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第20話  佐々木二郎のエピローグ

 〝不滅の女王〟が発動した【原初の火】によって視界が真っ暗になった。

 しばらくその暗闇は続き、「あ~これひょっとしてバグったかな」とログアウトボタンに手を出そうとしたとき、新たな、それも見覚えのあるフィールドが拓けてアナウンスがはじまった。


『トゥルーライフへようこそ』


 お決まりのログインボイス。ファーダンシティだ。

 リセットしてないのに強制リスタートになっていた。

 どうやら葛田さん、山根さん、小暮さんも同様のようで、みんな仲良くはじまりの町で数分ポカ~ンと放心していた。

 それでだ。みんなが気になっている疑問についての報告だが――まず結論から述べると、俺たちは芋討伐に失敗したらしい。

 所持金が10億マネーになっていないことが決定的な証だった。


 まあ、その、なんですな。

 ……意気消沈。

 結局俺たちは賭けに敗れたわけで、分相応といったらそれまでなんだけど、一気に疲労感が増した。

 脱力。骨折り損。これほど応えるものはない。

 ただ、不思議なことに俺たちのLvに変動がなかった。

 アカウント消滅というゲロヤバ攻撃【原初の火】をくらったというのにアカウントが無事だったのだ。

 とはいえ、100億失敗と比べたらなんの慰めにもならない。

 敗残者となった俺たちは口数も少なく、終業時間を待たずにログアウトした。



◇◇◇



 芋討伐から一ヶ月が経過した。

『トゥルーライフ最後の芋討伐』という謳い文句どおり、失敗に終わった影響は目に見えるように現れた。

 ただでさえ過疎ゲーと化していたところ、企業人としてプレイヤーが顔を出すであろう月曜日の朝でさえ、冒険者ギルドに人は疎ら。みんな風の噂で伝え聞いたのだろう。実際に参加した俺たちでさえ意気消沈なのだ。討伐隊に参加していなかったプレイヤーたちの期待たるやさもありなん。

 すっかり曽井戸とも疎遠になってしまった。

 以前森田から「曽井戸が部門長に嘆願してまで芋討伐に参加した」と聞いていたし、討伐失敗でしばらくトゥルーライフはおあずけになったようだ。

 今回のことで曽井戸の社内評価に傷がつかないよう願うばかりだ。


 ――と、気の重たくなる話ばかりでは俺の気も滅入る。

 ここいらでひとつ、グッドニュースをお知らせしよう。


 来月いっぱいをもって、我が×○商事の倒産が決定した。

 中小企業でありながら仮想通貨市場に踊らされて4000万もする筐体を四つも掴まされた経営陣だ。下っ端の俺たちを笑えないくらい、会社のトップにも先見性がなかったのだろう。

 リストラ候補に挙がり、口に出さない退職勧告として閑職に追いやられていた俺たちだが、皮肉にも会社本体がポックリ逝くとは世の中わからないものである。


 これから民事再生に入るのか、はたまたどこかに買い取られるのか、内部情報は降りてきてないが、資材管理室に押し込められていた俺たちにとってはどうでもいいことだ。

 ここいらが潮時というやつだろう。

 意地になって依願退職を拒否し続けた甲斐あって、これで会社都合退職ということになった。会社が破産したいま、退職金の是非は不明だが、俺たちはちっぽけな退職金のかわりにちっぽけな意地を貫きとおしたのである。


 遠からず資材管理室にあるトゥルーライフの筐体も財産処分として払い下げられるだろう。

 俺たちは残った有給を消化するため、来月まるまるお休み。大人の夏休みに突入する。

 本当は昨日までで筐体の撤去作業に入るところ、俺は経理や総務、その他諸々に頼み込んでなんとか一日だけ猶予をもらった。

 会社としても退職金を出せないので情けをかけてくれたのだろう。今日一日のゲーム内売り上げは好きにしていいとのお達しがあった。

 

そんなわけで、本日が最後のトゥルーライフだ。


「最後に俺、やりたいことあるんスよ」

「なんや? いうてみい」

「もう一度芋樽討伐しませんか?」


 唐突な俺の提案は拒否されなかった。

 小銭稼ぎのザコ狩りをして、少しでも生活費の足しを確保できるというのに、全員が同意してくれた。


「いいよ。今日が最後だもんね」

「こ、心残りがないようにな」

「ありがとうございますッ」


 当たって砕けろっていうか、確定自殺みたいなもんだけど、消化不良みたいな結末を抱えたままじゃこれから前に進めない。そんな気がして、俺のつまらないケジメにつきあってくれる仲間たちに頭を下げるばかりだった。


