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生きて生きる  作者: ファンセバスチャンなおき
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俺とアイツの5年間②

アイツと一度だけ喧嘩したことがある。俺が大学4年就活を始めた頃だ。桜が満開の公園で、アイツの言葉がどうしても反応してしまったんだ。「私たち、いつか別れる時が来たら、あなたは私の事全てを忘れてほしい。絶対に思い出さないでほしい。」なぜこんなことを言い出したのか、今となっては思い出せないのだが、「俺は忘れることなんてできないよ。お前は出来るのか?」

「私は忘れないわ、絶対に。この時、この瞬間、この場所何もかも忘れるつもりはないわ。」

「じぁなんでそんなことを言うんだい。」

「あなたには明日を歩いてほしいから。私のことなんて忘れて、ずっと遠くに、後ろなんて振り返らずに歩いていってほしい。今の就活、私のことなんて考えないで、やりたい事をやってほしい。」

その時、俺は何も言えなかった。その時なんて言えばよかったのだろう。もしかしたらアイツはいつか終わりがくるこの関係を予感してたんだろう。今思えばだが。ただ俺は手を繋ぎ、決して離すことはないと誓ったんだ、あの時あんな事にならなければ。

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