第二の試練:精神の迷宮と幻覚の牢獄
次の通路は、まるで迷路のように複雑に入り組んでいた。通路の壁には、不気味な古代文字が刻まれており、そこから微かな異臭と、不気味な声が響いてくる。術師「サイレン」が仕掛けた「精神の迷宮」だ。
【罠2:精神の迷宮と幻覚、そして過去の亡霊】
響が通路に足を踏み入れた瞬間、彼の意識は、強烈な幻覚に襲われた。
(お前は…偽りの正義に酔いしれている…!)
(お前が盗んだ美術品は、多くの人々の運命を狂わせたのだ…!)
幻覚は、響の心を抉る言葉を投げかけ、彼の最も恐れるものを具現化した。彼は、自分が盗んだ美術品の持ち主たちが、恨みの目で自分を睨みつけている幻覚を見た。中には、警察官に変身したスネークの分身が、冷酷な目で響を嘲笑う幻覚もあった。
「月森響…お前の祖父は、この場所で、真の力に到達することなく散ったのだ…お前も同じ道を辿るがいい…」
サイレンの声が、直接響の脳内に響き渡る。それは、響の心を揺さぶり、彼を絶望させようとする罠だった。
「幻覚…!俺には効かない!」
響は、自身の幻覚の魔法を発動した。彼は、自身の精神をエーテル領域へと移行させ、サイレンの精神攻撃と直接対峙した。サイレンが作り出す幻覚の波動を、彼の魔法が吸収し、逆にサイレン自身の精神に幻覚を逆流させたのだ。
(「お前もまた…闇に囚われた哀れな魂よ…」)
響は、自身の精神世界の中で、サイレンの幻覚を打ち砕き、逆にサイレン自身の過去の罪や、心の闇を映し出す幻覚を作り出した。
「ぐぅっ…!何…だと…!?」サイレンは、苦痛に顔を歪ませ、両手で頭を抱えた。彼の精神は、自身が作り出した幻覚に囚われ、一時的に活動を停止した。
幻覚が晴れた瞬間、響の目の前には、迷路のように複雑な通路が広がっていた。しかし、響の「空間認識・操作」の魔法は、迷路の壁に仕掛けられたエーテルの流れを正確に読み取り、「真の道」を指し示していた。響は、迷うことなく、最も効率的な経路を高速で駆け抜けた。




