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1-3 FMの目的と役割

 FMの特徴として、組織内で働く人々も重要な経営資源として定義されている。FMは組織の持つ土地、建物、その中で働く人々とその職場を総合的に企画、管理、活用することにより、組織を支援する。これはFMが組織の中で機能のひとつとして位置付けられている証である。


 FMの目的は組織への支援を通じて、人、組織、社会に対して以下の様な利益をもたらすことである。


①人への貢献

 組織にとって人は重要な経営資源となる。組織の中で働く人々に優れたワークプレイス―――――オフィスなどの職場、在宅勤務者の通信環境など―――――――を継続的に提供することにより、人々の生産性は向上し、多くのアイディアを生み出す土壌が作られ、結果として組織の利益は向上する。従業員を大切にすることと、企業の利益の共有は可能である。

 また、従業員以外にも株主や経営者、取引先で働く人々、病院やホテルなどでサービスを受ける客様など、FMが貢献する人の幅は非常に広い。


②組織への貢献

 FMは経営における機能の一翼を担っている。経営者の描く経営方針を基に土地、建物などを総合的に企画、管理、活用することにより、経営目標の達成、収益の向上を支援すると共に、労働環境においては人がいつでも、どこでも、あらゆる形で働くことができる様、劣悪な労働環境となる要因を排除して辞めたいと思わせない職場環境の構築が主な任務となる。そうすることにより、従業員のモラル、モチベーションは高まり、新たなアイディアの創造など、働く人々はより組織に貢献ができる様になる。また、人事部門における採用、退職の手続きの手間の削減の効果も見逃すことはできない。


③社会への貢献

 組織が継続的に存在するためには地域社会との健全な繋がりは欠かすことができない。また、企業の数十年後を考えた場合、地球温暖化は他人事として扱うことは許されない。そのため、従来の建物に対する考え方、スクラップアンドビルド―――――――採算の取れなくなった建物を取り壊して、新たな建物を建てること―――――――の考え方を根本的に改め、長寿命化、新設する場合には60年以上の寿命を持った設計、省エネルギー、廃棄物の削減など対策を積極的に取り入れて行くことが重要である。

 また、増大する自然災害に対して、地域の人々を守るための防災拠点となるべく、高度な災害対策も必要とされる。


 これらの目的は経営者が持つ社会的な責任でもあり、組織の中におけるFMの役割はファシリティの利用者の満足度を向上させ、新たなアイディア、新たなビジネスの創造を促すことにある。その為には、FMは経営者が持つファシリティに関する社会的責任を代行し、利用者に効率的、かつ快適な職場―――――ワークプレイス―――――を適切なコスト、適切な品質で提供し、顧客満足度を向上させることが重要となる。


 また、それらの役割を遂行するためのFMの業務サイクルは以下の通り。

経営戦略に従って、


①資産を有効に活用するための企画、立案

②プロジェクトを管理、運営、維持

③内容を評価

④改善点を洗い出して、次の戦略へとフィードバックする






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