6 甘いものに誘われて(銘菓のお話)
さて、ここまでは名所についてをお話してきましたが、ここで少し趣向を変えて食べ物のお話をしたいと思います。
まずはお菓子の話から。
古くからの続いている街で、かつ昔から観光地として知られていた松山には、いわゆる銘菓がたくさんあります。
中でももっとも有名なのは『タルト』と『坊っちゃん団子』でしょう。
松山銘菓の『タルト』はケーキ屋さんで売っているそれとは違い、カステラ風の生地で柚子のジャムとこし餡を巻いた、和風ロールケーキのようなもの。
どうしてこれを『タルト』と呼ぶのか、なんとも不思議ですよね。
いろんなお店が作っていますが、私の一押しは『六時屋』さんのタルト。
しっとりとした生地に、上品な甘さで滑らかなこし餡がたっぷりと巻かれています。
柚子の主張が控えめなのも好みなポイント。
道後温泉近くのお店にはイートインスペースもあり、風情ある店内でお茶とタルトをいただくことができます。
実はここのタルトをを知ったのは比較的のこと。
初めて食べた時には、あまりの美味しさにテンションがあがり、すぐに一本実家の両親に送ってしまったりもしました(喜んでいただけました)。
一方、一番有名なのは『一六本舗』さんのタルトでしょう。
最近はみかん味やチョコ味など、柚子以外の味のタルトもあって、柚子が苦手な方へのお土産にもしやすいの良いですよね。
さて、二大銘菓のもう一つが『坊っちゃん団子』。こちらは爪楊枝サイズの串に黒・緑・黄の3色の餡でくるまれた小さな団子が刺さったお菓子です。
食べてみると、素朴な味ながらきめの細かいこし餡ともちもちした団子の相性が最高。
一口サイズですぐ食べ終わるのが残念なくらいです。
『坊っちゃん団子』は母の大好物で、私が松山旅行をする際のお土産といえばこれが大定番でした。
そして、もう一つ。私が一押ししたいお菓子が『名所煎餅』。これは道後温泉本館の2階席で出される瓦せんべいで、その名の通り、松山の名所の焼印が押されています。
卵の風味とほのかな甘味が、なんとも素朴で美味しいこのお菓子。
こちらもお土産屋さんで買うことが出来ます。
他にも、内陸側の高原で取れる牛乳や卵を使った焼き菓子も美味しいですし、もちろん名産の柑橘を使ったお菓子もたくさんーー何を買うか迷ってしまいますよね。
ですが、ご安心下さい。松山銘菓はバラ売りされているものも多いのです。
私がよく行くお土産屋さんでは、様々な和菓子、洋菓子のバラ売りコーナーがあり、そこでいろんなお菓子を1つずつ買って、自分土産にするのが私のお気に入りだったりします。
そうしてお家に帰ってから、旅の思い出に浸りつつ、ちょっと贅沢なおやつを堪能するのも楽しみの1つ。
是非、皆様もお気に入りを見つけていただけたら、と思います。