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水上姫奈の視点

昨夜はよく寝れなかった…悪い夢を見ていたようです


寝汗でひどく気持ち悪い。寝間着もしっけてしまってる


「お風呂行きましょうか」


私はポツリと呟いて、まだ夜が開けたばかりなのに

温泉へと向かいます


この街に来て良かった事がありました

それは温泉に入り放題なのですよ

目的地の遺跡が近いのでこの街にしたが、温泉は素晴らしい泉質で、どの宿にしても大浴場があるのです!

これは重畳でした


お風呂場へはまだ眠かったので、目を擦りながら昨夜と同じ入口から入りました


まさかこの宿が、日ごとに男女いれかわるとは知らずに



服を脱ぎ、浴場に入ると男の方が体を洗っていて…


見ら…れ…た


私の…裸体を…一糸まとわぬ…産まれたままの姿を!


殺そ

殺そう!


アイスバレットを使う。周りの水蒸気を凍らせ撃ち込む魔法

幸いココは浴場、少ない魔力で高威力が期待できる!


しかし謎の障壁により防がれてしまいました


くそがっ!シネシネシネシネ!!!!


だんだんと威力を上げていくー


あれ?


やだ!まだ私を見ている!?え・・・胸・・・?


はう…


羞恥心から気を失ったようです


目が覚めると、自分の泊まっている部屋に寝かされていました

宿の女将のノルンさんにちょっと叱られて、でも私は裸を見られてしまったのです


ノルンさんには犬にでも噛まれたと思って諦めなと言われてしまった


犬ならば別に見られた所でなんとも思わないし、噛まれたって傷一つ付かないのです


少し冷静になってみる


まず間違えて男湯に入った

そして中に居た方にいきなり氷弾を撃ち込んだのです


あれれ?相手から見たらまるで殺し屋じゃないですか!

とにかく会って一刻も早く謝らないと!


ノルンさんに聞いて、食堂に向かいます


居ました!


その御方は…私と同じ黒髪黒目でした


さらには、私の事を「伝説」の日本人と見抜いてしまわれました


3000年の悠久の時を紡いできた我が家ですが、日本人と言うのは極秘中の極秘


極秘の理由?私は知りません


私が知っているのは


なるべく純血種を守るために決められた相手…つまり日本人としか婚姻を結べないのです


はっ!もしや此方も日本人では!


であれば妻にして頂きとうございます!!


純血の日本人など、もうあまり居ないのだから!


あ、ちなみにこの前の方は勘違いでしたが、今度こそは間違いありませんですよ!!多分…


え?水上柚奈?


聞いたことありませんね?


しかし同じ苗字?


実家にある水上家系図にも載っていなかったはずです


しかし爺は何かを知っている?あの方?


考えていたその時でした



空気が変わるー


これは、魔法?

もしや…


「爺」


「はっ」


魔の匂いがします


その時、宿の扉が開いて傷ついた方が入って来られました


やはり暴れているのは魔族でした。

私と爺はいつもの様に倒しに向かいます

こう見えて正義の味方なのですよ


しかしー


私の魔法は封じられ、爺にかけた魔法すら掻き消されました

まさかの魔法無効化でした


さらには狼に肩を爪により傷つけられます


嫁入り前の肌になにしてくれとんのや…


その時私の王子様が来て、私を気遣って下さいました!


おお…やれる、私はもっとやれますよお!元気出てきたー!


そして魔法が、高位の魔法であれば効くと爺が言いました


ならばお見せ致しましょう全力で魔法を放ちます!


よし!命中しました!


残念ながら狼を倒したその時私の魔力も尽きました…


そうでした、今朝かなりの魔力をアイスバレットにつぎ込んでたのです


倒れそうになって王子様に後から抱きしめられました


もう動きたくありません、なすがままですよ私


なんならそのまま


はっ!これは本当に運命ではないでしょうか!


つか運命だろ!コノヤロウ!


テンションマックスです!


あんっ


胸を、そんな激しく揉むなんて気が早すぎます


はあんっ!


き、気持ちイイ!?もっと!もっとおお!


夢中になりかけた時でした


私は王子様と居た女の子に預けられました


ちっ!余計な事を!


おっと、ついに王子様が戦うようですよ!

きゃっほう!きっと強いのです!

アイスバレットですら無傷でしたし!


しかし王子様はやられてしまい…


ドゴン!


あの魔族の人が吹っ飛びます


ノルンさんかー!運命の人が強いと思ったらノルンさんかー!!


ノルンさんは圧倒的でした。

あの魔族が手も足も出ないのですから


あの牛が出るまでは


デカい牛です


ノルンさんが気を失ってしまいました


ホルモンが食べたいです

あ、ハラミとロースも!


なんて呑気な事を考えている場合じゃありませんでした


気を失ったノルンさんに代わり、王子様が戦う様です


ヤバイ、目が合いました。これはガチですね、落ちましたね、私の美貌に!


しかしあの牛にもしも、もしもですがやられてしまったりなんかしたら私はイキナリ未亡人です。


結婚前から未亡人は避けねばなりません!

あれれ?結婚してなくても未亡人になるのでしょうか?


とにかく!


僅かでも力が貸せたらー


魔法で手助けを…魔力が足りない

でも、強化ならば、盾ならば!


私は魔法を唱える

基礎の基礎にして極意と呼ばれる魔法です


上手くいったようです


足を切り落としましたよ!!

このままやっちゃってください!


しかし牛は変身してしまいました…


ミノタウロスだった様です

かなり強力な魔物です


昔戦ったことありましたが、あの時は10人いてなんとか倒せたのでした…これは絶望的でしょうか?


私も死んでしまうのでしょうかー


その時、私を支えた女の子がキューブを投げました


それを受け取った王子様がにやりと笑った気がしました


輝く剣をその手に生み出し


僅か一撃でミノタウロスを屠りました


今夜は焼肉ですね、ホルモンを所望します、はい。


ああ、王子様は本当に、本当に強いです


私はもう彼について行くしかないのです!!







ホルモンは美味

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