「できればタンクと火力、曽井戸や森田もいればよかったんですけどねー」などと談笑していたら、不意にNPCキャラから申し出があった。


『〝不滅の女王〟を討伐するのか?』


 話しかけてきたのはフードを目深に被った魔法職の男と拳士系の少女。


『俺たちを連れていけ』


 冒険者ギルドにたむろしていると、ときおりこうしてNPCからパーティー加入のイベントが起きるのだが、生憎俺たちに報酬金を出す余裕はない。


 ところが、NPCが提案してきた報酬は金ではなくアイテム、そのなかでもどうでもいいユニークなものだったので拒否する理由もなく、NPCをメンバーに加えることにした。


 通常、報酬金が高額なほど凄腕NPCがついてくれるのだが、二人の報酬はタダ同然。装備品のフードのせいか、二人のステータス画面が開けなかったが、過度な期待は野暮である。せいぜい猫の手と思った方がいいだろう。


『望んだ結果にならないかもしれないが……それでもやるのか?』


 NPCの男に「それでもいいのさ」と答えた。

 俺は前回の芋討伐のときもNPCに勇気づけられた。

 そう思えば、このNPC参加イベントもなかなか粋な計らいではないか。

 トゥルーライフというゲームは案外奥が深いのかもしれないな。



◇◇◇



『――よく来たな。死に挑みし者よ』


『虹架かる丘』の花畑でふたたび守護者とまみえた。


『集いし6の兵よ、汝らの蛮勇、死せる白刃にて問わん――』


 前回は力業で瞬殺した守護者も、まっとうに戦ったら強敵だ。

 HP10万越えの中ボスなのだから一パーティーで相手にするには苦労した。


 そうそう、その後のザコザコじゃない100匹組み手のことなのだが、どうやら守護者以降の敵の総数はプレイヤーの挑戦人数に対応していたようで、少人数で挑めばなんてことはない、6体を相手にするだけで終わった。


 ――といっても、高レベルモンスター6体だ。Lv50近辺の少人数パーティーで大して働かないNPCを守りながらとなると骨が折れた。

 途中何度か危ない局面はあったが、どうにかこうにか前哨戦を勝ち抜けた。


「手持ちのアイテムすっからかんになっちゃいましたね」

「うむ……」

「やっぱり戦いは数だよねえ」

「どないすんねんこれ」


 みんなで笑う。もう笑うしかない。

 こんなんでラスボス相手にできるのか。


 できるわけがない。できるわけがないのだけれど、誰一人として泣き言はいわない。

 これが最後、これで最後の冒険だから、せめて笑おう。笑って足掻こう。

 トゥルーライフを通じて、俺たちの心境にもポジティヴな変化があったのかもしれいない。


「さあ、本番です! 泣いても笑っても最後っスよぉ!!」


 周囲に立ち込めていた霧雨から陽光が、輝く空の彼方に虹冠が架かる。

 そして降臨してくる天壌の女神、〝不滅の女王〟の登場だ。

 しかし――


「ん? なんかおかしいっていうか……画像荒くね?」


 女王の身体を構成しているヴァーチャルグラフィックのところどころにブロックノイズが入っているのだ。


「なんやねんあれ、昔の2チャンネル、昭和かッ」

「懐かしいねえ~。ダイヤル回してチャンネル変えるんだよね~」

「も、もしや……バグってるのでは?」


 女王のモーションも飛び飛びで、挙動が安定していない。


「あれが真の姿ってわけではなさそうっスもんね……」


 女王は第一形態のまま、巨大な獣の胴体をしている。

 これが運営側の演出ではなく、システム上のトラブルである可能性は一目瞭然である。


「ひょっとして……あれなら勝てるんやないか?」


 葛田さんの一言にみんなが喉を鳴らした瞬間、


『――復讐する大地――』


 獣の前腕を地面に叩きつけるやいなや、豪快に地表が捲れ上がる。


「ですよねーッッ」


 哀れ無惨。

 たった一発でわらわらと吹っ飛ばされてしまった俺たちは、次の瞬間不思議な光景を目にしていた。

 俺たちと同様に吹っ飛ばされたというのに、音もなく華麗な着地をするNPC。その少女がまとっていたフードが風に躍り、空へと流れる。


 露わになった少女の姿は、「それ防御力あんの?」と問いつめたくなるような装備だった。

 金属というか、装飾を施したドレス。機能美を優先したのか、裾から覗いた太股も眩しく、防具というよりコスプレだ。


 だが、驚くのはまだ早い。真に驚愕すべきはその容姿、フードの下に隠されていた流れるような白髪と透きとおるような肌。およそ色素というものが抜け落ちたようなヴィジュアルに俺たちは息を呑む。


「アルビノ……なのか?」


 無言で振り返った少女のパッチリとした瞳、スッキリとした目鼻立ち。

 仮想現実だからこそ存在できる完璧な造形。完璧な幼美。だけど、どこかで見たことがあるような、誰かの面影がある。


「君の名は……」


 美少女という形容すら陳腐に聞こえてしまう少女が俺たちに微笑む。


『ものども、露払い大儀であった』


 NPCだというのに妙に人間味のある笑顔で少女がスタスタと歩き出した。


「え? ちょ、危ないってッ」


 俺の制止を無視して少女は歩む。

 そんな少女を迎え撃つべく〝不滅の女王〟が突撃してきた。


 ヤバい! もう【スタンピート】をしてきやがった!

