第120話 しんわー神話しんわー、ごめんなさいお父様
「分りました」
私はこう、
盗っていった本の題名を一気に言え、
と言う指示に返答をし、
題名を読み上げ始めた。
「まず、資料です、
その次に、聖書で、
後は、シャール帝国の歴史を纏めた物、
それと、地理に関する本です」
私がそう言うと
「どうして、そんな物を持っていったんだい、エミリー」
お父様はそう質問をしてきた。
「聖書は、読みかけだったからです、
シャール帝国の歴史は、教えて貰っていないので調べようと思い、
地理は知っておきたいなと思ったので」
私がそうお父様に対して回答をすると
「そうか」
と返事をした後に
「う~ん」
こう言う唸り声を出し始めた。
(えっ、何、
まさか、勝手に盗ったの駄目な奴あったのか、
ヤバい、えっ、マジ)
私が悩んでいるお父様にそう思っていると、
「よし、エミリー、
聖書と地理の本は持っていて良い、
でも、シャール帝国史、それと、ブランドー家の資料は返して貰う」
怖くなっていた私に対して、お父様はそう言ってきた。
「どうしてその2つは駄目なんですか」
私はそう発言しつつも
(我が家の資料は何となく駄目な理由は分るけど、
どうして帝国史は駄目なんだ、分らん)
こう思っていると
「それは、・・・
エミリーに教えられないような内容なんだよ」
お父様はそう言ってきた。
「どう言う事ですか」
私がその発言に対してそう質問をすると
「それじゃあ、僕は仕事に戻るよ、
それと、この2冊は持っていくね」
お父様はそう言いながら、
我が家の資料と帝国史の本を持っていって、外に出て行った。
酷いことにお父様は、
図書室の扉を開けたままで、
行ってしまったために、
私は、長椅子から立ち上がり、
扉の方のに歩いて行き、扉を閉めた。
(なんで駄目なんだろう、
資料は汚したらヤバいとかあるだろうけど・・・)
こう分りそうに無い事を考えながら、
長椅子の方に歩いて行った私は、
「まぁ、いっか」
と小さく呟き、長椅子に腰を掛けた。
(よし、聖書読むか、
眉唾物の物語が多いけど面白い、
空中に浮く国家とか、
星を真っ二つに切り裂く剣とか、
不老不死の大賢者とか、
誰もが嘘だと思うだろうけど、
それでも面白そうだなと思う内容が多いんだよな、
凄いよな、これ、誰が一番最初に書いたんだろう)
私はそう思いながらも思い聖書を開いた。
…………
何時間が経ち、
私は聖書を全て読み切ることが出来た。
(面白いなこの虚構小説、
じゃなかった、えと、聖書)
私はそう間違えつつも、
この聖書の内容を頭の中で纏めることにした。
えと、まず、この聖書はヒルビア正教会の聖書で、
主神とそれに付き従う神の事が書かれている、
でっ、内容は、
まず、主神ヒルビアが、
何処からともなく、深淵に満ちた世界に突然ポップし、
自分の身体を、何故か突然ちぎり、
他の神様、
武神、薬神、獣神、魔神を誕生させた。
でっ、何やかんやあり、
この星の地表は誕生し、
もう一回何やかんやあり、
人間がいつの間にか誕生したり、
自分の生み出した神様に反乱を起こされ、
何匹か神が反乱鎮圧の際に死亡し、
ついでに主神も力を奪われ、
さらに、ついでに反乱は抑えきれずに、
主神が反乱を起こした神を生き物の体に押し込めることによって無理矢理納めた、
けれど、その生き物達から、
神の力を奪いきれずに、魔王が誕生し、
ついでに、思考能力が無くなった元神様こと、
魔獣が現れ、ついでに何処からともなく、
魔人達も現れた。
って言うことが書いてあったんだ、
まぁ、これは序章だからもっと長くなるけどね、
でもまぁ、ここからは直接神様関係なくなるんだよね、
不思議だよね、神話を書いているのに、人間が主軸の話しが多いって、
まぁ、そんな事は置いて置いて、話を戻すよ、
あっ、それと、魔人、魔獣、魔王のことを纏めて魔族って言うんだって。
でっ、魔獣、魔王が現れ、
魔王が突然、国家の樹立を宣言し、
人間の国家に宣戦を布告、
ついでにそれに合わせて、
いつの間にか国家を形成していた、
魔獣、魔王寄りの魔人が人間に対して宣戦を布告、
これで、人間の国家、それと、人間寄りの魔人が、
これ、ヤバクね、そう思い、
陣営を形成して、魔王、魔獣、魔人の連合軍と戦ったぽいんだよな、
長いな、これ、えと、これからは魔族の連合軍で統一するわ。
でっ、えと、魔族の連合軍相手に、
人間の連合軍は、まぁ、連戦連敗を繰り返し続け、
もう少しで、陣営が瓦解しそうになった際に、
どうやら、神の使いが降り立ったみたいなんだよね、
でっ、この神の使いって言うのが、
どうやら、最初の勇者って言われてるみたい、
最初の勇者さんは、奮戦を繰り返し、
戦況を人間有利にする事に成功してたみたいなんだけど、
まぁ、対魔王戦の時に戦死したようで、
どうやら、勇者の現れる前と同じ状況になったぽいんだよね。
これはヤバい、
っていう状況になったんだけど、
その状況で魔族の連合の中から突然、魔王を名乗る奴が出て内輪揉めをし出して、
そうしている間に、2代目勇者が現れ、
不死身の大賢者、無敗の剣豪、寵愛の聖女、
ていう仲間を集め魔族に有利に戦いを進め魔王を1匹倒し、
残った魔王と和平を結ばせた。
けれども、和平を結んだだけで、
魔族が収まるはずが無く、
直ぐに、軍備を整え、
侵攻をしてきた、
だが、人間の中から再度、
3代目勇者が現れ、勇者、聖女、賢者、騎士、戦士、
ていう仲間を集め、魔王を倒した。
っていう話しらしいよ、
大分、飛ばし飛ばしになるけど、
長いし、君達も面倒くさいだろうから他の話しはしないよ、
えっ、私が面倒くさいから話さないんじゃないかって、
そんな事を思うわけじゃ無いじゃん。
と私が上記のことを考え終わる、
いや、違うな、聖書を読んでいる最中にも、
気になっていたことを考え始めた。
私が考えていたこと、
それは2代目勇者、
神話でのみ語られる男の存在だ。
聖書に書かれている神話の全文が知りたければ言ってください、書きます。
それと、いつ次編に移るんだ、と気になる人もいると思うので記します。
作中における翌日の就寝から次編に移行します。
それと、『老兵は語る』ていうお話、出さないことにします。
理由は利用規約スレスレというか思いっ切りアウトしていたので。
補足説明、
作中に登場した、
『不老不死の大賢者』『不死身の大賢者』『賢者』
は全て同一人物です。




