日常
洋風軒改め、東房来翔軒の店主として来翔は黙々とフライパンを振るっていた。師匠がいない分、責任感を持って料理をした。
「皆が美味しく食べてくれるなら、より美味しさを求めて料理をする。」来翔はそのことをモットーとした。
その日も朝早く起きて、燻製とんかつの下準備をした。燻製とんかつはパン粉を燻製にして作るのが普通だが、肉を燻製にして作るのでとんかつの衣を纏わせるのに苦労する。
しかし、この燻製とんかつを作り上げた師匠は凄いお方であったと感心している。
燻製が終わり、薫製チャーシュー丼を食べた。美味しかったが、あくまでも店をとんかつ屋である。店の定番メニューにするわけにはいかない。
1通り準備は済んだため、散歩に出かけた。周りは商店街であり、思わぬアイディアが浮かぶことが稀にある。
八百屋で野菜を見る。今日の野菜も新鮮だ。
「済みません.お務め品はありますか?」来翔は尋ねた。
「お務め品?このキャベツなんてどうだい。もう売り物にはならん。引き取ってくれるのか?」八百屋の御主人は言った。
「喜んで貰い受けましょう。」来翔は言った。
そして、魚屋や肉屋などから残った部位を貰って、店に戻った。来翔はこれからとんかつの新たな境地を作り上げるために、ラーメンの研究もし始めたのだ。
とんかつの可能性を切り開くために。とんかつラーメンというものがあるらしいが、来翔の考えているものはつけ麺である。
とんかつを香味油で揚げ、その油がつけ麺の汁に入り完成する。そんなことを考えていた。
今日のランチ用のスープを作り始めた。そして材料を切り、煮込んだ。傷んだキャベツも撹拌しスープの中に入れた。ほうれん草や、人参、玉ねぎをを炒めスープの中に入れる。
そして豚ロースを燻製にしたものを最後に載せる。
これが旨いんだ。
ほのかに香る燻製豚肉、野菜スープと調和してハーモニーを奏でる。これがとても美味しいのだ。賄いとして何度も食べた。こんなに美味しいスープを飲めて嬉しかった。
「よしそろそろ開店の準備だな。今日も頑張ろう。」
来翔は気を奮い立たせた。
すると、入口が騒がしい。どうやら間者が来たようだ。
ス
あのスーツに頼らなくともこの腕で。この店を守ってみせる。
次回!借金取りvs来翔
店の存亡をかけた乾坤一擲のバトル!




