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霜月(2)

 いよいよ訪れた文化祭当日、私は早くから登校して展示の準備を済ませた。

 文化系クラブの展示はどこかの教室を借りて行うルールになっていて、文芸部は三階にある空き教室を借りるよう指示されていた。部室は一階にある為、私は後輩二人と必死になって各種書き割りや看板、きれいに仕上がった文集などを運び込んだ。


 教室の入り口は茂みの下に空いたうさぎ穴をモチーフに、紙を細く裂いて作った草むらで飾った。まるでのれんのような草むらを潜ると、アリスが落ちた先にある広間を模した受付が現れる。残念ながら三本足のテーブルは用意できなくて、会議室にある長方形の折り畳みテーブルを借りてきて、そのうち足一本だけに紙を巻き、三本足に見えるように隠しておいた。卓上にはもちろん金色の鍵や『私を飲んで』とラベリングされた茶色いガラスの小瓶が置かれている。でも小瓶の中身はただの水だ、残念ながら。

 教室の中央には書き割りの三月うさぎの家が建ち、その前には白いクロスを敷いたテーブル――これも会議室の備品で、二つ並べてくっつけてみても高さが微妙に違っている。おまけに古いせいかやたらとがたがた揺れるのがいただけないけど、マッドネスティーパーティというくらいだから小奇麗に整える必要もないのかもしれない。ちょうどティーポット型の白い花瓶が家にあったので、お茶会の代わりにと持ってきて、赤いバラを活けておいた。

 こうして空き教室はチープながらも夢に溢れた不思議の国へと変貌を遂げた。涙の池やきのこや森の木々は申し訳程度の書き割りとして存在している。

 もちろんメインの展示は文芸部としての作品そのものだから、セット自体は安っぽいつくりものでも十分なはずだった。それよりもいつもは文集の他、壁に部員たちの作品――すぐに読み終えてしまえるような掌編や詩を貼っていたけど、こうしてセットを作ったおかげでそういった作品を飾りやすくなった。涙の池に浮かべた短い物語や、きのこの裏に隠された詩などを見つけてくれる人がいたらいいなと思う。


 展示の準備を終えると、次は着替えをした。

 文化祭であっても登校時は制服かジャージ着用のこと、という校則があるので、どうしても校内で着替えざるを得なかった。もっとも衣裳を着て家から東高校まで、しかも電車に乗って登校するのは苦行だし恥ずかしい。多少面倒でも学校で着替えるのがベストかもしれない。

 というわけで、今の私はハートの女王に変身中である。

 女王然とした態度からは程遠い私がなぜこの役柄かと言えば、アナスタシア・トレメイン役と同じ衣裳でも問題なさそうだという一点に尽きる。アナスタシアのドレスはピンクと決まっていたから、手持ちのピンクのシフォンスカートにサテンのパフスリーブブラウスを買い足した。ステージ上で照明を浴びることを考えて、ブラウスの方はやや濃い目のピンクにしたけど、あまりにはっきりした色合いなのでこれが終わったら使いまわせそうにないのが少し惜しい。

 今のところはアナスタシアではなくハートの女王である私は、それらしくなるべく黒いハートのワッペンをブラウスの裾に飾り、白いレースの立て襟をつけた。更に耳元には先輩から貰ったイヤリングをつけておく。これは何と言うか、合う合わないの問題ではなく、単に一刻も早く身につけてみたかったというだけだ。

 ともあれ、ここまで着飾ったなら髪型もいつものようにはいかない。せっかくだからと荒牧さんに手伝ってもらって、夜会巻きに挑戦してみた。ラインストーンのコームでまとめた私の髪はいつになくつやつやしていて、あまりの出来栄えに自画自賛したくなってしまった。


「すごく可愛いです、部長!」

 荒牧さんにも誉められて、私も照れつつ、つい調子に乗ってしまう。

「嬉しいな。じゃあいっそ、卒業までこの髪型で通そうかな……」

「いいですねそれ!」

「え……本気で?」

 自分で言っておいてなんだけど、さすがに普段の授業で夜会巻きはちょっとまずい。確実に浮くだろうし、東高校には少々うるさい生活指導がいて、見つかろうものなら確実にそんな髪型は高校生にふさわしくないと注意されるに決まっているからだ。

 そしてその生活指導は文化祭においても目を光らせているそうで、毎年化粧の濃さや服装の華美さ、他校の生徒に声をかけたりかけられたりでしょっ引かれる生徒がいると聞く。そういうわけだからハートの女王も化粧は控えめでなくてはならない。マスカラとアイシャドウとグロスだけの、華やかさに欠ける顔を手鏡に映した私は、少なからず残念な思いを噛み締めた。せっかくきれいなイヤリングをしているのに、どうも物足りないと言うか、格調高さが足りないと言うか、とにかく女王様っぽくない。

