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外の様子はと言うと

次の話を間違えて時間予約投稿・・・した結果4.5話投稿になります

「先程はドラゴンがいたので、別の場所にしましょう」


そう言うとまた、景色が変わる

不快な感じもなくいきなり空気が変わったという感じだ


明るい…


目の前が、先程の薄暗いドラゴンのいた場所とは違って広い草原に出る


「明るいな」


「です、現在は午前10時になります。先程は第6医療プラントの真上でしたが、ここは第2医療プラントのあった場所になります」


「所で一体何だこれは?なんで瞬間移動みたいなことができる?魔法か?」


「はい、魔法と科学の結果の限定転移です。移動先にはキューブ型センサーが設置してあり、この転送用キューブと繋がっています」


そう言って手のひらにキューブが現れる


「そして、対象地域の場所にあるセンサーが障害物が無いことを確認した後、スイッチフィールドを形成しまして、転移可能となります」


なるほど、スイッチフィールドによりさらに微細な障害物の除去を行うわけか


だよな、そうしないと転送原理はわからないが人やモンスターがいると埋まってしまうのだろうし

転移しましたスプラッタでしたじゃ使い物にならん


「現在センサーの設置場所は医療プラント付近のみリンクしてます、過去設置して行方不明になっているセンサーを見つけることが出来ればそこも転移先にできます」


なるほど・・・もはや俺が寝る前の時代と比べても圧倒的に違う世界の様だ

魔法の解析が行われ、キューブシステムで再現可能になり科学が進んだあの時と比べて一気に変わっている気がする

それもそうかと納得する

戦争が何度もあったのだ、その技術革新は目覚しいものがあっただろう

さらには第2、第3魔法がそこに絡んでくるのだ


そしてそれをアイザック・・・アイは見続け、解析し、取り込み続けてきた

その労力はとんでもないものだったと想像に難くない


「さて、これからどうすればいい?俺はこの新しい世界に迷い込んだ異邦人だ。何もわからない」


そう言いながら、顔がにやけてくる


ああそうか、これが自ら知ったほうが良いというアイの提案か…


ワクワクするな


「はい、それではこの先に街があるハズですのでそこに行ってみましょう。ただ私自身の情報も50年ほど前の物になりますので・・・あまり正確には説明できないかもしれません」