 この人数だと固まっていたら一発で全滅必死。

 慌てて散らばろうとした矢先、少女が女王に向かって跳躍した。


『――頭が高い』


 ズゴンッとゲンコツ一発。

 けたたましい地響きを立てて〝不滅の女王〟が大地に沈む。


「tueeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeッッ!?」


 横倒しになった女王のHPバーがグギュ~ンと縮むさまを見て、お口アングリ。

 呆然と立ち尽くす俺たちに少女がクイクイと手招き。


『これ、早う加勢に来ぬか』

「あ、いや……」

『女子供に任せっきりでは男が廃るぞ?』

「わ、わかってらぁ! みんな、行きますよ!!」


 高貴さを漂わせる少女の言われるがまま、俺たちも参戦する。

 ただ、俺たちって本当に必要なんスかね?


 そう考えざるを得ないほど、ダメージソースの大部分は少女が占めた。

 ラスボスの厄介な【自動再生】なんのその、膨大な回復量に殴り勝ってしまう少女の獅子奮迅っぷりに俺たちは始終圧倒されていた。


 その後、たった数分で第二形態になった女王の槍先に輝きが宿る。


「マルチバース! でもッ」


 ここに曽井戸はいない。

 盾役の【無敵防御】がない状態ではどう足掻いてもデッドエンド。

 奮戦してくれたNPC少女に申し訳なく思う。


「……ここまでっスね」

「せやな」

「ガンバった方だよ」

「悔いなし」


 諦めていた俺たちのところへスタスタと少女がやって来て一言。


『しかと守れよ』

『誰に言ってる』


 すると、フードを被っていたNPCの男が魔法詠唱をはじめた。

 妖しく輝く魔法陣が辺りに広がる。


「てか詠唱サークル、デカッ!!」


 半径5メートルはあろうかという詠唱サークル。

 こんな規模は見たことがない。


『――マルチバース――』


『ハイマジック――マイティープロテクション』


 ラスボスの全体攻撃魔法と同時に放たれた男の魔法で、俺たちはドーム状の光に包まれた。

 光の外部ではオーバーキルの七回攻撃がフィールドに荒れ狂っているというのに、内部は平和そのもの。ダメージ完全カットの【無敵防御】がドーム全体に及んでいた。


「sugeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeッッ!?」


 何なん? この二人、マジで何なん!?


 俺たちがブッたまげているうちにもステゴロ少女はラスボスと大怪獣バトルを繰り広げ、【マルチバース】になると魔法陣のなかに帰ってきた。

 前回の討伐隊、野々村騎士団の比ではないペースで女王のHPがモリモリ減っていき、ものの数分で鎧を砕いてしまった。


「……もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」


 超絶限界バトルを目の当たりにして置いてきぼりになっていた俺たちだったが、あと一撃、問答無用の反則技【原初の火】のカウントが始まったところで、お嬢さまは手頃な岩に腰掛けてしまった。


「あ、あの……カウント進んじゃってますけど……」

『うむ。あとは好きにするがよい』

「へあッ!?」


 奇声を上げてしまった俺と視線を合わせ、少女が挑発的に笑う。


『なんだ、大将首までNPCに譲るのか? そんなことだから貴様は童貞なのよ』

「おい待てコラァ! 童貞関係ねーだろッッ」


 つーか、どうして童貞だって知ってんだ!?

