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詩の訳
訳その1
風月何絶急
どうして自然の景色は直ぐに移り変わってしまうのか
(時というものは直ぐに過ぎ去ってしまう)
深林尽日忍
深い森は人に知られまいと一日中ひっそりとしている
(森は深く一日中ひっそりとしている)
慇懃謝紅葉
ねんごろに紅葉に告げよう
(この紅葉には打ち明けてしまおう)
好去到情人
さようなら。そしてあの人の下へ辿り着いて欲しい。
訳その2
懐君属秋夜
君の事を懐かしく思っている今は秋の夜、
散歩詠暗天
散歩して黒ずんで深い空の下で詩を詠じている。
霧空葉音耳
私を虚しくさせる霧の中で葉達が擦れる音だけがする。
幽人応未眠
世を避け、静かに暮らしているあなたもきっと眠らないでいるのだろう。
1の詩のもとは「繡谷春容」の作中詩で
2の詩は韋応物の「秋夜寄丘二十二員外」をもとにしています