第七話 国家のために人は成る
文部大臣 森戸辰男
「総理。我が国における未成年者による性行為問題が拡大しつつあります。」
正明「くっ…あまりにも大体的な教育改革を行いすぎたか…」
森戸「はい。現在赤子出生率の2割が未成年です。」
正明「なんとかするしかないな…そうだ!いっその事未成年の性行為に関する法律を1から作り直すぞ!」
森戸「分かりました。各大臣をお呼びして参ります。」
未来党 第一会議室
外務大臣 芦田均
「総理。私は反対です!そもそも私は性教育改革法案の閣議の際にこうなる恐れがあると発言しました!」
内務大臣木村小左衛門
「まあまあ…落ち着いてください芦田大臣。若き時に大切なことを知るのは良いではないですか。」
司法大臣鈴木義男
「総理。私はこの性に関する法案は作成すべきだと思います。若い時に互いの性教育を知ることで予期せぬ妊娠や梅毒などの知識がつきます。」
厚生大臣 一松定吉
「しかし…この法律を制定して公布したところで若者たちの勢いを止められるなんて不可能ですよ。私この前地元のお年寄りが多い村を訪れましたが、地域の校舎内には性行為が可能なエリアがございましたし…」
正明「なんだそのふざけた校則は…!?」
内閣官房長官 西尾末廣
「ともかく。この法案を作るか否かを決めましょう。それからまた会議を行えば良い。」
長野県 松本市のとある高校にて
遥「ねえねえ。今度国会で性行為に関する新しい法律ができるらしいよ?」
撫子「そっそれ、本当なの!?」
恵「そしたら翔太君と…」
翔太「よう。なんの話してるんだ?」
遥「しょっ…翔太君…!?まだ帰ってなかったの?」
翔太「あーまあ…うん。」
恵「ね、ねえ…今日翔太君の親御さん。いないんだよね?」
撫子「私達もさ、親が家族旅行で…」
遥「今晩、一緒に泊まらない…?」
翔太「あー……うん。お前らと泊まるとするか!」
国会集中審議
自由民主国民党 党首鳩山一郎
「このように。現在でも未成年による性行為は年々増加しております。保護者の中からは妊娠した際の対応や教育費に頭を抱える家庭が増えておりますが。総理はどのようにお考えですか?」
正明「私としましても、正直ここまで想定はしておりませんでした。なので新法案の中に幾つかの対策を盛り込んであります。例えば第23条には妊娠した際の対応として国から緊急避妊薬を子供のいる家庭全てに配布。31条には実際に子供を育てる場合にかかる費用を全て国が負担するなど。対策は充分にございます。」
日本愛国党 党首赤尾賓頭盧
「大変素晴らしい法案をありがとうございます。我が党としましてもこれからの若き世代を養うためにもこう言った政策は必要であります。また、この性教育を続けることで我が日本国が少子高齢化するリスクは低くなるでしょう。」
正明「数少ない賛成意見ありがとうございます。私たち未来党といたしましても最善の加護をしていきたいと思います。」
参議院議長 元雄鳥田
「集計結果を告知します。この法案は未来党など与党によって可決採決がなされました!反対票は全て自国民党です!」
数日後 総理官邸
森戸「総理。我が国の平均出生年齢が脅威の18歳です。国民の数も2億人を突破しこのままでは日本本土では限界が…」
正明「…人工島計画に人を回せ!早く領土を広げるんだ!外国移住政策も推し進めろ!」
芦田「ああ…だから言ったのに。」