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秘宝の場所を突き止めるまで:連鎖する情報の断片

響は、手に入れたエーテル・チェインの各ピースから引き出した魔法の力を総動員した。特に、「混沌の砂時計」から得た「時間の操作」の魔法と、「鳳凰の羽衣」から得た「空間認識・操作」の魔法は、彼の探査能力を飛躍的に向上させていた。


彼は、これまでの事件で手に入れた全ての美術品、そして祖父の手記に記された全ての情報、さらには「シャドウ・オークション」に関する裏社会のデータベースから得た断片的な情報を、脳内で高速で結びつけていった。


「『月光の山水画』は、全てのチェインのピースと共鳴し、その『中心』となる…」


祖父の手記のこの一文が、響の思考の起点となった。彼は、これまでに回収したエーテル・チェインのピース、すなわちルノワールの絵画、オリオンの涙、夢幻の庭、鳳凰の羽衣、そして影打の刀、混沌の砂時計が放つ微弱なエーテルの波動を、自身の魔法で「感知」しようと試みた。


彼はアトリエの中央に立ち、目を閉じた。周囲のエーテルが、彼の体内に吸い込まれていくような感覚に包まれる。


「空間認識…集中…!」


彼の意識は、アトリエの壁を通り抜け、東京の街、日本全土、そして世界へと広がっていく。彼は、それぞれのピースが発するエーテルを、まるで光の点のように感じ取っていた。

その時、「時間の操作」の魔法が、彼の脳内で高速で情報を処理し始めた。過去の「シャドウ・オークション」の取引記録、美術品の移送ルート、そして、祖父が手記に記した、彼らが本拠地を移転したというわずかな記述。それらの情報が、まるで早送りされた映画のように、彼の脳裏を駆け巡る。


「ニューヨーク…パリ…そして…ベルリン…」


響は、脳内で点滅する光の点の中心を探した。それは、複数のエーテルが、最も強く共鳴し合う場所。


「ベルリンの…旧市街…」


響の意識は、特定の場所へと収束していく。それは、過去に「シャドウ・オークション」が美術品の密売オークションを大規模に行ったと記録されている場所の、わずかに東に位置するエリアだった。


「この場所は…過去の記録では、ただの廃墟とされていた…だが…」


響は、その場所から放たれるエーテルの波動が、他のどの場所よりも強力で、かつ複雑な「防衛網」のようなものを形成していることを感じ取った。それは、単なる物理的な建造物から放たれるものではない。魔術的な…あるいは、エーテルそのものが凝縮されたような、重々しい波動だった。


「ここだ…ここが、奴らの本拠地…そして、祖父の掛け軸がある場所…!」


響は、目を開いた。彼の瞳には、かつてないほどの決意の光が宿っていた。



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