「かまわないよ、その方が楽しそうだ」


そう言って俺はアイと共に歩き出したのだった



----------



シンジクと名付けられたその街は、出来てからおよそ200年と言う比較的新しい街だ


街には今の先端技術である、コンクリと呼ばれる人口の石で周りを囲み外敵から住民を守っている


人口は獣人と人間合わせおよそ1500人

この世界ではおよそ平均よりもやや少ない程度の街だ


街の入口は東西南北に1箇所づつ、全てが街の衛兵により守られている


「へえ、コレが街か…」


健司が知っている街と言えば高層ビルや車が走るようなものだ

電子的なガジェットも豊富だった


しかしながら、このシンジクの街は名前こそこあの時代と同じような名前だがその雰囲気はまるで


「映画でみたファンタジーそのものだな…」


「さてさてご主人様、色々とやらなければならない事がございますが、とりあえず身分証を手に入れましょう」


「身分証?」


「確かこの先に冒険者ギルドがあった筈ですからそこでステータスカードを発行してもらいましょう」


アイが言っている事が何一つ理解できないまま冒険者ギルドとやらに向かう


「と言うか、日本語なんだな」


まわりには日本語で書かれた看板

行き交う人々の話す言葉は日本語


「はい、そうなるようにしましたから」


「は?」


「あ、ここですね。冒険者ギルドは」


目の前には剣と斧が十字に掲げられた意匠


入口は木の扉だ


開けると鎧や盾を持った人々で溢れている


これは凄いな!冒険者と言うのはこの人達か!獣人もいる!アレは毛深いなあ…あ、ネコ科の獣人かな?耳が可愛いじゃないか。しかし目付きがキツいな…


真新しい服に身を包んだ健司とアイは珍しいらしく、ジロジロと見られるが健司は気付かない


アイはずんずんと先に進んで、受付らしき場所に行くと可愛らしいお姉さんが受付をしてくれた


「いらっしゃい、初めての方ですね?カードはお持ちですか?」


「いいえ、私はありますが、この方は無いので発行していただけませんか?」


そう言ってアイは俺の手を引っ張る


「はい、では10000エンになりますがお持ちですか?無ければ相当の魔石でも良いですよ」


え?円なの?通貨単位円なの?あ、ここ日本なのか

シンジュクだし日本語だし


「キューブでもいいです?」


そう言ってアイはキューブを1つ取り出して置いた


「えっと…コレは何のキューブでしょう。ずいぶんと綺麗ですが?」


「火魔法のマジックキューブですよ」


アイがそう言うと


「はい?何言ってるの?」


不審そうな目でアイを見る


「あのねお嬢さん、魔法のキューブなんて」


そう言うと奥から1人のごついおっさんが出てきた

ちょっとこええよ。筋肉モリモリだし体でけえし


「おいおい、マジックキューブなんて持ち込んだ奴がいるのか?ちょっと奥の部屋に連れてこい」


「え!ギルドマスター!は、はい、分かりました」


言われるがまま奥につれて行かれる

俺、身分証欲しいだけなのに何だこれ

何かマジックキューブが問題なのか?


そして椅子に座らせられるとさっきのおっさんがキューブを持ってきた


そしてアイが取り出したキューブに向けて虫眼鏡みたいな物を向けると


「鑑定」


そう言った


おっさんの額から汗が流れ出す


「おいおい…マジかよ…」


「な、何かまずかったですか?その虫眼鏡はなんですか?」


思わず聞いてしまう


「ああ、まさか本物だとはな…しかも特級じゃねえか…この虫眼鏡は鑑定レンズだ。キューブみてえなレアなもんを調べるのに使う」


キューブがレア?あの頃は当たり前にあったもんだぞ

まあ火魔法のキューブは軍事品だったけどさ


「てめえらコイツをどこで見つけた?まさかそこいらに落ちていた訳でもあるめえ」


多分医療プラントで作ったやつだろうそのキューブを大事そうに扱うおっさん

俺も大事に扱ってほしい。そんなに睨まないで下さい


「先祖伝来の物です。価値、あります?」


アイが真剣な表情で言った


「あるなんてもんじゃねえだろ。コイツなら…そうだな、200万エンは出しても惜しくねえ。何しろ劣化もみられねえ、しかもAランク火魔法まで使える・・」


200万!?馬鹿な、確かに安いもんじゃ無かったがそれでも当時は数万円だった

開発当初でも数十万円だったのに


俺がそう驚いていると


「しかし…こいつは良すぎる。Aランク魔法なんて出回っちゃなんねえもんだ先祖伝来なら売っちまうなんてやめときな」


いや、多分まだプラントで作れるからそんな大層なもんじゃないだろ


「いえ、大丈夫です。まだいくつかありますので」


アイはそう言うとコロコロとキューブを取り出した

あれ?今何処からだしたの?カバンに手を入れてないよね?


「ふん、収納キューブまで持ってやがるのか。さらにまだ5つもか…分かった、この火魔法のマジックキューブは200万で良けりゃ俺が買う。それでいいか?」


「はい、ありがとうございます」


ちょっと待って?収納キューブって何?

あ、言葉通りか?特殊な空間魔法キューブか?


俺があれこれ考えていると、おっさんがでかい皮袋を持ってくる


どさりと置かれたその中には金貨が入っていた


「1つ10万の金貨だ、小さい金も必要なら割ってやるぞ」


「とりあえず20万ほど適当に割って下さい、あとステータスカードをこの方に」


「分かった、1万引いておく。おい、パメラ!カード1枚持ってこい!」


「はい、ただいまー」


さっきのお姉さん、パメラって言うのか

すぐに1枚のカードを持って来て手渡された


「よし、そんじゃ魔力流しな」


魔力?そんなもん俺には…ってカードが青く光ってる

すると文字が浮かび上がる


名前 ケンジ

Lv1

体力…120

魔力…50


「何だこりゃ」


まるでゲームみたいだな…何だよレベルって


「上手くいったな、これであんたは冒険者だ。言い遅れたが俺はギルドマスターのガウスだ。よろしくな」


そう言うとガウスはがははと笑った




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