 ムギギと歯ぎしりする俺を少女が嘲笑う。


『ほれほれ、動け働け立ち向かえ。これはそなたらの冒険であろう?』

「……ガキンチョが言ってくれるぜ」

『なればおのこよ意地を見せい。いまひとたび人間の、心あるものの輝きを妾に示せ』


 NPCにここまで言われたら黙っていられない。

 いいだろう。体力はあのときとほぼ同値。

 しかもまだカウント8だ。


「やってやる! やってやるぁ!!」

「ワイらの根性見さらせロリ幼女! あとでペロペロしたるからなぁ!!」

「こ、ここからが本当のリベンジマッチだな!」

「今度はMP残ってるから補助魔法をかけるね!」


 気合いを入れ直して、お互いにうなずく。


「行くぞッッ」



◇◇◇



 最後だ。俺の【ストーンブレス】と山根さんの【明王拳】が決まり、〝不滅の女王〟が淡く光る。身体の端から光の粒となって消えていく。


「やったか……」


 意外なほどあっさりとラスボスは消滅した。

 勝利後のファンファーレはない。

 獲得マネーも入ってこない。


 ガッカリだ。NPCの力をかりたとはいえ、難攻不落、前人未到の芋樽討伐に成功したというのに、その証拠が、報酬がないんじゃ無駄骨だ。


「やっぱりこれってバグなんじゃ……」

『いや、既に〝不滅の女王〟は倒されていた。あんたらが初めてってわけじゃないのさ』


 NPCの男は言った。


『忠告しておいたはずだ。望んだ結果にならないかもしれないと』

「そうだけど、そうだけれども!」


 あんまりじゃねーか!

 そう怒鳴ろうとしたとき、NPCの男が指さした。

 いつの間にか地面に転がっていた素材アイテム。〝不滅の女王〟のドロップアイテムだろうか。


「うおっ、これはッ――」

「ジローくん、どうしたの?」

「こ、小暮さん……これ『ミスリル鋼』っスよ!?」


 ビビっているのは俺だけのようで、みんなが奇異の眼差しを向ける。


「ただの石コロちゃうんか?」

「そ、素材アイテムのようだが……」

「珍しいものみたいだねえ」

「いや、珍しいどころじゃねえっスよ! レア中のレア、激レア素材ですよこれ!」


 ゲームが未完成ゆえ、ついぞ実装されなかったという最強装備に必要な素材だ。

 以前、ダンジョン内にいた流れの鍛冶屋で杖を修繕するときに買い取り画面であったのだ。


「たしか、そのときの買い取り価格は50万マネーっした……」

「ご、ごじゅうまんやてぇッ!?」

「げ、現実金額に換算すると……」

「ひえ~! 500万円、大金じゃない」


 それが人数分、四つある。

 そして、本日の報酬金はポケットに入れていいと経理のお墨付きがあるってことは――


「は、はは、あはははははははッ、やりました! やりましたよ俺たち!!」

「うおおおおおおッ、退職金ゲットやねん!!」

「こ、これでしばらくは生活できるッ」

「ありがたい、ありがたいねぇ……」


 なんという天佑か!

 ラスボス討伐の100億円は無駄になったけど、神様は俺たちを見捨てちゃいなかった。

 底辺でも、やりばできると、必ず努力は身になると実証できたのだ。


「みなさん、今日は飲みましょう! とことん飲み明かしましょう!!」


 喜びの雄叫びを上げ、俺たちはしばらく丘で笑い転げていた。



◇◇◇



「じゃあ、そろそろ行くよ」


 換金の手続きをするためにはファーダンシティに戻らなければならない。

 俺たちは虹架かる丘で別れることになった。


「君たちがいなかったらクリアできなかった。ありがとう」

「謙遜するな。お前たちの努力の結果だ。自信を持て」

「ハハ、ありがとな」


 照れくさそうに笑うこの男も、少しはマシになっただろう。

 自らを卑下し、散々っぱら自信を打ち砕かれてきた営業マンは、ようやく己の証を立てられた。負け犬ではない、困難にも歯を食いしばって立ち向かう意志を獲得できたのだ。


「トゥルーライフに感謝すべきだな」

「クソゲーなのに?」

「クソゲーだからだよ」


 彼は「そうかもな」と苦笑して、俺の相棒をまじまじと見た。


「……やっぱ俺、どこかで君と会ってない?」

「さあな。他人のそら似というやつであろう」


 相棒がおどけた。


「それに、妾には心に決めた雄がいるゆえナンパは他の雌をあたれ」

「そ、そんなんじゃねーしッッ」


 少女にからかわれて狼狽する童貞にはいたたまれなくなる。

 これが共感性羞恥というやつか。


「お~いジロちゃん、そろそろ鳥貴いくでぇ~!」


 向こうで急かす仲間の声で、彼は名残惜しそうに別れを告げた。


「それじゃあ――」

「ああ」


 もう二度と会うこともないだろう。

 踵を返していく彼の後ろ姿を眺める俺に、彼女が呟く。


「よいのか? 素性を隠したままで」

「言ってどうなるものでもないだろう」


 だから、これでいい。これでよかったのだ。


「力をかしてくれて助かった。サンキューな」

「かまわん。あれはしょせん姿見なれど、有象無象に嬲られるのは我慢ならんのでな。そなたとの共同作業、悪くなかったぞ」

「さっすが、ラスボスさまはお心が広いこって」

「うむ。惚れ直すがよいぞ」


 胸を張るチビッ子の横で、俺は報酬のジョークスティックを片手に祈る。

 かつての仲間、×○商事の面々に幸あれかしと――


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