第26話
―― Astesia side
核反応炉がスタートしてから数分で、発電用タービンが回り始めた。
これで電力切れで自爆… という事態からは抜け出すことが出来たみたい……
『電力回復! ……自爆シークエンスは中断されました』
やった! 自爆回路のカウントダウンが止まった。
残り時間は……
12秒……
「ふいぃ…… 今回ばかりは駄目かと思ったぞ……」
ラザルスは、へたへたと床に座り込んだ。
『何か飲み物でも……』
「いや、いい。 ん……何だこれは? 掌紋認証か」
彼はのろのろと立ち上がると、壁のパネルに手を当てた。
がたりと音を立てて床の一部が開くと、金属ブロックがせり出してきた。
小さなノイズと共に、立体映像の投影が始まる。
「へっへ~い、御同輩、驚いてくれたか?」
「ルイス! 何を考えてるんだ」
ラザルスは目を丸くした。
それまでの疲労はどこへやら、いきなり立ち上がった。
私も端末を通して、立体映像を見た。
ラザルスは、驚きを通り越して、唖然としている。
投影領域には、さらに3人の人影が入ってきた。
「俺達もいるよ」
「アルマンド、サミュエル… マルシアも、か……」
立体映像は、ニヤニヤ笑いながら、話を続けた。
「おおっと、何か言ってるかもしれないが… こいつは録画だから返事は無しだぜェ」
……ちょっと待ってください。
私はニヤニヤと笑う人物の映像を見て、びっくりした。
それは、ルイス・グランドル1世…… 神聖人類帝国の初代皇帝その人だった。
一緒に映っているのは、その側近たち……
世代型宇宙船メイフラワーに乗る人々をカフィ・レー・ペーチェ星系へと導いて……
たった数千人の人間とロボットの二人三脚でたったひとつの殖民惑星から星間帝国に育てあげた人々だ。
彼らは、建国の英雄達であり、祖なる者と呼ばれる神聖不可侵の存在で……
…………
……
と、いうことは……
えええええっ!?




