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1 なにはともあれ城に登ろう(松山城のお話)

「いで湯と城と文学の街」


 これは松山を歩くとあっちこっちで見かける松山市のキャッチコピーです。


 温泉にお城、そして文学ゆかりの名所の数々。そしてそこに流れるゆったりと優しい雰囲気。

 これこそが松山最大の魅力で、私を引きけてやまないものなのです。


 大学生の頃に愛媛県の魅力のとりこになって以来、およそ2年に1回のペースで愛媛旅行をしてきた私が、愛媛県の魅力を語るこのエッセイ。


 前半では松山市の魅力について、微力ながら力説できれば、と考えております。






 それではまず松山のシンボル、松山城についてのお話から……


 松山城の大きな特徴といえば、四国第二の都市にある城でありながら、小高い山の上にあることでしょう。


 JR松山駅から路面電車で10分ちょっと。

 大街道、という市内一番の繁華街の駅に降り立てば、すぐ側にはドーン! とした城山が迫り、その上には立派な天守閣がそびえ立っています。


 城への向かい方は3種類。ロープウェイ、リフト、そして徒歩です。


 ロープウェイとリフトの乗り場は隣り合っていて、共に大街道の駅から徒歩数分。


 ロープウェイに乗れば、『坊っちゃん』に登場するマドンナに扮したガイドさんの、松山弁でのガイドを聴きながら、景色を楽しめます。


 一方のリフトは風を切りながら山を上っていくワクワク感と爽快感が最高。チケットは共通なので、行き帰りで両方に乗るのもありですね。


 そして、個人的に(体力があれば)おすすめなのが徒歩。ロープウェイ乗り場の奥にある東雲登場口からは、遊歩道が整備されています。


 傾斜はそれなりですが、アスファルト舗装されてますので、歩きやすい靴であるばお散歩感覚で登れます。


 特に春は桜並木がとても綺麗。少しずつお城が近づいて来る感覚、そして少しずつ遠くなっていく松山の市街地の景色はたまらないものがあります。






 さて、ロープウェイ降り場から少し歩けばそこは天守閣です。


 天守閣の入場料は520円。

 ただ、ここで1つ注意しないといけないことがあります。


 松山城の天守閣は江戸時代の天守がそのまま残っています。

 国内で江戸時代までに建てられた天守が残っているのはここ松山城の他、松本城や姫路城など12箇所のみ。

 つまり、とても貴重なお城、ということです。


 ……なのですが、いかんせん江戸時代に建てられたのでバリアフリー、という言葉とは無縁。

 城内の階段は傾斜がきつく、特に上の階に行くと、階段というよりはしごでは? と言いたくなるような急で狭い階段もあります。


 もちろん綺麗に整備されてますし、これはこれで歴史を感じられてよいのですが、足腰に不安のある方にとっては少し大変かもしれません。


 お城の中のお話に戻りまして、木造の城内はどこかひんやり、そしてどことなく木の良い香り。

 そして天守最上階まで上がれば、ここがまさに松山城のハイライトです。


 天守閣自体は3階建て。現代の感覚ではそこまで高い訳ではありませんが、何と言ってもここは山の上。


 その上天守閣最上階には窓がありませんので、風を思いっきり感じながら、美しい松山の景色を楽しむことが出来るのです。


 特に晴れている日の景色は松山市内でおそらく一番。


 北側をみれば遠くに青い瀬戸内海が見え、運が良ければゆっくりと海を進む貨物船の姿も見れます。


 一方南側では、松山の市街地の奥に険しい四国山地の山々が連なっています。


 特に私が好きなのが朝の眺め。


 小さな漁船が豆粒のように見える海側も素敵ですし、鳥のさえずりが聞こえてきそうな山側の眺めもまた絶景です。


 きっと江戸時代の人々も(街の様相は違うとはいえ)この海と山を見ていたんだろうな〜と思うと感動もひとしおですよね。






 さて、ひとしきり景色を楽しんだら、ゆっくり気を付けてお城を降りましょう(なにせ階段が急なので降りるのがちょっと怖い)


 そうして帰りがけには、天守閣前の広場にあるお茶屋さんに立ち寄りましょう。


 ここで名物の伊予柑ソフトを買って、天守閣をもう一度眺めるのが私のお気に入り。


 シャーベットっぽい食感のソフトクリームは甘酸っぱく、それにほろ苦い伊予柑マーマレードが添えられていて、ちょっぴり大人な味。

 伊予柑の魅力をたっぷり感じられるアイスなんです。


 天守前の広場は桜がたくさん植えられていますので、特に春なんかは、城と松山市街の景色、そして桜を眺めながら過ごすのも素敵な時間です(ただしこの時期はかなり混みますが……)


 さあ、まずお話しましたのは松山城のお話。


 私はどちらかといえば、お城から見える景色が好きなのでお城の建築そのものにはあまり触れませんでしたが、なんといってもここは現存12天守閣の1つ。


 お城好きの方垂涎の部分も多いようですし、天守の中には貴重な刀や甲冑の展示もあります。


 定番の観光地ではありますが、やはり外せない。そんな松山城に皆様も是非訪れてみてはいかがでしょうか。


松山城です。

挿絵(By みてみん)


晴れていると、瀬戸内海が見えます。

挿絵(By みてみん)


奥道後方面はこんな風です。

挿絵(By みてみん)





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