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はじめての神様

文章を書くって本当に大変ですね。

 『ミナミコアリクイ』


ミナミコアリクイは、有毛目アリクイ科コアリクイ属に分類される哺乳類、アリやシロアリを餌とする個性的な動物だ。特に目を引くのはその威嚇のポーズだろうか、後ろ足で立ち内股で両手を広げるその様は非常に可愛らしく、実に嗜虐心をあおる。笑ってはいけない、あの構えこそが動物界的にもかなり有用な構えであり、彼なりの精一杯なのだから。

-Wikipedia参照


「じゃあ何で全裸で歩いてたんだよぉ・・・」


 精一杯に声を震わせながらあきらめない強い瞳。なるほどこれが神か、眉を一生懸命とぎらせ身を震わせながらも威嚇しようとしているその様は正にアリクイを彷彿させるものの、その目には強い覚悟を感じた。

 あの震える肩に私の私自身(もうお○んちん)を乗せたい。

フフッ、おおっとつい紳士行動をとってしまうところだった、失敬失敬。相手はおそらく神なのだここは誠意をこめて嘘偽りなく答えるべきなのだろう。


「あぁ、これはカミナリに撃たれたことで服が燃えてしまったのだよ、私としても嘆かわしいことではあるのだがね

「うそつき!!あなたはカミナリに撃たれる前から下半身を露出させていた。いや全裸だった!!」


 ふむ、言葉を遮られてしまった。きっと興奮しているのだろう、そういう相手には何を言っても思いは届き辛いものなのだ。しかし誠心誠意を持って話をすればきっと相手は耳を傾けてくれる。私も一端の社会人だった、そういう相手と仕事をするのも少なくはなかった、そのたびに時間をかけ話をしたものだ、そして最後には皆分かってくれた。

 きっと神とて例外ではない、こちらの話をきっと聞いてくれるはずだ。


「それは誤解だ、聞いてくれ。今日は痴漢に間違われ気が滅入ってしまっていたのだ、そしてロッカールームで着替えようとした後疲れていたのか誤って服を脱いだ後そのまま外に出てしまったのだ。決して

「うそつき!!あなたは日常的に下半身を露出、いや全裸で夜道を歩いていたでしょうが!!誤解も糞もヘッタクレも無いでしょう。痴漢だって真実でしょう、

それにロッカールームと言いましたか?ちーがーうーでーしょーあなたが全裸になって出て来たのは公園の多目的トイレでしょ、そこは全裸になる場所でも不倫をする場所でも無いでしょう!!」

「それは六本木ヒルズでも同じだといえるのか?

「うるさいよ!!とにかく僕は人道から外れる様なことをしといて何を考えているの?って言いたかったの・・・まったく今まで通報されなかったのが奇跡だよ」

「奇跡?神の御業のことか・・」

「うるさいよ!!まったく・・・兎に角まぁ本題に入ろう。実は君の死は全く予想されていないものなんだ人の生と死とは意外と繊細で・・・


 やれやれ何か語り始めたぞ思った以上に面倒くさそうな相手だ。こういう早矢継ぎ的に話を進める手合いはある程度流れを決めてから行動している傾向が強い、その流れに反しようものなら敵に回ることも多い。ここは情報が少ない現段階に置いては相手の話を聞き、流れに身を任せるべきかも知れない。なんせ相手は神なのだ。感情を逆なでしないようにしなくては・・・


「でも安心してほしい知らない世界に転移させる訳だから君が充実した生活をおくれるように特殊なスキルを君に・・ってなにしてるの?」


「何って、せっかく神の手前なのだ失礼がないように陰毛を整えて

「もうお前なんなんだよ!!どれくらいの労力を掛けて対応していると思ってるんだよ!!スキル与えて転移させるって本当に大変なんだよ!!ってかその前に服!!隠せよぉおオ!!」


 まいった誠意を見せようと思ったが裏がえってしまったようだ。何はともあれ相当に難しい相手だ。怒らせるつもりはないのだがそう考えているといつの間にか神と同じローブを着ていた。


「取り乱してしまった・・・それは僕のと同じローブだ、それ相応の効果もある。いや礼はいらない、そもそも全裸で呼んだこちらも

「いや私はこう見えても企業戦士だスーツを頼む。身体にあったストレートタイプのやつを、身長は178

「厚かましいよ!!そもそも全裸だったくせに何で服にこだわるんだよ!!服という存在を否定していた側の人間だろ!!」


 そう言うといつの間にか私はスーツを着ていた。なるほどこれは悪くない。以前ボーナスを込めてオーダーメイドで作ったスーツと遜色ない。身体にフィットしながらも動いても邪魔にならない、これならば戦える。


「おい!!聖遺物を数十万のスーツと一緒にするなよ!それはすごいんだから・・・まぁもういいよ。これから君らの言う魔法がある異世界に飛ばすから・・・これから君には与えたスキルを使い清く正しいと思われる行動を・・人道的に正しいと思われる行動と共にどうかその世界を救ってほしい」


 そう言い終わると何かに吸い込まれる感覚がした。

「待ってほしい」

「スキルのことが聞きたいのかい?大丈夫。それは君が望んだ能力だからからだで覚えて

「いや、私が仮性包茎だったことを秘密にしてほしい。これは決して私が恥ずかしがり屋だから皮を被っていたというわけではなく

「・・・もう帰れよぉぉ」




 すでに紳士の姿は消えていた。そこには青年が一人だけしかいなかった随分と疲れた顔をしていた、世界を優しく見守る神なのだ、きっと計り知れない気苦労があるのだろう・・・






「久々の再会だっていうのに何でなにもかわってないんだよぉ・・・」


神の気苦労計り知れない







がんばりましょう

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