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姉の到着
レナが病院に運ばれてどれくらいがたったのだろう。時計の針は7時を指していた。レナのアパートでの待ち合わせ時間がお昼だったからもう7時間くらい経過していたことになる。無我夢中だったこともあり、あまりにあっという間だったと感じる反面、これから来るであろうレナの姉にどう伝えれば良いか、思い悩む。レナの姉が言ってた時間まであともう少しだ。俺とアイツのこと、どこまで知っているのだろう。長く付き合っていたこと、別れたこと、そして今更また会おうとしたこと。正直に話そう。きっとそれが一番良いのだろう。
レナの姉から電話が来た。
「今、病院の正面入り口に着きました。どちらにいらっしゃいますか?」
「では、こちらからお迎えに行きますので、そちらでお待ち下さい。」
少し小走りで彼女を迎えに向かった。今までのこと全てを話さなくては。その覚悟はついていた。