第104話 マジごめん、本当にごめん、私の母のせいなんです
ティーカップに口を付けた私は、
少しだけ、お茶を飲んだ。
(感想はこうだ、
くっっっっっそ苦い、
それとくっっっっっそ渋い
あほだろ、
どうしてこうなったんだよ)
と心の中で呟きつつも私は、
ティーカップを机に置いた。
(これ、何も考えずに飲んだら、吹くかもな)
と心の中で呟きつつも私は、
感想を聞きたくて近くに待機していたのであろうお母様に対して
「どうしてですか」
こう問いかけた。
「どうしてって何のことかしら」
お母様は私の問いに対して、
こう返してきた。
(まぁ、伝わらないよな、
あぁあ、まだ口の中苦げええ)
と心の中で呟きながらも私は、
「どうしてこんなに苦いのかを問いかけてるんですよ」
怒って問いかけると
「フフフ、ごめんなさいね」
笑って返答を返してきた。
(どうして笑ってるんだよ)
そう思いつつも私は、
「もっと、ちゃんと謝って下さいよ、お母様、
それと、どうしてこんなに苦いんですか」
と問いかけると
「ごめんなさいね、
苦い理由は分らないわ、
本当に不思議よね、
私がお茶を淹れるとどうしてか、
飲むことが難しいお茶が出来ちゃうのよ」
そう返答をしてきた。
(待って、この人、
まさか、苦くなること分って淹れてたの、
酷くね、本当に酷い)
と私は心の中で呟きながらも
「どうして、不味くなること分って淹れて私に渡したんですか」
そう怒って問いかけると
「だって、エミリーが少しだけ、
眠そうなんだもの」
こう府抜けた声で言ってきた。
(私が眠いって思ってることよく分ったな、
お母様、凄いな)
そう尊敬のような思いも抱きつつも私は、
(別の方法もあったよね、
あったはずだよね)
こう心の中でお母様を非難していた。
「お母様、
別の方法もありましたよね」
私は、尊敬では無く、
非難の言葉を浴びせることにした。
「フフフ、ごめんなさいね~
私にはこれしか思い付くことが出来なかったのよ」
天然そうなおっとりした声でそう言ってきた。
(この人、絶対にふざけてるな)
そう思い
「もう、お母様、
ふざけ過ぎですよ」
と注意をするようにして怒った。
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「あぁあ~、
どうしよう、セバス」
僕はそうセバスに問いかけた。
「どうかいたしましたか」
セバスは僕の問いに対してそう返答を返してきた。
「それは、
エミリー嬢が、
何か話してるだろう、
だから、何か僕がやってしまったじゃって」
僕が心配になりそう、問いかけると
「坊ちゃんは何もしておりませんよ」
安心させる為なのかセバスはそう言ってきた。
「嘘じゃ無いよな、
本当の事を言ってるよな」
僕がそう問いかけると
「はい、本当の事を申し上げております」
そう言ってくれた。
「助かった、ありがとう、
それじゃあ、どうして、
エミリー嬢はメイドと話しているんだ」
僕が気になった事を問いかけると
「それは・・・」
セバスも分らないのかそうやって返してきた。
「セバスも分らないのか」
追加で質問をすると
「申し訳ありません、殿下」
こう返答をしてきた。
「そうか、それじゃあ、
どうしようか、
アウルなら知ってるかな」
僕がそう気になり呟くと
「どうでしょう、
聞いて参りますね」
セバスはそう言うと、
少しだけ離れた位置に待機している、
アウルの所に歩いて行き、
少しだけ会話をした後に返ってきた。
「アウルは何て言ってたんだ」
僕がそう、セバスに問いかけると
「殿下に緊張してしまう故に緊張をほぐしているのでは
と申しておりました」
そう返答を返してきた。
「要約をしてくれ」
僕がそうお願いをすると
「照れ隠しなのでは
と言うことです」
セバスはそう言ってくれた。
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(殿下には、
照れ隠しと言ったが多分違うだろう)
そう心中で呟きながら、
ブランドー侯爵令嬢、
それと、ブランドー侯爵夫人
の行動を考察し始めた。
(何故、侯爵夫人はメイドの格好をして、
それに加え、その仕事をしているんだ、
意味が理解できない、
もしや、令嬢も知らなかったのでは無いか、
先程から、怒ったような行動を行っている)
そう理解が出来ない、
行動を考察していると、
「おい、セバス、
何時までエミリー嬢は、
メイドと話してるんだ」
坊ちゃんがそう問いかけてきた。
「それは分りかねます」
あちら側の計画が分らない、
それ故に時間も分らないため、
そう返すと
「そうか」
寂びそうな声が返ってきた。
(本当に何が目的なんだ、ブランドー侯爵家、
まさか、アウルが話していた説、
『魔法を使って坊ちゃんを籠絡するつもり』
これなのか、
いや、その説もあるかも知れないのか、
何故か、当然とばかりに、
魔法が使える夫人も此処に置いてることから考えて)
そこまで考えた後に、
ブランドー侯爵令嬢、夫人は話を終えたのか
「お待たせして申し訳ありません、殿下」
そう言いながら坊ちゃんの方を向き、頭を下げた。
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「お待たせして申し訳ありません、殿下」
私がそう言い皇族に頭を下げると直ぐに、
お母様が耳元で
「あっ、そういえば、
エミリー、貴方のお付きの従者達は下げるわね」
こう言ってきた。
(はあ、何を言ってるんだ、
馬鹿なのか、はぁ)
そう思った私は、
「あの、もう一度、このメイドと話す出来事が出来ましたので
もうちょっと待って頂いて構いませんか」
そう皇族に
(マジで、ごめん、
ごめんよ、少年、
後で謝るから許して)
と思いながら言うと、
近くに立っている、
公爵おじさんからは批判の視線が飛んできたが
「構わない」
皇族さんはそう返してくれた。




