表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薬禍  作者: 大橋博倖
6/8

第6話 厚生労務省公安準備室


 今日まで事態は目まぐるしく変転した、その事を恭一は今、改めて認識する。

 

 5年、僅か、5年。


 アフターコロナ。


 無論、影響を受けなかった訳では無い。


 事態は加速され、退行もした。


 ある意味猶予を得られた要素もある。


 薬害? 何を温い事を。


 ワクチンを、ワクチンが、ワクチンこそ。


 何よりも希求されたのだ。


 だがしかし、事態は緩やかに、より窮迫した。


 アフターコロナがウィズコロナとして安定化を見せ、再び薬害の本質、

 人類存亡の危機が表面化する事により。



君たちは自衛隊在職中決して国民から感謝されたり、歓迎されたりすることなく自衛隊を終わるかも知れない。非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。ご苦労なことだと思う。


しかし、自衛隊が国民から歓迎されチヤホヤされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣のときとか、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。


言葉を換えれば、君たちが日陰者であるときのほうが、国民や日本は幸せなのだ。


どうか、耐えてもらいたい。自衛隊の将来は君たちの双肩にかかっている。しっかり頼むよ。


 自分もある意味そうだ。


 否……。


 我々、政治家を含めた官僚、公務員、パブリックサーバントその総てが、税金泥棒、穀潰し、ムダ、そうした有権者の白眼視に晒され、社会と世界が安逸にある、それこそが理想なのだ、と。

 自分は不要不急の事後の備え、冷や飯喰いでキャリアを終えればそれで幸せだったのだと。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