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対面
「大滝さんですか?ご迷惑おかけして申し訳ありません、姉の香澄です。」
やはり姉だけあってレナに似て、ハッキリとした顔立ちと、スラっとした体型で世間一般で言うところの美人であった。
「病室にご案内します。いま、集中治療室にレナさんは居ます。早く行きましょう」
その後何の会話をしてよいのか、分からずただレナの居る病室へ急いだ。
病室へ着くと何本もの管に繋がれたレナがいた。無我夢中で首に掛かったロープを解き、救急車を呼び、いまこの場所にいるが、レナの姿をゆっくり見るのはこの瞬間からだった。
10年ぶりに見るレナ。あの頃より痩せたのか、より一層は儚さに似た美しさが増している気がした。
「香澄さん、実はレナさんは自殺しようとしてました。私がアパートに行った時、彼女は首を吊っていたんです。実はレナさんとその日会う約束をしてました。少し早く私がアパートに行ったので、恐らく未遂に終わったんだと思います。ただきっと私が原因で、、、、」
「そうね、大滝さん。。。でもあなただけが原因ではないと思う。」