天気と時間〜詩集〜
「一度しかない時間」
「うろこ雲」
秋風を鼻いっぱい吸い込む
脳裏に広がり
全身に広がり
あのうろこ雲のような
この秋空のような
切ない 美しい
気持ちで満たされた気がした
ずっとそんな空を眺めていたかった
何からも逃げて
悩みなんかも捨て去って
ただ自由な時間が欲しかった
誰からも邪魔されない
この秋空のような
あのうろこ雲になりたい
「恋愛天気」
晴れの日はキミに会いたい
曇りの日もキミに会いたい
もちろん雨の日もキミに会いたい
晴れの日は手を繋いで走って
曇りの日は手を繋いで歩いて
雨の日は相合傘をして肩を組んで
どんな天気も愛しさで溢れてる
キミが隣にいてくれるだけで
ただそれだけで
「ブリキの蓋」
ベコベコで
ヘコヘコで
ポコポコで…
ひちゃけた蓋が開かない
中身が見えない
誰かに傷けられた
自分も傷つけた
開かないまま放置しようか
そしたら賞味期限がきて
黒く腐っていくに違いない
そうなってしまう前に
心が汚れて腐る前に
中から開けてしまおうか
「ほっと」
ほっとする時間に
ほっとを飲もう
もっとほっとできる
温かい液体が喉を通り
体全体が温かく包まれ
心が満たされる
あぁ落ち着くなぁ
あぁ美味しいなぁ
贅沢な時間が
私をリセットする
さぁまた頑張ろう
「静寂の中で」
心の岸辺に立つ
深く根付いた傷痕に
引き摺られないよう
また誰かの声が
聞こえるように
耳を澄まして
待ち続けよう
その時が来るまで
静寂の中で…




