5 時代の波に思いを寄せて(坂の上の雲ミュージアムのお話)
さて、文学の話をもう一つ。
次は司馬遼太郎作の『坂の上の雲』についてです。
テレビドラマでも有名なこの作品。
と、言いつつ実は私、読んだことはなかったりします。
歴史小説の名作ですし、一度読んでみたいとは思っているのですが、なかなか長いというイメージがあり、手を出せず……ただ今回はそんな私でも楽しめた坂の上の雲ミュージアムについてのお話をしようと思います。
坂の上の雲ミュージアムは、『坂の上の雲』とその舞台となった明治期の日本、特に松山についての展示がされている博物館。
松山城のある城山の麓、大街道駅から徒歩十分程の場所にあります。
博物館の展示はなかなか盛りだくさんで、歴史好き、特に明治時代が好きな方でしたらきっと、楽しめる場所だと思います。
私が行った時には、ちょうど海軍兵学校についての特集がなされており、当時の入試問題なども見ることが出来ました。
数ⅡBで習ったような問題が、文語で出題されていたり、小論文の題が確か『空』で、意外と現代でも有り得そうな題だな、と思っていたら「口語、文語のどちらで書いても良い」とあって驚いたり、となかなか興味深かったことを覚えています。
もちろん博物館ですから、冷暖房完備。
そういうわけで、松山城で歩き疲れた後に、観光の1つとして組み込むのも良いかもしれません。
そして、明治の世界にどっぷりと浸って博物館から出た後は、ぜひ城山の方を見てみて下さい。
城山の方に続く坂の向こうに広がる空を見ることが出来て、とても晴れやかな気分になります。
ぜひとも晴れた日に訪れたい博物館。
それが、坂の上の雲ミュージアムなのです。