 もっとも、女王様らしくないというなら断じて外すことのできない眼鏡もそうだ。眼鏡のハートの女王なんて聞いたことがない。ここは完璧を目指すのは諦めて、程々のところで妥協するのがいいだろう。


 頭にボール紙と金色の折り紙で作ったティアラを載せ、留める為のリボンを顎の下で結ぶ。

 それからもう一度手鏡を覗けば、いい具合にチープで庶民的なハートの女王が映っていた。

「本当によく似合いますよ、部長。本物の女王様みたいです」

 荒牧さんはちょっと誉めすぎじゃないかと思うけど、目を輝かせて言われたら満更でもない気がしてくるから困る。

 鳴海先輩も誉めてくれるかな、最近の先輩なら案外とうれしい言葉をかけてくれるんじゃないかな、なんてこっそり思ったりして――それ以前に先輩は、こういう仮装には興味なさそうな気もするものの。

「ありがとう。荒牧さんもリボン、結んだげるよ」

 お礼を言うと私はスカートの裾を持ち上げながら立ち上がり、座っていた椅子に今度は彼女を座らせた。少し猫っ毛の短い髪を透いてあげてから、黒いリボンを頭頂部で結んであげる。

 手鏡を持って椅子に座る荒牧さんは、鑑越しに私をちらちら見てくる。

「部長のイヤリング、とってもきれいですね。今日の為に買ったんですか?」

「ええと……」

 私は恥ずかしさから答えに詰まった。でも、こんなことで嘘をついたり誤魔化したりするのは先輩に失礼だろう。すぐに考え直して答える。

「ううん、貰ったんだ。誕生日プレゼントにね」

「あ、もしかして鳴海先輩からですか?」

「……うん」

 素直に答えるのはやっぱり恥ずかしかった。

「いいですね、部長、すごく幸せそうに見えます」

 荒牧さんがにこにこしながら冷やかす口調になったので、もしかしたら鳴海先輩も、こんな調子で大槻さんに冷やかされているのかなと思う。

 私は反応に困りつつもどうにかリボンを結び終え、アリスに扮した荒牧さんが立ち上がるのをじっくり眺めやった。

 水色のフレアワンピースにドイリーレースの付け襟、白いエプロンにワンストラップのおでこ靴、そして頭に結んだ黒いリボン。

 可愛いものばかりのその姿は華奢で小柄な荒牧さんによく似合っていたけど、これらが全て自前で揃ったという事実には少し驚いた。彼女の私服がどういう感じなのか、ちょっと見てみたい。

「アリスになれるなんて夢みたいです。しかも部長と一緒に仮装だなんて!」

 飛び跳ねて喜ぶ荒牧さんを微笑ましく思う一方、私は教室の外に視線を向ける。確かに仮装はいい気分になれるものだけど、それは女の子だけの特権なのかもしれない。


 着替え中は外に出てもらっていた有島くんを廊下まで呼びに行けば、彼は被る予定のうさぎ耳のカチューシャを外し、手に持って忌々しげに睨みつけているところだった。

「あっ、外しちゃ駄目だよ有島くん」

 荒牧さんに言われて、彼は不承不承カチューシャを頭に載せる。雑貨店で購入してきたと聞いているうさぎ耳は、思ったよりも重みがあり、くたくたと柔らかかった。そのせいか頭につけると重力に耐え切れず、両耳がパタンと折れてしまう。

「いや、でもこれは……似合ってないし何て言うか、視覚テロだろ」

「そんなことないよ、結構いけてるよ。ですよね部長?」

 荒牧さんから同意を求められたので、ここは部長らしく後輩を励ましておくことにする。

「うん、格好いいよ。何だかうさぎの紳士って感じ」

「紳士とうさ耳って対極にあるもんじゃないですか……」

 そう嘆く有島くんは、それでも今日の為に白シャツと原作に忠実なチョッキ姿で、耳をさておくとすればなかなか決まっている。チョッキの胸ポケットから懐中時計のチェーンがこれ見よがしに下がっているのも白うさぎさんっぽい。

 うさぎ耳が似合っているかと言えば、あれが似合う男子はそうそういないだろうけど――うちのクラスでも該当者が見当たらない。鳴海先輩はもちろん論外だ、絶対に可愛いとは思うけど似合うとは言えない――、男の子の頭にくたくたのうさぎ耳が乗っかっているというミスマッチぶりに、いかにもお祭り騒ぎらしいごった煮の雰囲気が出ていた。

