第11話 私は、魔法使いだ
この先、大幅な修正は未だにしておりません。誠に申し訳ありません。
2024年~修正する予定となっております。
理由としましては、ちょっと面倒くさいからです。
お父様に「図書室で大人しくしろ」と言われ、少々大人しく反省をしたのち、私は大人しく出来ない人間なので、とある事の準備に取りかかった。
(えっ、何の準備だって。まぁ、それはね、魔法だよ。魔法)
バカみたいに見えぬ誰かに語りかけつつ、本棚の奥に隠していた魔法の本を取り出した。
本棚の奥に隠してたのは、もしお父様達にバレて持って行かれたら困るからです。
本来は違法らしですからね。嫌なことに。
・・・話を戻します。魔法に。
えーと。どうやら、影が言うには私には、創造魔法と闇魔法と魔法の才能があるらしい。
嘘かも知れないが、私が欲しかった物で嬉しい限りです。やったぜ。
(どうやったら、魔法は強くなるんだろうか)
本当に自分に才能があるのか、それは分からないが、取り敢えず例の影を信用し、少し前に使った魔法の本を最初から読み直した。
・・・いや、なんというか、一字一句ちゃんと読んでた訳じゃ無いからね。
なんらかの読み間違い、勘違いをしていると思ったのだよ。現にしていたし。
ええと、新しく分かったことなのだけれどね、どうやら魔力の総量をもっと容易に増やす方法があるらしいのだ。
どうやら、魔力を使い切ったら増える、というのは合っていたみたいなんだけど、もっと効率的に沢山増やせる方法が有るみたい。
それは、『魔力を使い切って魔素の多い場所で瞑想する』と言う行為らしい。
何かよく分からん魔素とか言う不思議元素が有るところで瞑想をする、そんなんで本当に成長するのかどうかは分からないが何か修行っぽいね。
てか、魔素とか言うのは何かしら名前的に良さそうだけど、瞑想する意味ってあるのだろうか。分からないのだが・・・。
まあ、疑問はさておき例の方法をどうするべきか・・・。
今日の夜に屋敷から逃げ出して探してみようかな、いやでも、ばれたら怖そう。窓からいけるかな、バレずに。
・・・いややめた方がいいか、既に今日の時点で窓関連でやらかしてるし・・・どうしたものかな、悩ましい。
・・・よし、まぁ、一端魔素とか言う変な物を調べよう。
魔素の多い所で瞑想する例の方法については思考放棄し、『これ一冊で魔法の全てが分かる』と言うタイトルの本を開いた。
『魔法書・初級』には、乗って無かったのだ。
こんな信用できないタイトルでもきっと大丈夫なはずだ。
心配しながらもその本を開いた。
まず、目次これは普通だった。
本の分厚さの割に多くないか、と思ったりもしたが普通だった。
でも、次がスッゴイ問題だった。
何だよこれ、本当に頭可笑しいよ。絶対詐欺だよ。
筆者の頭を疑う程に字が小さく細かかった、
具体的には、本当の本当に意味の分からないのだが、大体日本で普通に食べられている白ゴマ程度の大きさの字でびっしりと言葉が書き殴られていた。
そして、意味不明な事に書き殴られら文字は、何故か字が一切潰れていなかった。
ついでに言うと、右下がりにも左下がりにもなってなく、まっすぐと字が等間隔に並べられていた。怖くね。
(絶対に人間が書いた字じゃない)
綺麗すぎる時に驚愕しつつも、読もうとした。
けど、流石にこんな小さな字を読むのは無理だ。
現に、いつも通りに本を持ち読もうとしてみたが、よく分からなかった。
(視力が比較的良いはずの私でもさすがに辛い)
自分の視力が悪くない事、それを思い出しつつ、
(流石にこれは、人間が読むように考えられてないよな。一般的な人々は、皆はこれが普通に読めるなんてことないよな)
と気になりはしたけど、魔法は秘密に練習してるので誰にも聞くことはできない。
「読むかぁ、頑張って」
強くなっていく疑問に蓋をして、目をかっぴらいて本に顔を限界まで近づけて頑張って読んでみた。
そして分かった。
この本は、すっごい読みづらいのに加え、筆者の言い回しが凄い無駄が多く、分かり辛いことが。
(これがこの世界の一般なのか、何かさも当然のように書かれてるけど)
と思いながら、頑張って読んでいると扉が開く音がした。
「やっべ」と思いつつも、扉の方を見るとそこには誰も立っていなかった。
(何でだ、どうして開いたんだ)
怖くなりながらも、原因究明のため本を服の中に隠しながら、扉にすり足で出来る限り足音を出さないようにして近づいていった。
すると、「ニャ~」と言う気の抜けた鳴き声が私の真後ろから聞こえてきた。
何もいないはずなのに。
その鳴き声に「ビック」と身体を跳ねさせ、恐る恐る後ろを見てみた。
すると、そこには朝起きたときに見た黒い猫が静かに座っていた。
(どうして、此処にいるんだ)
驚愕と恐怖を同時に感じつつ、驚かせないようにゆっくり、ゆっくり歩いて近づいていった。
そうして手が届く距離まで近づいて、
「どうしたんだい」
と猫の顎下を撫でてみた。
(私、前世でも猫撫でたこと無いからわからんのよな)
心の中で呟きつつも猫をなで続けていると、猫は歩き出してそれと同時に扉が閉まった。
(心霊現象かよ。スパンが、スパンがもうちょっとあるべきだろ)
恐怖と驚愕それが高まるとともに、芽生えた好奇心がかき立てられ、扉を見つめていると、
「あはははは」
今朝に聞いた気持ちの悪い影の声が聞こえてきた。
「はっ」
驚きながら辺りを見渡し、声が聞こえてきた場所を見る、するとそこにはなんと驚き、猫が鎮座していた。
(いやいや、それは無いよな)
そう思いつつも、猫を見つめているとその声は再度聞こえた
「そんなに見つめられたら照れちゃうよ」
気持ちの悪い声が、気味悪いことに猫から聞こえてきたのだ。
(そんな、嘘だ。あれが、これかよ。撫でちまった、嫌だ。騙された)
色々と嫌な気持ちが頭を支配するのを感じるとともに、すっごい手を消毒したくなった。
「ひどいじゃ無いか、僕と君との中じゃ無いか」
奴は、猫のつぶらな何処か鋭い瞳でこちらを見つめながら言ってきた。
本当は違う別の喋るとんでも動物である、という可能性を諦めた。
(最悪だ)
毒づきながらも、
「お前、ナニしに来たんだよ」
ぶっきら棒に怒って言った。
(騙したこいつが悪いんだ。八つ当たりなんかじゃ無い。本当だかんな)
誰かに言い訳しつつ、返事を待っているとそれは
「君に魔法を教えに来たんだよ」
笑いながら言ってきた。
「教える事出来ないだろう」
どうにかして、煽ってやろうと思いながら、憶測で言ってみたところ
「大丈夫だよ。僕は魔法の神様だよ、実質天才魔法使いだよ」
胸を張って言われた、普通に断っとけば良かった。
勘違いされる前に断ろう、と思いながら私は、胸を張った猫を見ていた。
2023年3月27日、11:52
加筆、表現の修正、変更
2023/08/30、2:15
色々




