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「あぁ、ポエットがもう仮縫いを終えたみたいだね。
ちょっと一回立ってあげて。
椅子が逃げ出したけど気にしなくて大丈夫。
また止まれって命じればいいだけだからね。
うん、ポエットは流石だね。
完璧にキミのサイズだよ。
見たことのない生地だって?
そうだね、キミの世界では流通してないと思うよ。
鳥族の町で購入した布だからね。
光沢があって、綺麗でしょう?
服のデザインはキミがいた世界と違っているけどね。
これから話す町では良く好まれるデザインなんだ。
鳥族の町で作られた織物に良く似た生地が流通している町でね。
ほんとは、その町の生地で服を作れればよかったんだけど。
じゃあ、また椅子に命じてね。
そのままほうっておくと、外に飛び出しかねないしね。
うん、さっきより慣れた感じだね。
じゃあ、話そうか。
最後の町の話を」
次で最後の街のお話になります。
でもエピローグがあるので、話数的には残り二話ですね。