「とりあえず有島くん、写真撮っていい?」

 荒牧さんが携帯電話を向けると、有島くんは両手を前に突き出すようにして防御の視線を取る。

「止めろ荒牧! いいか、俺を撮ったら絶交だぞ絶交!」

「え、駄目? せっかくだから記念に残したいよ」

「何がせっかくだ、こんなの残しといたら末代までネタにされるわ!」

 仲良く喧嘩を始めた二人を微笑ましく見守っていると、私の携帯電話が鳴った。メールを受信していた。鳴海先輩からだ。

 文面を確認すると、先輩にしては短めの連絡メールだった。――これから家を出る、開場と同時に校内へ入り、真っ直ぐそちらへ向かうと記されていた。

 すぐに私も『待ってます』と返信する。そんな私を後輩たちが興味深げに見ている。

「鳴海先輩からですか?」

 有島くんの問いに私は頷く。

「そう。開場と同時に来てくれるって」

 いかにOBと言えど、文化祭の始まる前に校内へ立ち入ることはできない。もっとも午前十時の開場と同時に来てくれるというのだから、それだけで十分ありがたい。先輩にとっては貴重な休日だろうに、こうなったら先輩にだってとことん楽しんでもらわなければならない。

「よかった。先輩にも早く、あれを被ってもらいたいです」

 半ば自棄のように笑んだ有島くんが教室の隅を見る。そこには鳴海先輩の為に私たちが用意した帽子が静かに、しかし煌びやかに出番が来るのを待っていた。

「けど部長、鳴海先輩は仮装にも参加できるって言ってくださったんですか?」

「無理だとは言われてないから、多分ね」

 心配そうな荒牧さんにはあえて軽く答えておく。


 実際、鳴海先輩は嫌なら嫌だとはっきり言う人だ。

 仮装についてはそういうふうには言わず、『やるとは言ってない』という曖昧な答えを繰り返していたから、恐らく断固拒否するつもりではないのだろう。そう思い、私も先輩の今日の服装について、帽子に似合うような襟つきのシャツでお願いしますと言っておいた。そしてその点に対して、先輩から特別なリアクションはなかった。

 正直なところ私自身、鳴海先輩の反応を掴みきれていなかった。誘っておいてなんだけど、先輩が断固拒否してこないのはどうしてだろうとさえ思っていた。先輩はお祭り騒ぎのそれこそ対極にいるような人だから、こう言うのも変だけど、私の頼みだけで乗り気になってくれるとはあまり考えられない。仮装に興味を持ってくれたとはもっと考えにくい。

 とは言え、もし先輩が今年度の文化祭を心ゆくまで楽しみたいと考えてくれるなら、これ以上の喜びはない。もしかしたら、私にとって最後の文化祭だからととことん付き合ってくれる気になったのかもしれない。


「うわっ、校門前、もう結構人いますよ」

 教室の窓から校門を見下ろし、有島くんが声を上げる。

 見れば秋晴れの空の下、黒山の人だかりができていた。今年も去年並みの人出になりそうだ。文芸部には、例年以上に人が来るといいんだけど。

 少ししてから教室の古いスピーカーが、ばつんと大きな音を立てた。直後、文化祭の開始を知らせる校内放送が流れ出す。

 文化祭が始まる。

 堰を切ったように、時が一気に流れ始めたような感覚を覚えた。


 メールで約束した通り、鳴海先輩は開場と共に文芸部の教室へと向かってくれたようだ。

 校内放送の後、五分もしないうちに現われた。

「先輩! 来てくれてありがとうございます!」

 私が駆け寄るより早く、先輩は身を屈めて戸口を覆う草むらの下を潜った。そして横目で受付テーブルを見た後、目の前に立つ私に視線を戻す。途端に目を瞠ってから、何度か瞬きをした。

「その髪型……」

 先輩が驚いたように私を見る。

 私は髪のまとめ具合を手のひらで整えながら、恐る恐る答えた。

「今日は、ちょっと違う感じにしてみたんです。ドレスに合うように」

「よく似合う。そういうのも悪くないな」

 意外にも、鳴海先輩の口から真っ直ぐな誉め言葉が飛び出した。

 今度は私が驚く番で、しかも背中に後輩たちの視線を感じて、ちょっとどぎまぎした。

「あ……その、ありがとうございます。先輩に誉めてもらえて嬉しいです」

 本当に誉めてもらえるなんて、嬉しすぎて眩暈がする。以前、私が髪を下ろしていた時も似合うと言ってくれたけど、先輩はこうしてまとめた髪も好きなのだろうか。誉めてもらったからには、覚えておいていつか再現しよう。

