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3章第1話 大規模テロ--空

テロリズム。

一定の政治目的を実現する為に暗殺・暴行などの手段を行使することを認める主義。また、それに基づく行使。

テロル、テロとも略される。


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グルーバキア、某所

その日、その時。ある男の一言で、数十万人もの人々が動き出した。


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ヨルジア、ハートホード空軍基地

16:10


第202戦闘飛行隊の現時刻のアラート任務に着いているのは、ヒロキ・カザカミ中尉、ケン・クリサワ中尉、カズヒロ・タニガワ少尉、レイ・ホシナ少尉の4人と機付の整備員計12名だ。


滑走路の端、アラート・ハンガーに隣接している待機室で、それぞれ本を読んだり、ゲームをしたり、タブレット端末を弄っていたりしている。


ふと、カズヒロ少尉が話し出す。

「この間の報復とか来ねぇだろうな、奴ら」

「怖いこと言うなよ」レイ少尉が半笑いで返し、ケン中尉が反応する。

「あいつら何であんな高価なモン持ってたんだ?Su-35にPAK-FAなんて、先進国でも無い限り買ったとしてもボロい鉄グズにしかならんだろ」

「補給と整備は外注じゃ無いのか?経費も削減出来るだろ」とヒロキ中尉も意見する。

「ステルス戦闘機だぞ?トップクラスのシークレットをそう簡単に外に晒して良い物じゃない」



カズヒロ少尉がポツリと呟く



「クーデター……とかじゃないですかね?」

待機室を静寂が包む

「だって、それなら整備も補給も機密も問題は解決だし……」

「んで、クーデター起こした後はどうすんだ?テロリストが国を運営すんのか?」

「いや、それは……」

その時

ゥゥウウウウウウーーーーウウゥゥ!

サイレンが鳴る。

待機室に居たパイロットと整備員らは全員弾かれた様に外に繋がるドアに殺到、ブチ破る勢いでドアを開ける。

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余談だが、アラートハンガーの待機室のドアはこれまで何度も飛び出す隊員によって破壊されており、その度に付け替えられるのだがスクランブル待機の特権でドアを破ってもお咎め無しなのである

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アラートハンガーで羽を休めているF-22A ラプターのラッタルを駆け上がり、Gスーツのパイプと機体を接続し、ヘルメットをかぶって酸素マスクを装着する。整備員が兵装や機体のチェックに走る。

各計器類のチェックとマスターアームのOFF、フラップ位置を確認する。


エンジンに火を入れる、徐々に甲高いジェットエンジンの音がハンガーを満たして行く。

ここまでの所要時間は2分と38秒、まずまずと言ったところか。

キャノピーを閉じる。整備員から準備完了のサインが出る。


スクランブルのコールサインは"ブラッキー"

今日の1番機はヒロキ・カザカミ中尉、TACネームは"フリーダム"(以下、フリーダム)

2番機に就くのはカズヒロ・タニガワ少尉、TACネームは"ガス"(以下、ガス)


『こちらブラッキー1-1、アラートハンガーよりタキシー・アウトする』

『ブラッキー1-2、タキシー・アウト』

『こちらタワー、了解』

タワーの返信を受けると、スロットルで出力調整しつつタキシング。途中で補助翼(エルロン)水平尾翼(エレベーター)の動作確認を行う。後方を確認すると、ガスが着いて来ているのが見えた。


アラートハンガーはスクランブル任務の緊急性から、滑走路からかなり近い、ハンガーを出たらすぐに滑走路に着く。

滑走路に出た2機は計器類の最終チェック、垂直尾翼(ラダー)のチェックを行う。

タキシング中にラダーのチェックをしないのは、ラダーペダルとステアリングが連動している為だ。


スクランブル任務に就いているF-22Aの兵装は、レーダー誘導中距離空対空ミサイルのAIM-120C-7 AMRAAMが6発とF-2と同時期に開発されカナードの切り裂きが特徴的な赤外線誘導短距離空対空ミサイルのAAM-3"シルバーアロー"が2発。

更にM61A2機関砲と改良された弾倉に680発の20mm機関砲弾が10発に1発の割合で曳光弾を混ぜて装填されている。

翼下には増槽の燃料タンクが2本、航続距離を伸ばす為に装備されている。


『ブラッキー1-1、離陸準備完了』

『1-2、完了』

『了解、離陸を許可する。Wind2-7-0、at10』

風は北を基点に270度から10ノット、若干横風が強いかもしれない。

『ラジャー、ブラッキー1-1、ランウェイ・イズ・クリアー、テイクオフ』

スロットルを最大まで叩き込み推力を上げる。

7秒弱の滑走で離陸した、ガスも同じ様に後を追う。


『ブラッキー1-1、1-2、管制をエターナルに引き継ぐ、オーバー』

管制を引き継いだエターナルから早速通信が入る。

『ブラッキー1-1、1-2、現在アンノウン……いやエネミーがこちらへ向かっている、数は計9、爆撃機と思しき反応が1つと8つは護衛の戦闘機と思われる』


うわ、マジかよ。フリーダムは明らかに戦闘目的の領空侵犯(未遂)機に驚く。

今までには何度かあったもののここまで大規模なのは初めてだ。


エターナルからの通信は続く。

『ケノランド空軍基地からもスクランブルが上がっている、F-15CJが2機、コールサインは"バシキール"だ』

『ブラッキー1-1了解』

『ブラッキー1-2了解』

戦闘になるだろう、燃料は節約しておかないと帰れなくなる。

『ブラッキー1-1より1-2、音速で向かう、はぐれるなよ』

『1-2了解!』

2機はほぼ同時にスロットルをミリタリー推力に入れ、レーダー上に赤い三角形で表示されているターゲットにスーパークルーズで向かう。

AAM-3"シルバーアロー"

形状は完全に空自装備AAM-3。

作中のF-22はFCSを適合させて運用可能にしている。


次回の更新は12/4 18時です!

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