16 海峡の、その向こうへ(来島海峡大橋のお話)
さて、伯方島の「伯方」という字。なんとなく見覚えのある方もおおいのではないでしょうか?
そう、『は・か・た・の・しお!』のあの伯方です。
『伯方の塩』を作っている伯方塩業株式会社さんは、愛媛県の会社で、伯方島と先ほど通ってきた大三島に工場があるのです。
さて、そんな伯方島で訪れたいのが「道の駅 伯方島S・Cパーク」。ここは多々良の島の道の駅同様に、ビーチが併設された道の駅です。
青い海と白い砂浜のコンビネーションは何度見ても癒やされますよね。
そして、ここで是非とも食べていただきたいのが、伯方の塩ソフトクリームです。
長時間自転車を漕いで疲れた体に、甘じょっぱいソフトクリームは染み渡ること間違いなし。
あの伯方の塩を使用してますので、話題性も抜群です。
道の駅を出発すれば、程なく見えてくるのが、伯方島・大島大橋。ここを渡れば、ついに最後の島である大島です。
さて、しまなみ海道では一番今治側に位置する大島。自転車の旅も後少しですが、実はこの島が個人的には最大の難所だと思っています。
と、いうのも島内に2箇所の峠越えがあるから。
特に最初の宮窪峠は、ブルーラインルートで一番の高さまで登ります。
一度長い下り坂になったと思ったら、今度はまた緩い上り坂が断続的に続く道。正直、時折視界に入る高速道路の高架が恨めしくなったりもします。
ただ、この2つ目の峠の先にはそれでも見たい、絶景があります。
島の南側の峠を登っていき、たどり着いた頂上。そこで急にパッと視界が開けます。
すると、緩くカーブした長い下り坂の向こう見えるのは青い海。その上をずっと向こうまでまっすぐに伸びる来島海峡大橋ーーこれこそが私の考えるしまなみ海道のハイライトです!
正直、これだけ坂道を登ってますと考え事とか出来ませんし……疲れで日常のストレスなどどうでも良くなってきます。
頭はもう空っぽの状態。足の疲労は限界。
そこで突如飛び込むキラキラした海。しかも私はこれからそこを自転車で渡ろう、というのです。
写真がないのが本当に残念ですが、是非これは、皆様の目で見ていただきたい光景です。
そして、自転車旅の良いところはこの光景が長く続くこと。ここから橋のたもとまではほぼ下り坂ですから、この美しい景色を目に焼き付けながら、ゆっくりと下っていきましょう。
そして、下り坂の先に待っているのが来島海峡大橋の入口。長かった自転車旅もついに最終盤です。
来島海峡大橋は、しまなみ海道でも圧倒的な長さの橋。3つの吊橋で構成されているのですが、全て合わせると4km以上もあります。
大島側からだと、四国はかなり遠くにあるように見えます。
そこまで自転車で渡ってしまおう、というのですからワクワク感も一塩ですよね。
そして、この来島海峡大橋は特に高速道路の横を走っている、という感じが強い橋です。
自動車が行き交う真っ直ぐな道路の横を走っていると、きっと誰もが一度は思ったであろう、「高速道路を自転車で走ってみたい」という夢を叶えた気持ちになれます。
こんな爽快な来島海峡大橋ですが、気を付けたいのは意外と起伏がある、ということ。
おそらく長い吊橋であるが故なのですが、真ん中に向けて少しずつ上り坂になっています。
車であれば、そこまで気にはならないとおもうのですが、自転車だとこの坂が結構堪えます。ただ、景色は本当に絶景ですので、頑張りましょう!
橋の上を走っている時間はおよそ20分くらいでしょうか?
四国に入るとすぐに高速は一旦トンネルになってしまいますが、自転車道は違います。
ここからカーブを繰り返しつつ、ゆっくりと地上まで降りていくのです。時折海がまた見えますし、造船所も見えたりします。
特にここは、夕陽が美しいですね。
下り坂を降りきるとあるのが、「サンライズ糸山」。ここは宿泊施設もある今治側のレンタサイクル拠点。
Tシャツを初めとした、しまなみ海道サイクリンググッズなども売っています。
ただ、もちろんここで自転車を返却してもよいのですが、交通の便がそんなによくはないので、このまま今治駅まで行くことをおすすめします。
「サンライズ糸山」から今治駅までは30分弱くらいです。
今治駅のサイクル拠点は、尾道駅同様に駅のすぐ近く。ここで長い自転車旅も終わりです。
ここからは、このまま今治に1泊しても良いですし、松山まで向かうのも良し。
今治から松山まではJRの「特急 しおかぜ号」で約40分。
時間帯によっては、特急バスも1時間ちょっとで道後温泉や大街道までを直接結んでいるので便利です。
ちなみに、今回は1日で走破する行程でお話をしましたが、もちろんしまなみ海道の島々には宿泊施設もありますので、どこかで1泊するというプランも、もちろんありです。
さて、なんと3話にも渡ってしまったしまなみ海道編。
ですが、これでもお話したりないほど本当に魅力的な場所だったりします。
皆様も是非、機会と時間と体力が許しましたら、一度自転車で海を超える体験をしていただけたら、と思います。




