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第一章 山盛りの通常業務?

拙い文章ですが楽しんで!

読んでくれてありがとう‼️

 昼下がり、この暑い公園に2人の男がベンチに腰をかける。慣れた手付きで新聞に封筒を挟み渡すと、帽子を目深にかぶり去っていく。1人の若々しいが、それでいて隙なくスーツを着こなす男が新聞を受け取り読み始める。


目の前の誰もが気づかない、こんな日常のありふれた光景が

この国を支えているのだと、、、





朝上がり,対外情報局の重厚なエントランスを抜けた男はIDをかざし、山の様な通常業務に取り掛かる。

「すいません、特務3課の稲葉 司です。

通常業務における第4級武装申請お願いします。」

そう言い男は、目の前の管理人にお辞儀する。


「ああ、朝早いのにご苦労様。はいコレ鍵ね。使用後は報告書と一緒によろしくね。」にこやかで何処か隙の無い管理人さんは、何やら忙しそうだ。


後で何か差し入れでもしようか、そんなことを考えつつ武装ロッカーを開錠する。黒光りするベレッタと予備弾倉をホルスターに仕舞い込み銃にセイフティーをかける。


「これが命綱」そんな言葉が頭をよぎる。

ここ数年資源紛争から始まる、世界的な経済不調が全世界の治安を揺るがした。その過程での問題といえばキリがない。

考えるのをやめ、今日の書類を整理しつつ車に乗り込み担当区画へ向かう。

 「A-2自治地区」これはこの国に形成された外国人自治区、高度な技術者からテロリストまでが住み自治を黙認された区画。この国を支える基盤でありながら、同時にある種の脅威である。この地域における監視、有事には鎮圧。これが男の任務だった。


都市を抜け臨海部「A-2自治区」に到着すると、すぐさま

ベレッタのセイフティを外し、リロードする。

「カシャン」薬室に弾が込められた。ここは、お世辞にも治安が良いとは言えない。自治区の中でも特に治安が悪いスラム街。独自の自治を行う暴力組織はこの男の頭痛の種だ。


「願わくば、何も有りませんように!」

そう自棄になりつつも、街を進む。都市計画の都の字もない小道を通り抜け、小さなレストランに入る。


小さな子が「なんめいさまですか?」とあどけなく尋ねる。


「1人だよ〜、 あそこの席座っても良いかな?」そう言いよれた白いアロハシャツを着た男の向かいを指す。


その子は「うん!」と言い厨房に走っていく。


稲葉は向かいの席に座り、アロハ男と背中をむけて対面する。


「やあ、元気してたかい」そう稲葉が尋ねると男は

「まぁ、ぼちぼちな」と返す。

「特段変わりは無さそうだなあ、時間もない先を急ごう」アロハ男は会話を始める。

「ああ早速、本題に入っていこう」と稲葉は心を引き締める。

「2条会のお話だ。奴らは今どんな感じだ?」

アロハ男も目を鋭くして、「まっ、平常運転だな。チャカ回して、ブツ売り捌いて、、、あっ!」

稲葉は少し前傾して聞き入る。「なんだ?」

「奴ら最近、店から取るみかじめ料を少し多くしているらしい、たかが5%にもならんが、、何考えているのやら。」

「まっ、こんなのよくあることだがな。」

 

 稲葉は一応頭に入れつつ,探り方を変える「どうなんだ、そっちの方は?」

アロハ男はポケッとした顔で、「そうだな、こっちはうちのシマでブツ回されたり、新興系の組織とトラブったり、まあこの時期あるあるだな。」とまあ言う。


「最近新興系の奴らが,幅利か始めている。気を付けろよ。」

流石にこれ以上は何も無いと判断し、稲葉は伝票を持ち「君達が余程のことしない限りは、何もしないよ。」

とアロハ男への報酬を込めて述べる。

アロハ男は,「ああ、そうしてくれ」と言い未だレストランに居座る様だ。

 その後稲葉は、お得意の情報屋や時には主婦の井戸端会議に談笑混じりに情報収集に勤しみ、日が暮れたのを見計らい来た道を引き返す。海の香りがする沿岸から、活気のある屋台に向かい歩いて行く。街行く人々や屋台で飲む人々の喧騒を通り抜ける。「あと、車まで500mだろうか。」そんなことを考えていると、、


