番外編第四話:夢の999計画
未来党 本部地下一階
特別仕様室
安岡「未来のイメージというと、何があるのだろうか…」
党員「安岡総理、ドイツ国首相から鉄道模型が贈られて参りました。」
安岡「鉄道模型?そういえば、我が国は明治時代に蒸気機関車を輸入したな…」
党員「はい。これはその時の模型だそうで。では…」
安岡「ふむ………そうだ!ああ、誰か運輸大臣の平塚君を呼んでくれ!」
数分後
平塚常次郎運輸大臣
「安岡総理。いかがなされましたか。」
安岡「平塚君。未来と言うと、君は何を想像するかね?」
平塚「はあ。未来と申しますと、やはり我々の衣食住や身の回りのものが変わることでございましょうか?」
安岡「違うよ。乗り物だ乗り物!」
平塚「の、乗り物でございますか?」
安岡「ああ。それもただ動くだけではない。空を飛び海を潜り…時を超え…そんな乗り物が必要なのだよ!」
平塚「しかし総理。そんな物我々の科学技術では現段階では不可能ですよ。」
安岡「平塚君。私が何もせず急に思いついたとでも?」
平塚「何かアテでもございますか?」
安岡「これが設計図だ!既にあらかたは考えてある。」
平塚「なるほど…しかしよくこんな精妙に作りましたな。」
安岡「私は顔が広いのでね。こういうエンジニア系や機械技師達には仲間が多いのだよ。」
平塚「はあ。しかし、設計するといってもどこで作るのですか…?未だ呉などの造船所辺りは復旧してませんし…」
安岡「鉄製品を使って物を作るのは案外誰でもできる。広島にないのなら次を探してみよう。」
平塚「そういえば…青森あたりに確かあったような。」
安岡「青森…ああ、そういえばあったな。ではそこに頼んでみよう。」
平塚「それがよろしいかと。」
党員「総理、大変です!ついに国際連合が我々日本に対し宣戦布告を!」
安岡「…時が来たというのか…」
平塚「いかがしますか。この計画は。」
安岡「この計画を、999計画。スリーナインプロジェクトと名づける。この計画は…過去軍との戦いが終わったら…遂行しよう。」
平塚「我々が生きている間にできるでしょうか。」
安岡「平塚君。そんな事は、それこそ未来にしかわからんのだよ。我々はこの戦いを数年、いや数百年と続け、我々が負けるかもしれないし、勝つかもわからない。それでも、世界が全て平和になってからこの計画は遂行すべきなのだ…」
党員「でしたら、何かしらのメモを書き置きして歴代総合将軍にしかわからないところへ埋めてはいかがですか。」
安岡「なるほど…では………………遠い未来…誰かがこれを見つけ、計画を遂行することを願って…」