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ギルドについて

本作品のギルドについてのメタ視点での解説


後半に各ギルドに関するネタバレを含む解説もあるので、まだ本編を読んでいない方は最後まで読んだ上で見ることを推奨します

 6つある領域に1つずつあるレンジャーを管理している組織。多くの異世界作品における「ギルド」とは大きく異なり、運営には税金が使われており、領域内における公共事業を行う組織の1つである。一般的な意味合いでの「ギルド」に近いのは、本作では「傭兵団」が該当する。


 ギルドはイメージで言えば省庁のようなもので、実態も例えばアースであれば「次元開発機構」のように、いかにもな名前である。大元を辿るとアースの次元開発機構が仕事の一環として次元の探索を委託していたのがレンジャーとして体系化していき、アースと繋がった他の領域もそれを真似て組織を作り上げ、どこも似たような管理体制になったことからそれらをまとめて「ギルド」と呼ぶようになったに過ぎない。


 組織図はギルド長が籍を置く「本部」と、その下にある複数の「支部」という非常にシンプルな構成となっている。いずれでも依頼の受付とレンジャーの管理・派遣までを行っているが、基本的に上位や見込みのあるレンジャーは本部所属となる場合が多い。


 ギルドは住民や企業からの依頼、素材在庫の補充、居住区域付近に現れた危険指定生物の討伐などを一括で依頼として管理し、難易度付けやレンジャーの派遣は勿論のこと、依頼金の徴収から復旧作業の手続きまで様々なことを処理する。緊急性によっては直接レンジャーを招集して依頼を斡旋することもある。



(以下各ギルドについて。ネタバレ有り)



























・次元開発機構 (所属レンジャー:25247名)

 アースのギルド。本部はD1のマトン市街にある。他の5つのギルドの本部は領域の中心次元に存在しているが、アースはD0が「開発が進みきった次元」であることから本部はD1に存在している。少し前まではD0には支部すら無かったが、シャドウがディーバ全域に拡散して以降はD0にも支部が置かれるようになった。


 組織としては新次元の捜索などを行う研究部などと並列でレンジャー管理部が存在している状態である。このためトップであるギルド長はレンジャー経験など無い者が就くことの方が多い。金だけは湧いてくるため政治的な意図が働くこともある組織であるが、それでもヒト族を中心に多くの全ギルドで最も多い数のレンジャーを保有している。






・魔王軍 (所属レンジャー:20780名)

 パンデムのギルド。アッシュ達が所属している。本部はD2次元のハブ都市であるエレーネクにある。アースの影響を強く受けて発展が大きく進んだエレーネクの中心にある超高層ビルを、丸々一つ本部として用いている。ギルド長はどういうわけか本部で窓口担当もしているニーナ・リストルテ。


 組織としては、パンデムの支配階級の頂にいる7名の魔神の代表である魔王を総帥とする軍の一師団という扱い。その正式名を「魔王軍レンジャー統括師団」と言う。ギルド長であるニーナも、正式には魔王軍の師団長であり准将という階級も持っている。


 魔王軍ではCランク以上の魔族に対して、レンジャーとしての籍を残したまま休業して別の部隊への異動などが出来るシステムを導入しており、ニーナもSランクレンジャーの資格は持ちつつ非戦闘員のギルド長兼受付係という仕事に就いている。また魔族は極めて高い戦闘能力を有する者が多く、レンジャーでは無いがSランク相当以上の実力を持つ者が推定500名近くと、全ギルドのSランクレンジャーの合計数の5倍近くいる。

(現在Sランクレンジャー資格を持つ魔族の中で最も序列が低い者が542位、魔族以外を含むSランクレンジャーが全ギルド合計で102名いる)


 このような環境故に依頼のレベルも他領域より高く、向上心の強いレンジャーが多く集まっているため、平均的な戦闘能力は頭一つ抜けて一番高くなっている。






・クルセイダーズ (所属レンジャー:15839名)

 エデンのギルド。ギルド長が4名の連名という特殊な体系であり、各ギルド長がエデンが所有する4つの次元にいるため、本部も4つ設置されている。最もアクセスの良いD3の本部はケイエルヘルムにある。


 天使族は”神”と呼ばれる何者かを崇拝しており、ギルドはその護衛隊という扱いである。もっとも、その”神”を知っているのは、神殿務めの者と4名のギルド長達のみである。大元はパンデムと戦争をしていた際の天使族側の軍隊であり、その時にいた5名の将軍のうち1名を除いた4名の子孫が代々ギルド長という役割を継いでいる。


 天使族は清廉さや信心といったものを重視しており、基本的に余所者は信心等が足りていないというスタンスの者が多い。D3は余所者に対しても分け隔てない者ばかりだが、そこから奥の次元に進もうとすると、ギルド所属の者達に止められることがあるようだ。クルセイダーズに所属するレンジャーですら、天使族以外は最初はD3の所属となり、信心が認められればより奥の次元の所属になることが可能になっていく。







・法術会 (所属レンジャー:11583名)

 イルゲイトのギルド。本部はD6のレントールにある。メイガス族は法術研究に熱心で他のことには疎い者が多いが、その中でも「法術をどのように利用するか」という研究のために積極的にアースの科学技術を取り入れようとしている一派によって運営されている。近年開発が進んでいる機械によるエーテル分解や法術発動なども、法術会が大きく関わっている。


 ギルドという形を取ってはいるが、基本的に所属している者はレンジャーも含めてエーテルに関する研究テーマを持っているため、研究所というのが本質である。その実践の一環でレンジャー活動が行われており、狩猟などでは「誰それが発明した凄い武器」が爆発して失敗になることが日常茶飯事のようである。








・原野の民 (所属レンジャー:11302名)

 ターレントのギルド。本部はD13のテアドロ村。ターレントは古代のアースの環境が残っていることから、学術的な理由で開発を極力進めずに現在まで来ている。次元渡航船の発着場は草原のまま、ギルド本部も石造りの壁に茅葺屋根の平屋という状態である。


 元々ターレントで最も大きかった部族がそのままギルド本部という枠組みに収まったような状態であり、組織というよりは一族という雰囲気が強い。支部も各地域の有力部族が運営しているため同じような雰囲気である。とは言えモンク族は来る者拒まずの精神を持ち合わせていることから、ギルド所属のレンジャーとなると家族のように受け入れてもらえるだろう。






・MUWA (所属レンジャー:13431名)

 メルカドルのギルド。本部はD24のワイエルド。機械や素材に関してはアースをも凌ぐ技術を持つメルカドルはシステム化に非常に強く、アースと繋がった最も新しい文明次元ながら、既にアースと共に他の次元の支援にも乗り出している。


 MUWAは正式名を「Machinery Units and Weapons Association」という。ドロイド族は身体のほとんどを機械に置き換えており、そのパーツや部品を中心に武器などの開発も行っていた組織がギルドとしての役割を受け持つようになった。このため所属するレンジャーは、武器は勿論のこと移動などにおいても豊富な支援を受けられる。






・ギルド連合

 6つのギルドが共同で運営している臨時組織。リレイクにてシャドウ討伐作戦の指揮を取っている。現在リレイクにいるレンジャーは軒並みAランク以上の上位層ばかりであり、それに対するアピールの意味合いもあって各ギルドの良いとこ取りのような環境が出来上がっているようだ。





・ランク別人数一覧

挿絵(By みてみん)


 どのギルドもEランクの人数はDランクより少し多い程度だが、毎年レンジャー養成所の卒業式後にEランクが一気に増える。その後1年以内にDランクに上がる者が出ることで、だいたい毎年このくらいの割合に落ち着く。

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