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1章第3話 交戦

更新速度早いかな……?

現在時刻は0430、ヨルジア海軍は許可を得て、捜索域の海岸より30マイルの位置に艦隊を停泊させる。捜索機であるMV-22Bが"やくも"の甲板から発艦した。


その横のCH-53Kで待機している海兵隊員がいる。

エドワーズ・スコット軍曹とデリック・ハートマン軍曹だ。

ヘリに乗っているのは海兵隊員が彼らを含め6人、グルーバキア陸軍の隊員が4名、捜索ポイントから衛星の部品をヘリ搭載して運び出すのが今回の任務だ。


ちなみに、回収する衛星部品は部品とは言ってもかなり大きく、縦2m横1.8m高さ1.6mという代物だ、先述の通りヘリによって回収するが、オスプレイに搭載すると間違いなくスペースが無くなる。なので今回はCH-53によって回収する。


ヨルジア海兵隊員の武装はデリックのみM249MINIMI Mk2という分隊支援火器、それ以外はMP5A5という軽装備だ。一方、グルーバキアの隊員はAKS-74による結構な重武装である。


「やれやれ、一体いつになったら見つかるのやら」デリックはボヤく

捜索機から衛星発見の連絡が来てからこのヘリにが発艦し回収に向かう手筈になっているが、まだの様だ。


「うるさい、集中力が切れる、黙っていろ」エドワーズが黙らせるが、既に捜索機が発艦してから1時間が経過している、そろそろ連絡が来る頃だ。


「捜索機からビーコン探知の知らせが入った、行くぞ」

ほら来た、エドワーズは椅子に座り直し、檄を飛ばす。

「これからオペレーション・ロストプラネットを開始する!皆、気張って行け!」

「イェッサー!」一斉に返事が来た。

CH-53Kのローターの回転数が徐々に上がって行き、"やくも"を発艦した。

===========================

『ビーコン地点に到着、降下する。』

ヘリのキャビンにコックピットから声がかかる。高度が下がって行き、接地した。カーゴドアが開くと、外の景色が入ってきた。どうやら森の切れ目に着陸したらしい。

エドワーズは外に出て周りを見ると、森側100m程先に箱の様な物が転がっている。

無線を繋げ、報告する。

「こちら回収チーム、衛星の再突入体を発見、繰り返す、衛星の再突入体を発見した、送レ」

『こちらHQ、了解した、回収して帰投せよ。』

「了解」

その間にデリックや他の海兵隊員とグルーバキア陸軍の隊員がヘリから降りてきた。

「海兵隊員はあの再突入体をヘリに運び込むぞ」

「我々も手伝いましょうか」とグルーバキア陸軍の隊員が声を掛ける。

「ああ、そうして貰えると助かる」

全員が再突入体に近づくと、海兵隊員と陸軍隊員数人が運び出す為に手を掛け、掛け声で持ち上げる。グルーバキア陸軍隊員は周囲で警戒している。


その時、デリックだけが気付いた。森とは逆側、ヘリの後ろの茂みにキラリと光る物が見えた。

「(…なんだ…?)」そこを凝視していると、茂みから噴射炎が。

「(…まさか…)」

「対戦車…ミサイル⁉︎」

デリックの声にエドワーズが反応する。

「どうした?」の声と同時に


対戦車ミサイルがCH-53Kを直撃した


「伏せろ!」

衛星を運ぼうとしていた者もそれを地面に置き、伏せる。

エドワーズのすぐそばの地面にに吹き飛んで来たテイルローターのブレードが突き刺さる。


「我々はドラグーン帝国である!我が領地に着地した衛星カプセルを奪い去る盗人共へ!裁きの鉄槌を下す!」

集団の代表のような者がスピーカーを使い、がなる。

エドワーズは何を…っ!と歯ぎしりをし、素早く指示を飛ばす

「早く!カプセルを森に運び込め!」

数人はすぐに再突入体を持ち上げ、森へと走り出す。

「HQ!HQ!応答願う!」

エドワーズは"やくも"艦上の本部へ無線を繋げる。

『こちらHQ、何があった⁉︎』

「攻撃を受けた!対戦車ミサイルだ!」

『エドワーズ、落ち着け、詳細を』

「対戦車ミサイルでヘリが破壊された!敵の人数不明、武装は対戦車ミサイルを持っている程だ!ヘリのパイロット2名の生死は不明!」

『了解、そちらの負傷者は』

「こっちは居ないがグルーバキアの方は不明だ!」

『了解、交戦を許可する。航空支援を送る』

「了解!」

エドワーズは更に森の奥へと進んで行く、と、デリックが叫ぶ。

「グルーバキアの奴らは⁉︎」

「ここだぁ!」と返事が帰ってくる

見ると、3人がAKで応戦中、が、1人が脳漿をぶちまけながら倒れた。

「フランツ!」とグルーバキア陸軍隊員の叫び声が響いた。


応戦しつつ全員に無線で呼びかけ、1度集合する。

ヨルジア側は1人も欠けていないし、衛星も離さず持っている、一方でグルーバキア陸軍は2名が欠けている。

