ショートコント 100円ショップにきたお客様が十四歳だったら
ボケ(ボイスパーカッションで口笛を混ぜながら)「デュクズンズン、ズンズン、キュッッツキュキュク、ピーピー、ピピッピ・・・」
ツッコミ「長い! セルフ出囃子長い! それに漫才にボイパいらん!」
ボケ「前回の営業で出囃子は?」
ツッコミ「なかった」
ボケ「前々回は?」
ツッコミ「なかった」
ボケ「ボイパは?」
ツッコミ「いる!」
二人「はい! つかみはこのぐらいで」
ボケ「ショートコント」
ツッコミ「100円ショップにきたお客様が十四歳だったら」
ツッコミ「は~。地方は100円ショップも広いな。今日もお客様の期待に応えられるように頑張ろう」
ボケ「店員さん、店員さん。商品が見つけられないんですが」
ツッコミ「何をお探しですか?」
ボケ「断頭台の露と消えた王妃が定めし万能なるスクエアはどこですか?」
ツッコミ「なんて?」
ボケ「断頭台の露と消えた王妃が定めし万能なるスクエア」
ツッコミ「・・・お客様、当店では取り扱って無い商品かと」
ボケ「トイレに行ったあと手を拭いたりするのに使うんですが」
ツッコミ「ハンカチ? ハンカチか! ハンカチでしたらこちらです」
ボケ「あと、鈍りし切っ先を復活せしめるスクエアも」
ツッコミ「またスクエア! 砥石はこちらです」
ボケ「いや、鉛筆は砥石で砥ませんよ?」
ツッコミ「鉛筆削りは文具の下、消ゴムの隣です!」
ボケ(ちょっとツッコミから離れる)
ツッコミ「は~。あのお客様中学二年生ぐらいか。しんどいな~」
ボケ「あの~」
ツッコミ「またきた! 今度は何をお探しですか?」
ボケ「耳元で囁く繋がれし黒円と、禁断の洞窟の限界へと歩む黒き棒と、不死なる挟まれし物と、復活の褥が見つけられないんです」
ツッコミ「一気にきた! 一つづつお願いします」
ボケ「耳元で囁く繋がれし黒円」
ツッコミ(クイズ番組の司会者風に)「それはどぉいう時に使いますか!」
ボケ「スマホで周りに迷惑をかけないように」
ツッコミ「ヘッドホンはこちらです。次は」
ボケ「禁断の洞窟の限界へと歩む黒き棒」
ツッコミ「それはどういう時に使いますか!」
ボケ「御風呂上がりに耳に水が入ったりしたときに」
ツッコミ「綿棒! 台所用品コーナーにあるのじゃ無い方! 次は?」
ボケ「不死なる挟まれし物と復活の褥」
ツッコミ「それはどういう時に使いますか!」
ボケ「色々なところで」
ツッコミ「色々? 色々来ちゃったか~。不死なるって死ぬのもいるの?」
ボケ「はい。普通は使い捨てです」
ツッコミ「・・・、ああ! 電池、充電式の電池と充電器か! こちらです」
ツッコミ「ハンカチが一点、鉛筆削りが一点、ヘッドホンが一点、綿棒が一点、充電式電池が二点、充電器が一点。税込みで756円です」
ボケ「苦労したわりに大した売上じゃ無いですね」
ツッコミ「お前が言うか!」
二人「ありがとうございました~」