歴史か?コレ・・・
アイザック…いや、アイに大まかな史実を映像を交えて説明してもらう
正歴
2030年 健司 仮死保存の眠りにつく
2048年 デミワープと言われる超質量エンジンによる惑星間航行が可能に
火星へわずか5時間で到達可能に
2060年 液体化病の治療法確立、だが完治には至らず
2100年 火星テラフォーミングが完了。移住が始まる
2115年 月から火星へのシップターミナルがテロにより爆破され、火星との連絡が不能になる
2120年 お隣の国主導により月ターミナルの復元が完了 同年日本人の人口が5000万人を割る
2123年 月でも液体化病の発症が確認される
2133年 火星にて新しいキューブ精製資源が発見される
2140年 世界大戦勃発 理由は火星資源の奪い合いによるもの
2160年 世界大戦終結宣言 世界人口は大戦前の半分になってしまっていたがこの時既に日本人の人口は200万人となっていた
2161年 火星独立
2169年 大国により液体化病の原因が判明する 第二魔法と呼ばれる攻撃だったと公表される。
同年、再び戦争が始まる
…
どうやら世界は目まぐるしい変化をしていたようだな
しかし、戦争が2度もあったのか
「で、今は何年なんだ?」
「はい!今はもう正歴と呼ばれておりませんが、正歴とすれば5621年になります!」
はい?
いやまてまてまて、何で3000年も経っている!?
「ちょっとまて、このモニタの表示には2600年までの表示しか見えてないが、何故だ?何故3000年近くも経過してんだ?どうして俺はー無事生きている!?」
「はあ、ええと、人類史と呼ばれるのが2600年に起きたコロニーと隕石落としで終わったからですよ」
「はい?ですよって…」
「火星にコロニーが落ちて、で、地球には致命打となる三連隕石が落下しまして」
「そ、それでなんでここは無事なんだよ!」
「えーと、お隣と大国の液体化魔法に対するカウンター攻撃でデモンズゲートと呼ばれる異界門が開きましてお隣にモンスターが溢れました。お隣は同じ異世界である神門を展開してですね、その際に行使されていた第3魔法を私が解析したりとかしまして」
急に大雑把になったな…てかそんな事はどうでもいい!
「今の地球はどうなっている?」
「データ転送でお渡ししても良いのですが…その目でご覧になられた方が楽しめるかと思いますよ」
何を言っているんだコイツは楽しむだと?
「とにかく何でもいいから教えてくれ」
「はい、分かりましたご主人様!では行きますね」
そう言うと辺りの景色が変わる…いや、空気まで変わっただと!?
「何だこれ…」
どうやら山の上に居るらしい
目の前に広がるのは巨大なモンスター…ドラゴンだ
「なあアイ、良くできたVRだな。息遣いまで聞こえるし、匂いとか…生臭っ」
俺はドラゴンの鼻をぺちぺちと叩く
「あ!ヤバ。もっかい転移です!」
すると、先程までいた部屋に戻る
「あれ?もうおしまいか?」
「はぁー、危なかった。もう、ご主人様気をつけて下さい!なんの準備も無しにドラゴンに近づくなんて自殺行為ですよ!せっかく病気治ったのに死んじゃったらなんにもならないですよ!」
「何言ってんだコイツ」
「あれはVRではありません、実際に生息してますから!」
「は?」
「もう、これ見てください」
そこに映し出されたのは平面の世界地図だ
だだ、俺の知る地球ではない
「どこだこれ。火星?」
「違いますよ、地球です。隕石の落下による火山活動の結果、大規模な地殻変動でこんな感じになってますし」
「ああ、隕石落ちたんだっけ」
「はい、それとその前のデモンズゲートの解放とかで異世界生物が、まあうまいこと定着しまして」
あー。言ってたな
まて、むしろそんなんじゃ人類終わってないか?
「それかぁ…ところで人間っているの?」
「居ますよーいやぁ、凄いですよね人間。モンスターとか氷河期とか色々絶滅の危険があったのにまだ普通に居ますから。さすがに昔ほどの人口はいませんけど確実にまだ増えてます」
「適応進化でもしちゃってそうだな、3000年もあると」
「はい、進化って言いますか獣人との混血とか沢山ですね」
…
それもう俺が知ってる人類じゃないよね?
しかし外の世界がそんなだと引き篭もりたくなってくるな
「なあ、ここに引き篭もるとか出来るか?」
ココには人間数人が生活できるだけの設備はあるはずだろ
「無理ですね」
「なんでだ?」
「ここは第10医療プラントです。第1は世界大戦時に破棄、第2はデモンズゲートと神門解放時に危険予知により破棄。第3プラントは第4、第5医療プラント建造の為リサイクルしました。その後資源確保が難しくなりそうなタイミングで第4医療プラントにて第6.7.8.9医療プラントを建造し、順に移るタイミングで事故が発生。生成可能な栄養源確保が難しくなってしまったのです」
詳しく聞いても、いや、理解しても仕方ないな
ないものは無いのだから
「じゃああれか、外にでて食料を確保しない限りはやばいのか」
「近いうちここの食料は尽きます。と言うか5日分ほどでしょうか」
それはまた…なんというか危機的状況じゃないか
食料があるうちになんとか入手する方法を手に入れなければならない
「なんでこんな事になってんだよ…明るい未来じゃなかった…」
とりあえず今日はここまで