表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/81

4章第8話 Operation GONG 〜空港を強襲する特殊部隊〜

リドリス共和国の首都、レギュラスを目指して飛行するのは、海軍海兵隊のMV-22Bや陸軍特殊航空支援大隊のMH-47GとMH-60Mである。


目的は、レギュラスから最も近い空港を制圧し、特殊部隊の拠点を置く為だ。


空港には既に第1空挺旅団が空挺降下し、空軍の攻撃機と陸軍と攻撃ヘリコプターの支援の下、携行地対空ミサイルや短距離地対空ミサイル、対空砲などの対空火器(AAA)を狩り、潰している。


エドワーズ・スコット軍曹始めとした"シルバー・A(アルファ)"第1小隊 第2分隊の兵士達は、MV-22Bの機内で静かに呼吸を整えていた。


『降下4分前』


MV-22Bは屋上にロープを下ろし、同乗している第1分隊と共に屋上から空港ターミナル内へと進入、制圧にかかる。

全員マルチカム迷彩のコンバットシャツとコンバットパンツを着用し、プレートキャリアはLBT-6094Aを装備している。


「大丈夫なのか?」


隣に座るデリック・ハートマン軍曹がエドワーズ軍曹に話しかける。

彼はいつものM249分隊支援火器では無く、特殊部隊制式採用小銃であるFN SCAR-L Mk16を所持している。

デリック軍曹が、というより、機内の全員がそうだ。

CQBに対応したバレルに換装し、マズルには減音器サウンド・サプレッサーが取り付けられている。

トップレールにはEOTech(イオテック) M553ホロサイトとAN/PEQ-15レーザーサイトを載せ、サイドレールにはinsight M3Xウエポンライトを装備している。

軽量化を考慮し、マガジンは全てP-MAGだ。


「何がだ?」


「相手はテロ組織だぜ、何があるかわからん……」


「テロ組織か……本当にそう思うか?」


「どういう事だ?」


「奴ら、テロ組織と言う割には、自爆テロの回数が少なすぎる。原発や空軍基地、空港の襲撃の時ですら自爆は無かった」


「は?」


「奴らはテロ組織じゃねぇ、限りなくテロ組織に近い正規兵だ」


『降下1分前!』


空港に接近していくMV-22B、既にナセルは90度に立ち上がり、垂直離着陸モードになっている。

後部ランプが開いていき、景色が後方に流れていく。


『屋上に降下させる』


徐々にターミナルの屋上に接近し、速度も高度も下がる。


『ロープ下ろせ!』


ホバリングを開始、後部ランプから2本のロープが垂らされる。

隊員がシートベルトを外して座席を立ち、後部ランプに並ぶ。


『降下!降下!行け行け!』


次々とロープにぶら下がり、ターミナルの屋上へと降下していく。

分隊の隊員が続々と降下、エドワーズ軍曹の降下は最後だった。

降下終了次第、離脱していくMV-22B。

現在1個分隊は10人で構成されており、室内の制圧に向かう分隊は全員がライフルマンだ。


「第2分隊各員、俺に続け!」


屋上から室内へ入るドアの窓ガラスを割り、鍵を開けて内部へと進入する。


進入後は第1分隊と第2分隊は分かれ、地上から侵入した第1空挺旅団や他特殊部隊と共に全室内を制圧していく。

1部屋にかける時間は長くて4秒だ。

4階と3階で敵兵士と交戦した。


「コンタクト!真正面!」


バスバスッ!バスバスッ!


分隊は散会し、遮蔽物に隠れながら敵に5.56×45mmNATO弾のダブルタップを浴びせる。

敵の使うAKMの7.62×39mm弾が壁を抉る。

角に隠れつつホロサイトでしっかりと狙い、ダブルタップ。


『ギャァッ!』

『グワァ!』


エドワーズのSCARの弾倉が空になる。


「ローディング」

「カバー」


エドワーズはリロードの為に隠れると、即座にデリックがカバーに入る。

デリックも減音器サウンド・サプレッサーで抑えられた銃声を響かせ、正確に敵に弾丸を送りつける。


その間にエドワーズはSCARのマグキャッチを押し、空になったマガジンを外してダンプポーチに放り込む。

横に3つ並ぶ腹部のマガジンポーチの最も取りにくい右手側のマガジンのバンジー・コードを外し、マガジンを取り出して銃にしっかりと差し込む。

後はマグキャッチの左側についているボルトストップを押せば再装填完了。


「OK」

「リロード」

「カバー」


今度はデリックが再装填に入る。


エドワーズはその間にも隠れる敵兵を次々と撃ち抜いていく。


「OK」

「クリア!」

「クリア!」


フロアの敵の排除を確認。

小部屋も全てクリアリングし、見つけ次第敵兵士を狩る。

まるで走る銃座、戦闘マシーンの特殊部隊は1フロアの制圧に5分とかからなかった。


2階から待合ロビーへと入る。

第1空挺旅団の兵士と他のシルバー隊員はエントランス側から敵兵士を攻撃中で、敵はこちら側には気づいていない。

更に状況はこちらが優勢、敵群は押され始め、搭乗口から飛行場へと後退を開始した。


『こちらS(シエラ)2-1、1階ロビーに到着。オーバー』


「こちらS(シエラ)2-2、2階ロビーに到着。空挺と十字砲火を浴びせるぞ、オーバー」


『了解、2-1がカウントする。5……4……3……』


2……1……


Go


バスバスバスッ!


減音された銃声が敵群の横から襲いかかり、思わぬ方向からの攻撃に敵は混乱して壊走していく。

敵兵は逃げるが、我らは特殊部隊、手加減などしない。


敵は空港の外へ出るが、出た瞬間に頭が吹き飛ばされる。


「ははは……ザクザク出て来やがるぞ……食い放題だ」


「兄貴、集中」


"シルバー・アローズ"狙撃隊員である、アーロン・ヘイへとクリスタ・ヘイへが屋上を陣取り、逃げる敵兵の頭や心臓を1発で撃ち抜いていく。

更に空港を囲むようにMH-47GやMH-60Mがレンジャー部隊を降下させ、包囲して殲滅していく。


降下した特殊部隊は空港を制圧し、ブービートラップをチェックして安全を確保。その日のうちに空港に"シルバー・アローズ"とレンジャー大隊の統合部隊タスクフォースの拠点を築き上げた。


この拠点を足掛かりに、"シルバー・アローズ"とレンジャー大隊、特殊航空支援大隊"コールド・スチール"が駐留し、攻略していく。


ここの部隊が2日後、首都レギュラスを制圧したが、それはまた別の話である。

MV-22Bオスプレイ:ベル・ボーイング社製のティルトローター機。

"コールドスチール"には配備されていないが、ここでは海兵隊が保有している機が登場している。


SCAR:FNハースタル社製の次世代アサルトライフル。

SCAR-L Mk16mod0は5.56×45mmNATO弾を使用するモデル。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