屋台の通りで細身の男が腰のホルスターから、拳銃を取り出し横薙ぎに『ドン、ドン、ドン』マフィアのような男の胴体に綺麗に3発命中させた。


『キャアーーーー』1人のヒステリックな叫び声は、水面に石を投げこむが如く周囲の人々を巻き込む。

辺りは、一瞬にして空いた。

稲葉は、これに紛れつつ腰のホルスターからベレッタを抜き構える。

直線距離50m。動体。

息をとめ、心臓の音を聞こえるまでに集中力を高める。

『ドン』

大きな炸裂音が響き,犯人の逃走方向に穴が空いた。

「対外情報局の担当官だ。今すぐ拳銃を床に置き、手を頭の上に伏せろ」

細身の男は、反応がない。気持ち悪い観察しているようにこちらを見る。

「さもなくば撃つぞ」稲葉は照準を当て続けながらそう叫ぶ。

細身の男は、気にせずホルスターに手を当てる。

「ドン、ドドドド、、」意図せず聞こえた銃声は、屋台の上から聞こえた。

青いバンダナが目に入る。

ワイシャツから始まり、tシャツ挙句のはてには上裸の男の男が上下で倒れたマフィアを囲う様に展開する。

「テメェ❗️」「やっちまえ!」そんな怒声と共に大小合わせて8つの銃口が火を吹く。

細身の男は、少し先にあるトラックのエンジンルームを背にし応戦を開始する。

かたや、稲葉は青いバンダナを見て「クソ,2条会か。」こうなると2条会との敵対関係を避ける為に本部へ応援を要請できない。

そんな稲葉を運命は憐れだのか知らないが、第三勢力の介入がこの小さな紛争を大きくしていく。

事態は小規模な紛争状態。詰まるとこ、有事だ。稲葉は「有事の際には、これを鎮圧ねぇ、」自棄になりつつ慣れた手付きで、ベレッタのマガジンを満タンな物へと変える。

「威嚇射撃なしの即応戦、カウント3、2、1. Go」

目の前のドラム缶を蹴飛ばし、両陣営の前線に束の間の静寂が走る。

十分な距離を転がすと、ベレッタが火を吹く。

「ズドーーーーン」

両陣営の銃火が止まり、双方銃口を稲葉に向ける。

「対外情報局a-2地区担当官 稲葉だ。この紛争を止めなければ、自治区法に基づき武力鎮圧を開始する。」

静寂に響く、法の規則が両陣営を縛り上げる。

自治区法は、それ程に恐れられるが、

「お偉いさんがよ、このまま終わらせろって言うのか冗談じゃねえ、俺の部下は犬死か!」

そう叫ぶ新興系マフィアの幹部は、咄嗟に手にしているグロックを向ける。

稲葉は落ち着いて拳銃を目掛け発砲した。

グロックの銃身は、鉄が裂け花を咲かせている。

手を血塗れにした幹部は、目を血走らせながら部下に撤退を命じる。

両陣営はほんの束の間に、いつしか落ち切った太陽の作る闇に身を消して行った。

雨が降りはじめ、A自治区警察が現場を片付けていく。

「はあ、先が思いやられるよ」

そんな声は雨と共に消えて行った。














世界観(飛ばしても全然大丈夫!)


対外情報局

 国家の安全保障のため組織された局。国内の不穏分子の監視から、海外での秘密任務まで幅広くこなす。


特務課

 対外情報局の実働部隊。10年勤め上げた課員には局長クラスの地位が約束されるため優秀な人材が集まる。

しかし、任務の苛烈さによる負傷、死亡により慢性的な人手不足。


 1課 通称<司令課>

 各課への任務の付与、作戦のサポートを主とした課。その特性上、元特務課員がその大半を構成する。


 2課 通称<倉庫>

 各課の武装管理、遠地への輸送、必要物資の収集を主任務とする。その都合から、武器商人などとの独自ルートを持つ。


 3課−7課 通称<犬>

 それぞれが治安維持を主任務とする担当区画を持つ,場合によっては秘密任務などを請け負う。


 8課 通称<熊>

 3−7課では、手に余る極めて高度な極秘作戦を行なう部隊。秘匿性の観点より、表向きには即応部隊として活動する。その任務性質上、元特殊部隊員がその大半を占める。


第※級武装


4 平時の治安維持活動 主武装 各種拳銃 警棒


3 暴徒鎮圧時の武装  主武装 非殺傷系サブマシンガン


2 軽脅威事態     主武装 アサルトライフル 爆発物


1 重脅威事態     主武装 有りとあらゆるモノの使用許可

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