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第十話 国家反乱の要〔序章〕

入江「ふうっ…総理大臣というのは本当に大変だな…」


石岡「総理。防衛庁長官松平官からメッセージが届きました。」


入江「どれ。むむ…?人工島完成の知らせ…なんだこれは。」


石岡「前総理正明様の提案した少子高齢化対策法です。一部の人工島で性行為を推奨する法国家を作るというものでしたが…」


入江「ああ。あれか。どうなってる?」


石岡「それが…島がもう一つできたんです。」


入江「何?人工島の隣にか?」


石岡「はい。そしてその島に若者が移り住み、新たな国と化してます。」


入江「なら。視察隊を送るとするか。」


石岡「一体、誰を?」


入江「決まってるだろう。私だ。」


数日後 人工島・水神星島

前将軍正明によって構想・開発が行われた少子化対策最後の砦、性行為推奨管区の水神星島は若者が多く子供も多い。確かにこの対策によって少子化は無くなったが、今度は人が増えすぎてしまった。


入江「はあっ…ようやく着いた。全く、何がリゾート島だ。ここに来るまで何時間かかったことか。」


フェリーから降りると、早速この島の駐在管理者が迎えにきた。


「将軍様。ようこそお越しくださいました。駐在員の霧松蜂窩です。」


入江「お迎えご苦労。早速だが、この島を見て回ってもいいかね?」


霧松「将軍様。この時間はまだ島民達が…」


入江「構わん。私が行きたいのはあの学校だけだ。」


霧松「星章学園ですか!?し、しかしあそこは…」


入江「ああ。あの学校は日本で唯一絶対生徒会制だからな。若人たちがどう仕切っているか見にいこうじゃないか。」


霧松「わかりました…でしたら私の娘に連絡を入れておきましょう。生徒会長ですから。」


入江「ほう。君の娘が。じゃ、案内してくれ。」


星章学園

島内唯一の学校。小・中・高・大一貫制であるが、最年長は未だ高三である。


霧松「今は講堂で生徒総会のようです。」


入江「随分立派なものだな。」


霧松「ささ…どうぞ中へ。」


「全生徒の皆さん…行為に励んでますか〜!?」


「オオオオオオオオオ!!!!」


入江「随分熱狂的な支持を得ているな。まるでヒトラーの演説を聞いてるようだ。」


霧松「はあ…娘はなぜかヒトラーが好きなようで…」


入江「本土なら即逮捕だろうな。」


「私は誰でしょうか〜!?」


「この学園の総統!生徒会長!霧松香澄様であります!」


香澄「ちが〜う!!生徒親衛隊学校指導者!通称SS長官である!者ども、ひれ伏せ!」


「はは〜っ…!」


入江「この生徒達は、この島を鷲で染める気か?」


霧松「私にはわかりません…何せこの国では学生第一主義ですから…」


入江「なにっ!?全権限が若者にあるだと!?話が違うではないか!」


霧松「そ、それが…学生デモによって総帥権が譲渡され…今ではこの学園の生徒会長が全権力を…」


入江「なるほど。奴らはこの島に国を作ったわけか。」


霧松「はあ…」


入江「それで。出生率はどうなってる?」


霧松「じ、実は…過去最低レベルです…」


入江「何!?妊婦がいないのか!?」


霧松「若者は子供よりも行為による快感を欲しがるようになりました…そして、妊娠を法律で禁止したのです…」


入江「くそっ…これでは何の意味もない!」


「誰だ!?そこに隠れているのはわかっているぞ!」


入江「くっ…見つかったか…」


「これはこれは。本土の将軍様ではないか…この国に何をしにきたのかね?」


入江「私は…この国へ視察に来ただけだ!」


「残念ながら、この島はもはや日本ではない。我々は独立したのだ!」


霧松「どの国からも承認を受けてないのに、国というのか君たちは!」


「残念だな。すでにアメリカ・イギリス・フランスはこの島の国家承認をしているのだ!」


入江「なっ…!」


香澄「お父様。残念ですが、これが現実です。」


霧松「香澄…!お前は何という事を…!」


入江「もう良い。分かった。お前達の勝ちだ…」


「…この二人を監獄室へ入れろ!」


水神星監獄


「改めて。第4SS警察装甲師団指揮官の馬路羽李泰だ。私達第4師団がお前らを管理することになった。」


入江「ふっ…おいお前。お前の上司は何をしてるか分かっているのか?」


馬路羽「勿論だ。正式な手続きもせず上陸したお前達を監獄へ入れている。」


入江「ふっ…その考え大いに結構。だが気をつけろ…お前らは相手にしてはいけない奴らを敵に回した。」


馬路羽「何を馬鹿な…」


その時、馬路羽の口元を一つの手が抑えこんんだ。」


馬路羽「んぐっ…!な、なにほする…!うっ…」


入江「感謝するぞ。未来軍陸軍大臣。いや、黒羽蓮。」


黒羽「お助けに来ました。さあ、逃げましょう。」


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