第114話 判明、それと遅起きですね
まぁ、その、
何やかんやあり、
『帝国立ルノー学院』という殿下が通っている学院について、
私は調べることを決定した。
取り敢えず、資料を集めよう
こう決めた私は、
少しだけ足早に本棚と本棚の間を歩き、
本の背についてある、タイトルに注目した。
…………
本棚の間を歩き10分と35秒、
私は多分、全ての学院に関する本を集めることに成功した。
「ふぅ、疲れた、
疲れるようなことしてないと思うんだけどな、
何か不思議と疲れた」
私はそう言いながら、
手の上に積み上げた重い沢山の本を、
机の上に投げるように、
ていうか、普通に投げて置き、
私は長椅子に今回は落ち着いて腰を下ろした。
「よし、調べるか、
学院がくだらない選民思想を喧伝しているのか、
もしくは、お馬鹿な貴族が喧伝しているのか」
私はこう呟くように、
声を漏らし、本を開いた。
…………
全部読み切るのに掛かった時間は、
何分だろうか、分らないが、
まぁ、読み切ることが出来た。
まぁ、選民思想を喧伝していたのはどっちか、
それの答えは判明したと思う、
どうやら学院は違っていたようだ、
学院の理念は、
『学ぶ者、知の探求者に、
上下は無く全て等しい仲間である』
のようだ。
全部読み切り、
分ったのだが、
どうやら学院さんは本当に平等にしようと頑張っているように感じた。
(貴族寮と一般寮を統合したり、
貴族の我が儘を抑えたり、
そんな事をしていたようだ、
まぁ、だが、それは全て失敗して、
計画は頓挫、それで最初の状態に巻き戻るそれを繰り返しているっぽいね)
私はここまで呟いたところで
(はぁ~
やっぱりか、
やっぱりくだらない選民思想はお馬鹿なお貴族様が流していたのか)
と心の中で呟き本を山積みにし立ち上がった。
(それにしても、遅いな、
殿下はどうしてこんなに起きないんだ、
昨日、夜更かしでもしたのか、
夜更かししてるんだったら、
納得だな)
私は遅い理由をそう片付けることにした。
あっ、そういえば、
学院について選民思想関連以外にも分ったことがあった、
どうやら、学院の中等部には貴族は絶対に通わなければならないっぽい、
小等部も有るようだけど、そっちはどうやら任意らしい。
あと、もう一個面白そうなことも分ったよ、
それは、学院では6年間学生生活を送るみたいだけど、
最初の3年は色々と勉強をし、
後の3年では魔法の才能があった際は魔法を勉強するみたい、
面白くない、私、
もしかしたら、とんでもない才能があって、
学院の魔法を教える講師達をあっと驚かせることが出来るかも、
よし、今日から更に魔法の練習を頑張ろう。
私が色々と学院に関することや、
今後の目標を考えていると
『コンコンコン』
と扉を叩く音が聞こえ
「お嬢様、どうやら、
皇子殿下がお目覚めになったようです」
そう言う声と共に扉が開かれた。
「分りましたー」
私はそう返事をしながら、
扉に近づき、外に出た。
「ご報告ありがとうございました、
それじゃあ、朝の挨拶に行きますか」
私がそう待機して貰っていたロナルド君に言うと
「了解です」
と返事をする声と共に
「分りました」
こう私に返事をする声が聞こえてきた。
(いつの間にマリーちゃん帰ってきてたんだ、
分らんな、まぁ、良いか)
そう思いつつも私は、
「マリーちゃん、
どうして殿下がこれ程までに起きるのが遅かったのか分りますか」
と質問をするように話しかけた。
(君達は分らなかっただろう、
だが、まぁ、普通に何て言うんだろうな、
私が起きてからもう、既に数時間が経ち、
今はもう朝では無く、昼になってしまっていたのだ、
不思議だよね、私もっと、
何て言うんだろうな、数時間も経ってないと思うんだよな、
どっちかというと、数十分も、数分も経ってないように感じる、
あっ、なんか嫌な予感がする、考えないことにしよう)
時間のことを考えていると、
嫌な予感がした私がそう心の中で呟いていると
「どうしてでしょうね、
皇子殿下は夜更かしでもしていらしたのでしょうか」
マリーちゃんがそう返事をする声が聞こえてきた。
「そうですか、
どうして夜更かしをしたのでしょうね」
私がそう聞くと
「あっ、あの、
お嬢様、私が言ったのは予想なので、
その、あっていないと思いますよ」
マリーちゃんがそう返事をしてきた。
「まぁまぁ、一端、
殿下が夜更かしをしたと仮定してお話をしましょうよ」
私がこういった所でまぁ、私は
(あれ、これって、不敬罪になるくね)
と感じてしまい
「やっぱりやめましょう、
この話はやめましょう、
多分不敬罪になってしまいます」
こう口を開き発した。
「分りましたか、
これは3人の秘密にしましょう」
私がそう2人に言うと
「分かりまし」
マリーちゃんはこう返答をし
「えっ、僕を巻き込まないでくださいよ」
ロナルド君は如何にも迷惑そうに返事をしてきた。
「ロナルド様、
貴方は私の護衛騎士ですよね」
私はそう問いかける
「そうですね」
こう返ってきた。
「ならば、貴方は巻き込まれて当然なのです、
マリーちゃんという専属の侍女も巻き込まれているのです、
それに、聞いてしまったからには逃げる事は出来ませんよ」
私がそう言うと
「了解しました」
如何にも不服、
嫌がるような声で返事をしてきた。
PV2万回超えました。
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