第三話〜未来の栄光〜
長野県 未来党長野支部
安岡「正明、私が言うことをよく聞きなさい。」
正明「はい、父上。」
安岡「私はいずれ、この世界中を未来に導く仕事をするだろう。だがその仕事はいつか命運となり我が一族が引き継いで行くのかもしれない。そして、私を引き継ぐのは君なのだ。わかるね?」
正明「はい。」
安岡「よく言った。では長野支部長、これからも頑張ってくれ。」
党員「総理、運転手がお待ちでございます。」
安岡「ああ。今行く。」
野上「お疲れ様でございました。御子息様はいかがでしたか。」
安岡「野上くん。そう言うことは運転中にさりげなく聞く物だよ。」
野上「はあ。今ドアをお開けします。」
安岡「じゃあ、出してくれ。」
野上「総理。この先渋滞ですがまだ何か仕事はございますか。」
安岡「いや、無い。ゆっくり帰ろう。」
東京 未来党本部
党員「おかえりなさいませ!」
安岡「ああ。」
党員「総理、副総理がお呼びです。」
安岡「わかった。すぐ行こう。」
総理官邸 副総理執務室
安岡「やあ、待たせたね。大塚くん。」
大塚「いえ、大丈夫ですよ。」
安岡「ふう…今日はどうして呼んだのかね?」
大塚「総理、我が国もそろそろ新しい国軍が必要です。」
安岡「それはわかっている。しかし、まだ国民は我々を知らないだろう?国民が我々を受け入れてくれるまで辛抱だよ。」
大塚「はあ…」
安岡「用件は以上かね?」
大塚「ああいえ。実は総理に弟子にしてくれという者がおりまして…」
安岡「ほう…金鶏学院生徒かね?」
大塚「いえ、普通の一般市民なのですが…」
安岡「ふむ。興味があるな。どこにいるのかね?」
大塚「待合室でお待たせしています。」
安岡「わかった。私の執務室に呼んでくれ。」
総理官邸 待合室
???「安岡先生はまだなのですか。」
党員「総理はお忙しいのだ。そう簡単には来られぬ。」
???「…」
安岡「お待たせしました。私の執務室へどうぞ。」
???「ありがとうございます。」
安岡「まあかけてください。さて…貴方の名前は?」
???「私は入江正明。先生の御子息と同じ名前を持っています。」
安岡「ほう。左様でございましたか。して、私の弟子にしてくれとは?」
入江「はっ。先生の作りし未来党はいつしか世界を未来に導くと思い、その仕事にわたしも加えていただきたいのです。」
安岡「なるほど…」
入江「いかがですか?」
安岡「まあ、4.5日ほど考えてみましょう。」
入江「ありがとうございます!」
党員「いかがでした。」
安岡「そうだな…彼は分からんが…彼の子供なら…」
党員「総理、かねてより会談してまいりましたドイツより電報です。」
安岡「ふむ…よし、急ぎ出発の準備を。」