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公爵の食べるとんかつ料理の準備。

その後、料理人の箱宮を中心とした重臣会議が開かれて公爵に召し上がって貰うことになった。

あと1週間後に公爵に献上するとんかつ料理のレシピを思案することとなった。

師匠の調子は良かった。順調にその日を迎えられると思った。

しかし、あと3日というところで、師匠の調子は悪くなってきた。

師匠を病院に連れて行く。そして山上医師に診てもらった。

「残念ですが、明日が山場となります。入院させますか?東崎さんを。」

「今更、入院させても結果は変わるまい。なら、このまま師匠の願いを叶えて、自宅でその時を過ごさせて頂きます。」来翔は言った。もう師匠が直接、料理出来ないのかと落胆しながら病院を出た。

「なぁ、来翔。俺の死期は近い。だけどな。明後日だろ?公爵に召し上がって頂く日は。そこまでは生きてやる。料理もしてやる。」

東崎は言った。涙を堪えながら、必死に決意する。そんな師匠の雄々しさが垣間見えた。


翌日の午後、献上するとんかつの準備をした。

師匠の身体は覚束無かったが、「来翔、俺のことは心配するな。公爵様に料理を振る舞うことが出来るんだ。おっ!燻製が出来上がったようだぞ。」気丈にふるまっていた。

「師匠、衣が出来ました。」来翔は東崎に言った。

「よし、良い匂いだ。」師匠は衣を燻製肉に絡めてとんかつを揚げた。

「今日はとんかつだな。俺も食べたくなったぜ。最後の晩餐だな。」そう言うと東崎は、いつもの低温揚げ製法で揚げ始めた。

「来翔!明日は頼んだ。ここで料理できるのが夢のようだぜ。」

師匠は子供のように喜んでいた。自分の死期が近いと悟っているのに、空元気なのかもしれない。


そして一通りとんかつを揚げ終えて、東崎師匠と来翔の夕食に入った。


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