「しかし、その衣裳は何だ?」

 先輩の視線が私の髪から滑り落ち、ブラウスの裾辺りに留まる。ちょうどハートのワッペンを見つけたようで、実に訝しげだった。

「何に見えますか?」

 私は両手を広げて謎かけをした。

 それで鳴海先輩は眉根を寄せ、

「何って、シンデレラの義姉じゃないのか。そう聞いていた」

 さも当たり前のように答えた。

「いいえ、違うんです。ここにいる間は私、ハートの女王なんです」

「……ああ、それでか」

 先輩は私の肩越しに今日室内を見回した。書き割り急造仕立ての不思議の国と、その中に立つアリスや白うさぎ、そして地味めなハートの女王を眺め、ようやく納得したようだ。今度は少し哀れむような目を向けられた。

「お前はどちらにしても悪役か」

「そうです。どうせなら極めてみようと思って」

「それなら劇の方も楽しみにしていよう。そちらは何時からだ」

「C組は、午後一時半からです」

 わかった、と頷く先輩の元に、ふと有島くんと荒牧さんが駆け寄ってきた。二人がかりで帽子を運んできて、すかさず先輩に差し出す。

「鳴海先輩! これ、先輩の為に作りました!」

 有島くんが意気込んで口火を切ると、その隣で荒牧さんが頭を下げる。

「部長から聞きました。今日はご協力いただけるそうで、本当にありがとうございます」

 二人の言葉に、鳴海先輩は困惑の色を見せた。いや、どちらかと言うと差し出された帽子の方に戸惑っているのだと思う。

「……この帽子を、俺に被れと言うのか」

 先輩が目を瞬かせるのも無理はない。


 帽子屋の被る帽子は、原作の描写以上に派手に仕上がっていた。

 てかてかした、安っぽい素材のシルクハットをベースに、クラウンとつばの境目には目の覚めるようなグリーンのサテンリボンがぐるぐる厚めに巻かれ、それだけでは飽き足らず後ろにだらりとぶら下がっている。

 帽子には紫やら赤やらの羽飾りがつけられ、色とりどりのガラスピンも何本か刺さっていて、そのうちの一本が『十シリング六ペンス』の値札を留めていた。見た目にも賑々しく、お祭りムードに溢れた帽子だった。


「是非お願いします。先輩には、帽子屋さんがとても似合うと思います」

 私からも熱意をもってお願いする。鳴海先輩なら何を着ても似合うのだから、こんな仮装だって絶対に似合うと思う。

「似合うようには思えんが……」

「先輩ならきっと大丈夫です」

「簡単に言ってくれるな」

 いくらか抵抗を見せつつも、先輩はその帽子を受け取った。

 中の様子を気にしつつも、やがてゆっくり被ってみせる。

 たちまちすらりとした、背の高い、とても素敵な帽子屋さんが現われた。今日の先輩は事前に頼んだとおり、襟つきの白いシャツを着ていて、更にその上にテーラードジャケットを羽織っていた。そういうかっちりした服装だからかシルクハットは違和感なかったし、シルクハットの奇妙さを、先輩の生真面目そうな仏頂面がより引き立てていた。

「すごく似合います、先輩」

 私が太鼓判を押したにもかかわらず、鳴海先輩はやや疑わしげな顔をする。

「そうだろうか」

「もちろんです。是非後で、写真を撮らせてください」

「……嫌だ。記録に残しておいたら、後々からかいの種になりそうだ」

 先輩は有島くんと似たようなことを言った後、更にぼそりと呟いた。

「それにお前が女王で、俺は帽子屋という配役も微妙に気に入らん」

「あ、そういうの気にするんですか……」

 仮装自体は、実は意外と乗り気だったりするんだろうか。そして先輩は思った以上に、アリスのお話を詳しく知っているのかもしれない。本を愛する人なのだから当然と言えば当然かもしれないけど。

「まあいい。黙って座っているだけでいいなら、しばらくは被っておいてやる」

 ともかくも帽子を頭に載せた先輩はそう宣言し、部内でも異論は出なかった為、帽子屋さんにはお茶会席で黙々と文集に目を通していただく次第となった。私たちもそれほど忙しくはならないはずだから、恐らく同様にのんびり過ごすことになりそうだ。


 姿勢のいい帽子屋さんは、シルクハットを頭から落とすことなくきびきび歩くと、クロスを敷いたテーブルの端の席に着いた。

 こういう動作一つとっても鳴海先輩は素敵だ。そしてシルクハットが驚くほどよく似合う。帽子のつばが落とす影の下、鋭い眼光が覗いているのが、何だか絵になりすぎて怖いくらいだった。

 私がぼんやり見とれていたのに、先輩はやがて気づいたようだ。後輩たちの目を盗むように無言で手招きしてきた。私が近づくと、腕を取って引き寄せ、私の耳元でこう囁いた。

「交換条件だ」

「……何がですか」

「写真。俺はお前のが欲しい」

 虚を突かれて固まる私に、先輩は面映そうな笑みを浮かべた。

「今年で最後だ。いい記念になりそうだからな」

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