第117話 顔も知らない料理長さんのお言葉
サブタイトル今回、ガチで関係ないです。
急いで作ったため内容の記憶が無く、
最後の方のシーンから名前を付けました。
特に何も語ることは無く、
私のお茶会は終わり、
現在、私は、殿下の見送りのために、
玄関の外の門の前に立っていた。
「エミリー嬢、
その、えと、手紙を出そう、
それで、その、次は僕の家に呼ぼう」
馬車に乗る前に殿下は私にそう言ってきた。
「そうですか、殿下、
ありがたき幸せでございます。
次にお目にかかれることを楽しみにしております」
私が殿下にそう言うと
「それじゃあ、
その、また会おう」
殿下はそう言うと、馬車に乗り込み、
馬車が動き出した。
馬車が動き、段々と遠ざかっていくと、
殿下は、顔をだし、手を振ってきた。
まぁ、直ぐに引っ張られるようにして、
馬車の中に戻されていたが。
私は、殿下に手を振り返すことにした。
それは、大きくは無いが、確かに、
私はしっかりと手を振り返した。
私はほんの少しだけしか関わっていないが、
何と無~く、寂しさのような物を感じてしまった。
あっ、待って、訂正させて、
私は寂しさなんて考えていない、
それに、私は礼儀として手を振り替えしたんだ。
私は自分の思考の間違えを訂正しながらも、
殿下の馬車が見えなくなるまで手を振ることにした。
…………
殿下が帰った後の私は、
ぐで~としながらベットの上で寝っ転がっていた。
「はぁああ、ねっむ」
私は特に眠くないが、
暇なのでそう呟くと
「それは君の口癖か何かなのかい」
と問いかける声と共に、
黒猫が私の目の前に現れた。
「あっ、朝ぶりですね、先生」
私が寝っ転がりながら言うと
「君ね、そんなゴロゴロしていると太るよ」
先生はそう脅すように言ってきた。
「大丈夫ですよ、
今日はまだ朝ご飯しか食べていませんし」
私がそう言うと
「君は馬鹿なのかな、
今はもう昼だよ」
先生は私を馬鹿にするように返事をしてきた。
「お昼ご飯の時間はまだなんですよ」
私がこう先生に言うと
「何時もならもうお昼ご飯食べていなかったかい」
先生は私にこう質問をしてきた。
「何時もは、まぁ、そうですけど・・・」
私はここまで言ったところで、
次の発言を少しの間考え、
こう続けた。
「料理人も大変なんですよ、
だって、今回は、
私達よりも上位の貴族のお昼ご飯を作ったんですよ、
それに、この家の料理人は少ないんですよ」
私がそう言うと
「そうなのかい」
こう質問をされてしまった。
「まぁ、私が直接見たわけではありませんが、
2人くらいで厨房を回しているらしいんですよ、
お父様が言うところには」
私がそう言うと
「それは凄いね、
だけど、どうして2人で回しているんだい、
もっと雇えば良いだろう」
先生は私にそう言ってきた。
「信用できないんじゃ無いですかね」
私がそう先生の質問に対して返答をすると
「信用できないってどう言う事だい」
先生はまた私に質問をしてきた。
「お父様もお母様も、爵位が高いんです
上から、えと」
とここまで言ったところで、
「え~と、皇帝、大公爵、公爵、侯爵だから4番目か」
こう小さい声でそう爵位を数えるために呟き、
「え~と、
お母様達は上から4番目の偉い爵位を持っているんです、
だから、人を易々と信用できないんじゃ無いですかね、
信用してしまったら警戒心は薄れてしまうので、
無いとは思いますけど、もしかしたら暗殺される可能性もありますからね」
私がそう言うと
「あぁ、そう言うことか、
だから、料理人を少なくしている訳か、
毒殺での暗殺を防ぐために、
どうだい、僕の考えはあっているかい」
先生は察しよくそう言い、
答え合わせをしようとしてきた。
「多分、その通りだと思います、
私も直接聞いたわけではありませんが」
私がこう先生に返答をすると
「なんだ、答えを知っているわけじゃ無いのかい」
先生は残念がるような声でそう言ってきた。
「ハハハ、申し訳ありません」
私がそう笑いながら謝ると
「何時か答えを聞いて僕に教えてくれないかな、
僕は答えを知りたいんだ」
先生は私にそう言ってきた。
「分りました、次会ったときに聞くことにします」
私がそう言うと
「頼むよ」
先生は私にそうお願いの言葉をよこし、
それ以降、面白い会話が起こることは無かった。
…………
その後は特に何も語ることは無く、
数十分が経ち、私の部屋の扉が叩かれた。
「はい、どうぞ、
何かありましたか」
私が扉の方向にそう問いかけると
「お嬢様、お昼ご飯の準備が終わりました」
そう言うマリーちゃんの声が返答として返ってくると共に、
私の寝室の扉が
『ガチャ』
と言う音を立て開いた。
「そうなのですか、思ったより早いですね」
私はもうちょっと準備が終わるまで時間掛かるかな、
そう思っていたために驚きそう返答をすると
「頑張って作ったみたいですよ」
マリーちゃんはそう言ってきた。
(頑張ってどうにかなる物なのか)
そう甚だ疑念を感じた私は、
「料理という物は、
頑張れ早く作れる物なのですか」
マリーちゃんにそう問いかけると
「申し訳ありませんお嬢様、
私には分りかねますが、
料理長様が言うには、
『大概のことは頑張れば何とかなる』
らしいです」
マリーちゃんはそう言ってきた。
(そうなのか、それって、大分、
ていうか、普通に脳筋過ぎね)
私は生まれてから一度も顔すら見たことの無い、
料理長さんとやらにそう思わざる終えなかった。