「大丈夫か?」とエドワーズがグルーバキア陸軍隊員に声を掛ける。

「フランツとユーリーが死んだ」と鎮痛な表情で告げる。

「そうか…仲間の戦死、心からお悔み申し上げる」

とエドワーズが言った瞬間

「ぐぁあっ!」と悲鳴が上がった。振り向くと、デリックが左肩を押さえてのたうっている。

「デリック!」エドワーズはデリックの元へ駆け寄る。

「……くそッ…!」痛みを堪えるデリック

エドワーズはデリックの傷を診る、弾は…抜けている、出血も酷く無い。

「腕は動くか?」エドワーズは声をかける。

デリックは数回掌を開閉させ「移動する分には大丈夫みたいだな」

「そうか」とデリックは答えると救急キットから包帯を取り出しデリックの傷口を縛る。そこへ更なる銃撃を加えられる。

「くそッ、早く逃げろ!走れ!あんた達も早く!」エドワーズは皆に指示、隊員たちは戸惑いつつも海岸線へ向かって走り出した。

エドワーズはMP5で応戦するが、残弾も少ない為無駄撃ちは出来ない。

連射だが引鉄を引く時間を最小にする"バースト"射撃で牽制する。


タラララ!タタッ!タタッ!タタッ!タラララっ!タタタチッ!


弾切れだ、マガジンを探すが撃ち切ったこれが最後だった様だ、あと持っている武器といえば拳銃があるが、突撃銃相手にこれでは頼りない、何か他に武器は---


「…っ、そいつを寄越せ!」

「え、エドワーズ……!」

デリックが持っていたM249に目を付ける、デリックはあまり発砲して居なかった、それにM249は5.56×45mmNATOライフル弾を使用しているため、拳銃よりはマシだ。

エドワーズはデリックからM249をひったくると敵に向け、構える。


「こんな奴にぃッ!」

トリガーを絞り、毎分300発の速度で弾丸が吐き出される。

200発の弾薬ベルトが無くなるまで撃った。

エドワーズはM249を後ろに回し、デリックを担ぎ直す。

「エドワーズ……」

「とりあえず、目に見える範囲の奴らは殺った、今は仲間と合流するのが先だ。」

「…さんきゅ、助かったぜ」

「別にお前を助けた訳じゃない!」

ツンデレ少女か、お前は。



暫く進むと少し開けた所に出た。


「エドワーズ軍曹!デリック軍曹!大丈夫ですか⁉︎」

隊員が声をかけて来る。

「MP5の弾切れ、それからデリックが負傷している」

とその時、HQから無線が入った。

『こちらHQ、エドワーズ軍曹、応答せよ』

「こちらエドワーズ、何があった」

『状況が変わった、至急君達を回収する。衛星は放棄、海岸線まで出られるか?』

「あぁ、直ぐだ。しかしそちらは何があった?」

次の瞬間、回収チームに弾丸が襲いかかった。

海兵隊員2人が撃たれ、倒れる。

「海岸線へ後退しろ!衛星は放棄する!」

エドワーズは声を張り上げると反撃と同時に撃たれた2人へ駆け寄る。

1人は反応と脈、呼吸を診て、死亡を確認。もう1人は生きてはいるが、意識が無い。

現在、健常者がエドワーズ含め3名、怪我人がデリック含め2名、死者1名。

この人数で海岸線まで出られるかどうか、一刻を争う状況だと言うのに、思わず立ち往生してしまう。

開けた森の向こうから、敵の兵士が銃を向けて近づいて来るのが見える。

ここまでか……と悟った刹那。



轟音と共に目の前の敵が消し飛んだ



接近してくるジェット音

「……助かっ……た……」

エドワーズが呟く。

2機のAV-8BJ+ハリアーⅡが頭上を通過した。

「支援が…来たか……遅ぇっつーの」

ボヤくデリック、エドワーズは返す。

「喋れる元気があるなら自分で歩くか?早く海岸線へ」


===========================


『クーガー2、第1目標クリア』

『ラジャー、地上部隊の奴らが回収されるまで援護するぞ。』

上空では2機のハリアーが旋回している。

『ラジャー』

『やくもCDC、こちらクーガー1、これより第2目標の掃討を行う』

『了解した。続けろ』

『ラジャー、クーガー2へ、左旋回』

2機は同時に右へ旋回し、目標に照準を合わせる。

『127mmロケット、3…2…1…ファイア』

『ファイア』


翼下のステーションに取り付けられていた127mmロケット砲が同時に火を吹く。4連射した後、胴体下の25mmガトリング機関砲を掃射した。


シュァァドンドドンドン‼︎

ヴォォォォォォォォォン‼︎


掃射後、フレアを撒きながら離脱していくハリアー。

射撃後の地面がどうなったかは想像にお任せします

とにかく分かっている事は、そこに居た敵武装勢力の8割が地面と一緒に耕された事だった。



ようやく戦闘シーンを入れる事が出来ました。

まだまだ続きます。


7/27 登場人物の名前を修正しました。

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