、

 それじゃあ、早速話を始めて下さい」

 私が急かすように言うと

「分ったよ」

 と先生は私に返事をし、

 語りを始めた。


「これは昔の僕の話だ、

 その時は今と違い、

 僕は洞窟、洞穴、

 何て言おうかな、そんなところに住んでいたんだ、

 その頃の僕は、

『家なんて必要が無い』

 って考えていたんだよ、阿呆だろう」

 先生は私にそう言ってきた。


「本当にアホですね」

 私がそう返事をすると、

 先生は話を続けた。


「それで、僕は問いかけた。

『どうして、家が要らないのか』

 すると僕は、

『家が無くても、

 洞穴で生活をすることが出来る、

 だから要らない』

 こう言ったんだ、馬鹿だろう」

 また私にそう問いかけるように言ってきた。


「馬鹿ですね、

 何考えていたんですか、

 本当に馬鹿ですね、常識が無いんですか」

 私がそう言うと、

 また先生は話しを再開した。


「本当に常識知らずだよね、

 それに、魔法の常識も知らなかったんだよ」

 先生は私にそう言ってきた。


(魔法の常識を知らないってどう言う事)

 そう思った私は、

「どう言う事ですか」

 こう問いかけると

「僕は初めて魔法を使ったときに、

 山を弾き飛ばしちゃったんだよ」

 先生はそう、言ってきた。


(すげーな、それ、

 そんな事出来るのかよ、バケもんじゃん)

 そう心の中で驚き呟きつつも私は、

「凄いですね、初めてでその火力を出せるって」

 と驚いたような声で言うと

「凄いよねー」

 先生は私にそう言った直ぐ後に、

「君には真似できない行為だからって、

 自分と比べて卑下しないことだよ、

 君も、僕に比べたら・・・

 比べることも出来ないほどの力量の差はあるけど、

 凄い方の人間だからね」

 と私を馬鹿にするように言ってきた。


「私の事を馬鹿にしないで下さい」

 私が馬鹿にされたので少しイラッとしそう言うと

「それじゃあ、君は出来るのかい」

 先生は私にそう問いかけてきた。


「・・・・無理です」

 私は、山を吹っ飛ばすのを本当に想像できないので、こう言うと

「それじゃあ、僕は、

 君を馬鹿にしているのでは無くて、

 ちゃんとした発言をしていると言うことだよ」

 先生は更に私を馬鹿にするような発言を言ってきた。


「酷くないですか、もう、やめて下さいよ、

 話戻して下さい」

 私は、反論が思い付かなかったためにそう言うと

「ちぇ、なんだ、面白くない」

 先生は、本当に面白くなさそうな声でそう言った後に、

「ゴホン、それじゃあ、続きを話そう」

 と私に宣言するかのように発言をし、

「僕はね、その、山を吹っ飛ばした魔法のせいでね、

 それまで住んでいた洞穴を追い出されちゃったんだよ」

 先生はそう言ってきた。


「どうして、追い出されたんですか」

 私はそう発言しつつも

(近くの人間が恐れちゃったのかな、

 確かに怖いよな、初めての魔法で山を吹っ飛ばす火力の魔法を打てるんだから)

 と心の中で呟いていると

「その魔法のせいで、

 山の所有者に僕が勝手に住んでいたことがバレちゃったんだよ」

 先生は私にそう返答をした。


(えっ、所有者って・・・)

 私はそう思いつつも、

「えっ、あの、勝手に人様の私有地で暮らしていたんですか」

 こう問いかけると

「そうだったみたいなんだよ、しかも6年間も」

 先生はこう言い出した。


(馬鹿じゃん、何で私有地で勝手に暮らしてるんだよ)

 と驚きつつもそう思い、

「それは私有地って事を知らなかったんですか」

 私が問いかけると

「僕も私有地なんて制度を知らなかったんだよ、しょうが無いだろう」

 先生は私にそう言ってきた。


「先生も馬鹿なんですね」

 私がそう言うと

「僕は馬鹿なわけじゃ無い、

 ただ、そこが人の土地だって知らなかっただけだ」

 先生は私にそう言ってきた。


(馬鹿だろ、この神様馬鹿だろ)

 私がこう心の中で呟いた後に

「先生、知らないから、馬鹿なんで───」

 こう馬鹿にすると

「ゴホン、それじゃあ、話を戻すよ」

 先生は私の発言に被せるようにそう言ってきた。


「ブーブーブー」

 私がそう、逃げようとした先生に対してブーイングをしていると、

「五月蠅いね、君、

 土でも君の口の中に突っ込んでやろうか」

 先生は私に対して、

 そう怒ったように言ってきた。


「ごめんなさい、すいません、ふざけすぎました」

 私がこう謝ると

「アハハ、そうかい」

 先生は私に対して、笑いながらそう言ってきた。


「先生は、その(しもべ)さんを、

 どう思っていたのか、教えて貰えませんか」

 私が、話を戻そうと思い、

 こう先生に言うと

「もう、遅いよ、

 僕はもう、そんな気分じゃ無いんだー」

 そう私に返答を返しながら先生は、

 どっかに逃げるように、

 四本の足を使い走って行った。


(ブーブー)

 私は心の中でそう先生にブーイングをもう一度送り、

(先生の過去の(しもべ)さんか、

 先生の説明では変な人だって事しか分らなかったけど、

 本当は、どんな人だったのかな)

 こう、心の中で呟くのだった。

今回の実験回は如何だったでしょうか?

叙述トリックが成立しているか、騙すことが可能なのか、

私に書けるのか、その3つの実験の為にとらせて頂きました。

まぁ、本編で叙述を使うのかは不明ですがね。

それと、ちゃんと叙述できていたら良いねを押すなどしてお知らせ下さい。


分らなかった人用のトリックの解説、

(ぼく)(しもべ)を混ぜて、騙すというトリックです。

一応、ご存じの方もいるかも知れませんが、元ネタは2chかどっかで見た奴です。

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