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おつかい

「たかし、ちょっとアメリカ行って買って来てくれる?」

貴子はそう言うと、たかしにメモを渡した。

「これから、夕飯にするから、すぐに戻って来てちょうだい」

たかしは、あわてて外へ駆けて行った。

しばらくすると、たかしは戻って来た。

「はい。これ」

たかしはテーブルの上へピザとフライドポテト置いた。

「あら、やだ、明日のパンがないじゃない。ちょっとパリまで行って買って来てくれる?」

貴子は再びたかしにおつかいを頼んだ。

たかしはため息をつくとおもむろにソファから立ち上がり家を出た。しばらくすると、フランスパンを抱えたたかしが戻って来た。しかし、貴子は浮かない表情をしていた。そして、おずおずと口を開いた。

「あの、まだ足りないものがあって、ルクセンブルクまで行って来てくれる?」

「ルクセンブルクだって?」

たかしは、呆れ顔で答えた。

二回のおつかいを済ませ疲労で限界だったのだ。仕方なく、重たい腰を上げ外へ出た。しばらくして、たかしは戻って来た。

「何回もごめんね。もう買うものはないわ」

貴子はたかしに謝罪の意味も込めて労いの言葉をかけた。

「それじゃ…」そう言うとたかしはテーブルに味噌を置いた。

「全部でいくらかかったの?」

たかしは味噌の隣に三枚のレシートを並べた。

「えっと、全部で2368円」


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