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魔王と勇者のほのぼの農園日記  作者: 黒ぱんださん
はじめに
5/9

3 日常そのに

不定期更新うぇーいヽ(゜∀。)ノウェ

読んでくださって凄い嬉しいです!

ーー朝。

カーテンの隙間から差し込む穏やかな朝日にユーハルトは目を覚ました。

跳ね放題の金髪が朝日に照らされ、蜂蜜色に輝いている。

ほんわりとあったかいベッドの中でごろんと寝返りをうち、枕元の目覚まし時計に手を伸ばす。時計の短針が指すのは6という数字。


「……えーっと、6時? まだ眠れる?」


とろんとした目でぽやんと呟いたユーハルトは、突如として響き渡った爆発音に、蒼い海色の大きな目を見開いた。


ーードオオオオンッッ!!


「ええっ!?」


慌ててベッドから飛び起きて身支度をする。

その間にも爆発音は連続して響いてきている。

ユーハルトは大急ぎで神剣を引っつかんで、寝室のドアから飛び出した。

ーー実にこの間、2.5秒。

反応速度がすごいのは、勇者故のことなのか。

とりあえず爆発音が聞こえてきた辺りに目星をつけて、それが昨日耕していた畑の方だと気付いて首を傾げた。


「あれ?」


空気がビンビン震える程の爆発音に混じって、ドシン ドシン!!と何か大きな生物の足踏みのような音も聞こえてくる。

何か、嫌な予感がした。


「ええっ? なんでこんな音がするんだろ? ここら辺の大型の魔物は、一昨日ほとんどサクッと殺っちゃったはずなのに」


ちょっとおかしいなーと、形の良い眉を寄せるユーハルト。

おい発言が不穏過ぎるぜゆうちゃん。

君はもう少し勇者の自覚を持ちなよ〜。


作者てんのこえは黙ってて。あともうおれ勇者じゃないから、農家のユートさんだからね」


はいはい分かった分かった。早くさっちゃんのとこ、畑の方に行ってあげな。


「は〜い」


どこからともなく聞こえてきた声(←白々しい)に返事をすると、ユーハルトは爆音響く畑の方に駆けていくのだった。





ーーで、昨日耕したばっかりのエルーシャ農園の畑にやってきたユーハルトは、ちょっと困惑していた。

本当に珍しいことに、頭を抱えるくらいにどうしようかと思った。

だって。


「暗黒竜!! ソイツもう敵じゃねえから戦うなっつってんだろ!! 話を聞けええぇ!!」


『おのれ……勇者めっ! 魔王様を誑かしおって!! この場で聖龍ッ!貴様ごと食い殺してやるわッ!!』


『貴様程度が勇者様を愚弄するなこの未熟者。 私との力の差を魔王諸共破壊し、理解させてやる』


なんか見たことあるドラゴン達が戦ってるんだもん。

眼帯つけて、片目を真紅に光らせた厨二な魔王が、それ止めようとしてるんだもん。

せっかく耕した畑はブレスや足跡で台無しだ。


「とりあえずここにはじゃがいも植えようと思ってたのに……」


ユーハルトは悲しげにそう零した。

じゃがいもは秋作と春作があり、種芋をいくつかに切って植え付ける。

保存もきくし、美味しいし、何より料理のレパートリーも豊富だ。

そして他のいもに比べても収穫が早いという作物でもある。

今は丁度春だし、エルーシャ農園として初めて作る作物としてはいい線をいってるかなーと思ってたのだ。

言ってしまえばちょっとウキウキしてたのだ。

なのに。


「……あれ、ゆうちゃん? 良かったちょっと手伝って……って、おい?」


『勇者ァァァッ!! 今こそ成敗してくれる……ってうむ?』


『勇者様! ご無事で何より……って勇者様?』


三人は、この世で最も優しく恐ろしい笑顔を見た。


「……とりあえず、全員畑に土下座して?」


両手で構えた【神剣】セルリーフェル。

優しい優しい綺麗過ぎる笑みを浮かべるユーハルトの手にあるそれには、莫大な神力が光を放ち、渦を巻くほどに凝縮されていた。

ーーあ、ヤバイ。めっちゃキレてる。

三人は直感でそう思った。

しかしもう遅い。


「ちょっと反省しやがれこの野郎共ぉぉぉっ!!」


青筋を浮かべた笑顔のまま怒号をあげると、ユーハルトはそれ(実は最終奥義)をそのまま三人に叩きつける。


「「「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!?」」」


哀れ、畑を荒らした者達は、見事なまでの孤を描き、蒼空の彼方に消えていくのだった……。



新しい登場人物?でした

まだ声だけの出演ですねww

次回に描写を回しますm(_ _)m


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